「生成AIで学ぶ源氏物語」を開発
AI光源氏が音声やチャットで質問に回答
本件のポイント
●千年の時を超える古典の名作を最先端技術で学ぶ
●OpenAI chat APIなど6種類のAI関連技術を使用
●回答生成には本学教員が構築したデータベースを活用し高い精度の回答を実現
マイクに向かって質問すると、数秒後に光源氏のアニメーションがAIの生成した解説を話し出す。
解説はチャットにも表示
矢野教授は、OpenAI Chat APIを用いた自動採点付き学習アプリを開発し、本格的に授業で実践するなど、生成AIを活用したさまざまな挑戦を行っています。
開発した「おしゃべり源氏物語」は、音声から文字への変換にAmiVoice、文章生成にOpenAI chat APIなど6種類のAI関連技術を活用しています。AIは和歌のように読み方にリズムが必要なものも普通に読んでしまうため、発音のタイミングを与えるデータの追加が必要であったり、古典が苦手なOpenAIに和歌現代語訳のデータベース化が必要だったりするなど、開発において多くの工夫が求められました。また、精度の高い回答を生成するため、矢野教授とともに「源氏絵データベース研究会」(代表:恵泉女学園大学・稲本万里子教授)に所属する情報システム学科の横山恵理准教授と構築した源氏物語に関するデータベースも活用しています。展覧会会期中、約3000人がおしゃべり源氏物語を体験し、満足度向上には音声入力の改善が最も重要であると分かったほか、古語をどのようにAIに学習させるかなどの課題も明らかになりました。
今後、更に改良を進め、パブリックなデータを用いた「Open 光源氏 AI」を他施設でも公開するなど、最先端技術で古典の魅力を広げていきます。
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