外国籍人材が異国での仕事をスムーズに始められる仕組みをつくる株式会社Emunitasが、5,100万円のシード調達を実施

過去17社とのPOC実績と17カ国約200名のユーザーをもとに、チーム強化およびシステムと更なるサービス開発に向けてシードラウンドの資金調達を実施しました。

株式会社Emunitas

2024年8月22日 08時00分

資金調達概要

外国籍人材に向けた就労支援プラットフォーム「Secure Talent」を開発・運営する株式会社Emunitas（本社:大分県別府市、代表取締役:山口由人）は、シードラウンドで5,100万円※1の資金調達を実施しました。※1デットファイナンス含む

引受先一覧
East Ventures / Skyland Ventures / 株式会社ディー・エル・イー / 日本政策金融公庫別府支店 / その他、個人投資家2名

資金調達目的

当社は「Empower Everyone’s Potential」をミッションに、日本で働きたい外国籍人材を対象にした主に国内企業での業務経験が積める機会やレピュテーションを通じてスムーズな国内企業での採用に繋がるプラットフォーム「Secure Talent」を運営しています。昨今、円安による輸出ニーズの拡大、インバウンド急増や幅広い業界での人材不足が指摘される中で、日本と海外を繋ぐ優秀な人材の確保に対する必要性が高まっています。当社の「Secure Talent」は、日本国内にある企業が試用期間を外部委託するような形でスポットワーク(短期間の業務委託プロジェクト等)を提供し、業務パフォーマンスを記録することでスキルのアセスメントやバックグラウンドの確認ができるプラットフォームです。これにより、日本国内企業の採用に際しての不安やミスマッチを軽減すると共に、特に外国籍の大学新卒人材が国内企業でのキャリアを描きやすくなります。

日本国内に住む外国籍の留学生と技能実習生を合わせた「身分系在留資格」人材は毎年60万人に上り、かつ増加傾向にあります。2033年には日本国内の大学学部卒以上の外国籍人材だけで140万人に、また「身分系在留資格」人材全体では390万人を超えると予想されています。また、日本の政治的な安定性、豊かな自然や文化資源を求め、世界の優秀な若手人材が留学先として欧米ではなくわざわざ日本を選ぶケースも増えています。ただし、新卒の外国籍人材を積極的に採用する日本企業はまだ限られています。

そうした優秀な外国籍人材が大学卒業後も日本に残って働けるよう、適切な職場をマッチングできるのが「Secure Talent」です。将来的には日本人の国際人材も含めて、国外から日本、日本から国外など、世界の優秀な人材が日本国内を含む世界中で活躍できるインフラを築きます。

代表コメント

株式会社Emunitas 代表取締役CEO 山口由人

Emunitasという社名には「Empathy」と「Unity」の音が隠れています。設立から約1年、多くの仲間を巻き込んで団結し、様々な外国籍人材、そして人材を必要とされる企業１社１社の声に耳を傾けながら課題と状況を理解しようと努めてきました。その課題とニーズに対する我々の答えとして、少しでもこの国の未来を支えることができるインフラを作れるようメンバー一同頑張ってまいります。今後ともご指導ご鞭撻のほどよろしくお願い申し上げます。

株式会社Emunitas COO カオ・ルアン

私は日本での4年間の留学生活の中で、優れた才能を持ちながらも、日本の職場文化の中で様々な課題に直面し、チャンスを見つけられずにいる多くの外国籍の友人と出会いました。この現実を目の当たりにし、彼らがキャリアを前進させるためのより良い機会を創出することを決意しました。私の信念は、孔子の教えに似た「自分がされたいことを他人にもする」という哲学に基づいています。私は自分の経験を活かして、これらの学生がその可能性を最大限に引き出し、夢を実現できるように支援することに全力を尽くします。

投資家(一部)からのコメント

日本政策金融公庫別府支店定行洋祐

使命感を持って取り組まれている姿勢に共感しています。掲げるミッションは山口さんの原体験に裏付けされており、腹の底から湧き出る強い原動力を感じました。外国人留学生の挑戦と企業の安心に繋がり、そして地域社会の未来を創るビジネスとなることを期待しています。

株式会社ディー・エル・イー代表取締役社長執行役員CEO 星秀雄

DLEは、本投資の決定と同時に締結された業務提携契約を通じて海外ビジネスを伸長させるために必要な海外人材を戦略的に確保する事を目論んでいます。また、我々の強みである各種ハンズオン支援を通じ、当社のサービスが海外ビジネスを行う多くの日本企業に採用されるよう貢献していきます。

Skyland Ventures 佐々木優

労働人口減少に関する様々な対応策が議論される中で、外国籍人材の活躍社会が選択肢の一つとして注目されていますが、足元の日本の労働市場に目を向けると、中長期在留の外国籍人材のポテンシャルを引き出すような土壌が醸成されていると言えるのかという疑問がありました。このような疑問に正面を切って、解決に臨む若手起業家山口由人さんが現れました。山口さんと初めて出会ってからものの数分もしないうちに、事業に対する並々ならぬ情熱を感じ取ることができました。山口さんの取り組みに、僭越ながら大変期待しております。