【EdWorks部下育成の課題に関する実態調査】管理職の62.0%が部下育成に悩みがある
部下に伸ばしてほしいスキル第1位は「論理的思考力」、1on1ミーティングの実施率(月1回以上)は44.6%
部下の育成に悩みを抱えている管理職は62.0%。直属の部下数が増えるほど悩みが増大
「部下の育成に悩みを抱えているか」という質問に対して、「非常に抱えている」が14.7%、「やや抱えている」が47.3%と62.0%の管理職が部下の育成に悩みを抱えていることが明らかになりました。
また、部下の人数が増えるほど、悩みを抱えている管理職が増え、5名を超えると60%以上、10名を超えると70%以上が悩みを抱えていることがわかります。
育成の悩みトップ3は「部下の成長意欲」「育成に割く時間の確保」「育成方法」
「部下の育成に関する悩み」を複数回答で聞いたところ、「部下に成長意欲がない」が37.6%、「育成に割く時間があまり取れない」が36.4%、「どう育成して良いかわからない」が32.2%という結果でした。部下本人のモチベーション、業務量の時間配分、育成方法のナレッジ不足の3つが課題であることが浮かび上がりました。
「育成に割く時間があまり取れない」と回答した管理者は部下の数が多くなるほど、回答割合が高まります。
1on1の実施率は月1回以上で44.6%、毎週実施はわずか12.4%
導入企業が増えている部下との1on1(ワンオンワン)ミーティングの実施頻度について尋ねたところ、年に数回実施している管理職を含めると全体で79.1%の実施率となりました。しかし、月1回以上に絞ると44.6%、毎週実施は12.4%と、まだまだ1on1ミーティングが浸透していない状況が見て取れます。興味深いことに、部下が増えると実施率が下がるという予測に反し、部下の人数と実施率に相関関係は見られませんでした。
部下に伸ばしてもらいたいスキル第1位は「論理的思考力」
部下に伸ばしてほしいスキルを複数回答で尋ねたところ、第1位は「論理的思考力」で全体の45.7%と突出していました。次に「職種ごとの専門スキル」、「わかりやすく説明する力」と続き、上位3つのスキルは全体の3分の1を超える要望が集まっています。
また、部下育成に「非常に悩みを抱えている」と回答した管理職では平均して3.1個のスキルを伸ばしてもらいたいと回答したのに対して、部下育成に「悩みを全く抱えていない」と回答した管理職では平均して1.3個のスキルを伸ばしてもらいたいと回答しました。このことから、部下育成に悩みを抱えているほど、部下に伸ばしてもらいたいスキルが多いことがわかります。
育成を外部に任せられると助かると答えた人は78.3%、最も多い理由は忙しいから
外部に育成をある程度任せられたら助かるか、という質問に対して78.3%の管理職が「非常に助かる」「かなり助かる」と回答しました。その理由をあわせて尋ねたところ、「管理職自身が業務で忙しく時間が取れない」が24.7%で最も多く、「視野が広がる」「専門家から学ぶ方が効率が良い」が続きました。
一方、外部に育成を任せても助からないと回答をした管理職に理由を尋ねたところ、「自社業務を外部は理解していない」が40.3%と断トツの第1位でした。
管理職に登用できそうな人材は2割に満たないと回答した人が47.7%と約半数
現時点で管理職に登用できそうな人材が部下にどのくらいの割合いるか尋ねたところ、「全くいない」が14.0%、「20%未満」が33.7%と、約半数の管理職が2割に満たないと回答しました。部下育成の悩みと同じく、管理職の候補人材が少ないことも課題として言えそうです。
考察
課長・部長クラスの管理職が部下の育成に関してどのような課題を感じていて、部下数との関係があるのか、1on1との関係性があるのか明らかにするために本調査を実施しました。
62%の管理職が部下の育成に「非常に」または「やや」悩みを抱えている状況のため、組織全体で管理職への育成支援を行う必要があると言えそうです。想定通り、部下の人数が増えるほど悩みを抱える管理職が増えていることから、フラット化が進む現在の企業組織において、育成機能が低下していることも懸念されます。
また、ここ十数年でプレイングマネージャーが増えてきたため、本調査でも育成に割く時間が取れない、そのため外部の専門家の力を借りて育成したいという声が大きいことは納得ができます。
部下の育成に悩みを抱えているほど、部下に伸ばしてほしいスキルが増える傾向から、部下のスキル不足がまず着手すべき課題と思われます。そのためには、管理職に全ての育成責任を投げるのではなく、うまく外部リソースも活用することが大切と考えます。
伸ばしてほしいスキルの1位、3位に論理的思考力、説明する力があがっていました。どちらも若手のうちから身に着けるべきソフトスキルのため、2位の専門スキル(ハードスキル)と両軸で育成計画を立てる必要があります。
他方、日本企業でも導入事例が増えている1on1はまだ実施頻度を見ると普及しきっている状態とは言えないでしょう。部下の育成課題で部下の成長意欲が見られないという回答が最も多かったですが、1on1などの場を活用し、部下のキャリア観形成、モチベーションマネジメントに充てられると、解決できる可能性があります。適切な1on1の実施は今後の企業課題と言えそうです。
■アンケート概要
サンプル数:310名、そのうち部下を持つ258名を調査対象としました
調査期間:2023年6月20日 調査方法:インターネットリサーチ
※本調査では小数点第1位で四捨五入しているため、足し上げても合計数値が100%とならない場合があります
株式会社EdWorksについて
ソフトスキルの有無が人材のパフォーマンスを決定するという信念から、ソフトスキル教育に特化して設立された人材教育スタートアップです。社会人教育に学習塾モデルを持ち込み、結果に拘り、成果を上げることを当たり前にしていくことを目標にしています。
代表取締役社長 :首藤啓成
設立 :2022年9月
本社所在地 :東京都新宿区西新宿3-3-13 西新宿水間ビル6階
事業内容 :社会人向けの人材教育サービスの提供
問合せ :https://ed-works.co.jp/inquiry/
代表者経歴 :早稲田大学政治経済学部在学中から大手学習塾2社で中学・高校受験の生徒を500人以上指導。卒業後、東日本電信電話株式会社(NTT東日本)に入社し、秋田支店勤務を経て、経営企画、アライアンス等を担当。2014年より外資系SaaS企業にて事業開発を担当。50社以上の企業とのパートナーシップを立ち上げ、マネージャーとして育成・指導にも係る。2,000人以上のビジネスパーソンと協働した経験からソフトスキルの重要性を認識し、ソフトスキルに特化した人材教育サービスを提供する株式会社EdWorksを設立。
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