中学1年生が作った道徳の授業を公立小学校で実施した結果www
横浜市立榎が丘小学校の5年生から寄せられた”やさしさの授業”の感想
「漫画は教科書になれる!」中学1年生の固い決意から生まれた道徳の授業の感想
時は2023年9月11日。神奈川県横浜市にある横浜市立榎が丘小学校の5年3組にて、中学1年生の小澤光璃さんが開発した”やさしさの授業”が実施されました。
・開発者は中学1年生!
・鬼滅の刃をモチーフにした授業!!
・学校で授業として行われるのは初!!!
という前代未聞の試みで行われた”やさしさの授業”。
果たして授業を受けた小学5年生たちからの感想やいかに...。
【授業直後の子どもたちの感想】
優しさ、思いやりがあるもの、広い心を持つだけしか、考えてなかった。
でも鬼滅の刃をテーマにして、色々考えられて、いろんなことが知れたから、これから生かしたい。
鬼滅の刃に例えられたから、考えやすかった。
鬼滅の刃をアニメとしてしかみてなかったけど、優しさをテーマに捉えることができるんだと思って、いい勉強になりました。
質問が具体的でわかりやすかった。答えやすい質問だった。
今まで優しさについて考えてなかった。困っている人を助けたり、相談に乗るだけだと思ったけど、優しさにもいろんな意味があるってわかって、この授業をやれてよかった。
優しさってことを考えてなかった。考えてみると、こういう意味もあったんだな、と知れていい授業だと思った。
みんなの許せること、許せないこと聞けて、考え方が違って面白いなと思った。
優しいってことは奥が深くて、重いことなんだな、と思いました。
最初は、先生が作ったって思えるほど立派で、深く考えることができました。
いつも考えてることを改めて考えられた。
優しいねって日常的に使ってるけど、意味とか深く考えられてよかった。
以上が寄せられた授業の感想です。
この”やさしさの授業”は完成に至るまで様々な大人の方々からフィードバックをいただいて来ました。開発者の光璃さんの中には「よい授業に仕上がった!」という自信も芽生えた一方で「小学生には難しいのではないか?」との懸念もあったようです。
しかし、実際に授業を執り行って下さった横浜市立榎が丘小学校の牛ノ浜賢悟先生から「楽しく”やさしさ”というものへの理解を深められる時間になった!」と感謝の声を頂戴しました。
実施してくださった先生との振り返りMTG
やってみた授業を振り返るオンラインMTGも開かれました。
ただ実施して終わるだけではなく、今後の改善にもつながる様々なフィードバックをいただく時間になりました。
◯やってみてわかったこと
・やさしさというテーマから、罪悪感や違和感といった感情にまでつながる子がいた
・内省につながる問いが散りばめられているからか、生徒同士が内面を吐露し合っている感じだった
・思ってた以上に鬼滅パワーはすごい。子どもたちの食いつきが違った
・自分ではない人が作った授業でこれだけ盛り上がれることにちょっと複雑だった
◯今後の伸びしろ
・教材文(読み物)の有無
授業自体が問いを中心に作られているから、生徒それぞれの想像が自由過ぎる感じがあって、日常生活から離れた遠い世界のことを考えているようにも見えた。
もう少し自分ごと化できるように、生徒全員で共通認識を作れる教材文(読み物)があっても面白いかもしれない。
しかし、思い思いに想像を膨らませたからこそ、出てきたピュアな意見もあったから一概には言えないなとも思う。難しいところ。
・事前問題集の問いの難易度設定
事前問題集の壱/肆/伍の問いは手こずっている生徒が多かったように思う。
壱の問いであれば、日常生活でやさしいと感じる場面を書こう!と編集させてもらった。
問伍の炭治郎にとってのゆるせることとゆるせないことを自分自身に置き換えるように促すことも必要だった。
問いの難易度を下げる、もしくは問いの数を絞ることで、より生徒同士でシェアする時間を増やせたらいいと思う。
“やさしさの授業”の今後の展望
この"やさしさの授業"は2ヶ月くらいで頑張って作ったものです。
だから実際にやってもらった時は、達成感を感じました。
特に寄せられた感想や問いへの回答など、面白い表現がされていて「小学5年生なのに...!」と驚きました。
一方で、いくつか難しい問いがあったようなので、難易度を下げるのは確かに必要だと思いました。
教材文もあった方が分かりやすいのかなとも考えています。
フィードバックしてもらった今後の伸びしろを参考にしながら、より良いものを作っていくことに精進します!感謝!
実施してくださった先生より
道徳の授業をする時、「なんだか説教臭くて、ただ子どもたちにいいことを言わせてるだけの嘘くさい授業になっているなあ」と悩んでいました。
この授業のフォーマットだと、教師の力量に関係なく少なくとも「説教臭くない道徳の授業」にはなると思います。
その一方で、どこまで学びを深め、内省を促すかはそのクラスの実態によって左右されやすいと思いました。
今後のこの授業の変容が楽しみです。
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