株式会社TearExo、綜研化学株式会社を引受先とした第三者割当増資による資金調達を実施

株式会社TearExo

2025年5月14日 07時00分

このたび、当社（株式会社TearExo、本社：兵庫県神戸市灘区、代表取締役CEO：堀川諒）は独自技術である、涙液を用いたがん検査手法：TearExo®法の実用化に向けて、綜研化学株式会社（本社：東京都豊島区、代表取締役社長：冨田幸二）を引受先とした第三者割当増資による資金調達を実施しました。

●資金調達の目的：センシングチップの大量生産プロセスの開発を加速

　TearExo®法で検査に用いるセンシングチップについて、綜研化学株式会社と連携して、綜研化学株式会社の高分子材料設計技術を用いた製造プロセスに関する検討を推し進めることで、センシングチップを安定かつ大量に生産可能なプロセスの開発を加速することを目的としています。

●株式会社TearExoについて

所在地　：　兵庫県神戸市灘区六甲台町1－1　神戸大学産官学連携本部BMO棟
代表者　：　代表取締役CEO　堀川　諒
設立　　：　2022年4月21日
事業内容：　分子認識材料を用いたリキッドバイオプシーの研究・開発・製造・販売
URL　　：　https://tearexo.jp/

　”涙1滴、誰もが疾病から解放される世界”を Visionに掲げ、容易に採取可能な涙液を用いた検査法の実用化に向けた研究開発をおこなう大学発スタートアップです。
　コア技術のTearExo®法は、涙液中に含まれる細胞外小胞（エクソソーム）を前処理なし・高感度・迅速・簡便・低コストで検出可能です。

●綜研化学株式会社について

所在地　：　東京都豊島区高田三丁目29番5号
代表者　：　代表取締役社長　冨田　幸二
事業内容：　機能性高分子・有機微粒子・粘着テープなどの製造
URL　　：　https://www.sokenchem.com/

●綜研化学株式会社　代表取締役社長　富田幸二様からのお言葉

　このたび、センシングチップの共同研究を進めてきましたTearExo社と、出資という形で新たな関係を築けることを大変嬉しく思っております。涙からエクソソームを検出できるTearExo®法は、がんの早期発見・早期治療によるQuality of Lifeの向上に画期的な技術であり、大変期待しております。当社の強みである高分子材料の設計技術に知見を活かし、検査のハードルが低い涙液によるがん検査という新たなソリューション提供を共に目指していきます。

●株式会社TearExo　代表取締役CEO　堀川諒からのご挨拶

　綜研化学株式会社様に株主となっていただきTearExo®法の事業化に向けてさらなる連携を取っていけることに心から感謝申し上げます。綜研化学株式会社様とは起業当初の2022年来、センシングチップの大量生産に関する検討を継続的におこなって参りました。この度の第三者割当を経て、より一層研究開発を推進できる体制となったことは、TearExo法🄬の事業化に向けた大きな一歩です。乗り越えるべき課題はありますが、検査ハードルが圧倒的に低い涙液検査の社会実装により、「涙1滴、誰もが疾病から解放される世界」を実現するために、引き続き尽力して参ります。

●コア技術TearExo®法について

TearExo®法は、涙液中に含まれる細胞外小胞（エクソソーム）を前処理なし・高感度・迅速・簡便・低コストで検出可能な技術です。細胞外小胞は、体中のあらゆる細胞から分泌される小胞です。がん細胞から放出される細胞外小胞を利用して、がんを早期発見する新たながん検出法が注目を集めています。TearExo®法は、従来の免疫測定法の100～1,000倍と高感度であることから、成分が希薄な涙液でも細胞外小胞を検出可能です。また、従来法では細胞外小胞の濃縮や精製のために検体の前処理が行われますが、感度の高さから前処理なく測定できます。

TearExo®法の原著論文

Takeuchi, T., Mori, K., Sunayama, H., Takano, E., Kitayama, Y., Shimizu, T., Hirose, Y., Inubushi, S., Sasaki, R., Tanino, H. Antibody-conjugated signaling nanocavities fabricated by dynamic molding for detecting cancers using small extracellular vesicle markers from tears, J. Am. Chem. Soc. 2020, 142, 6617-6624. (DOI: 10.1021/jacs.9b13874)