日本初、パスキー技術を応用したファイル暗号化サービス「カギスル」、基本機能を完全無料で提供開始
「カギスル」は、共有相手のメールアドレスを入力するだけで、その相手だけが閲覧できる暗号化ファイルを作成できるサービスです。パスワード付きZIPに代わる、安全で利便性の高いファイル共有手段を提供します。
株式会社IDEOJ(本社:東京都渋谷区)は、日本で初めてパスキー技術をファイル暗号化に実用化(※)したサービス「カギスル」の基本機能を、2025年9月8日より無料で提供開始しました。

1. 背景:なぜ今、新しいファイル共有手段が必要なのか?
ビジネスシーンで広く使われてきたパスワード付きZIPファイル(PPAP)は、2020年に政府が利用を廃止して以降、セキュリティ上の問題点が広く知られるようになりました。しかし、代替となるクラウドストレージやファイル転送サービスは、操作の煩雑さやコスト、情報漏洩リスクといった新たな課題を抱えており、多くの企業で「脱PPAP」が進んでいないのが現状です。カギスルは、こうした課題を解決するために開発された、全く新しいファイル暗号化サービスです。
2. カギスルが提供する解決策とは?
カギスルは、相手のメールアドレスを指定するだけで、パスワードを使わずに特定の相手だけが開封できる暗号化ファイルを作成できるサービスです。メリットは次の通りです。
パスワード管理が不要
パスワードの作成、伝達、管理といった手間を根本からなくします。
強固な本人認証
ファイル開封時に生体認証(パスキー)やワンタイムコードで本人確認を行うため、なりすましを防ぎ、確実に本人に届けます。
既存のツールをそのまま使える
暗号化したファイルは、メール、Slack、Teams、Google Driveなど、今お使いのツールでそのまま送信できます。業務フローを変える必要はありません。
3. カギスルの主な機能
続いて、簡単な操作で安全なファイル共有を実現する、主な機能をご紹介します。
メールアドレス指定によるファイル暗号化
受信者のメールアドレスを指定するだけで、その人だけが開けるファイルを作成。受信者側のアカウント登録は不要です。

生体認証(パスキー)による安全な解錠
受信者は、自身のスマホやPCの指紋・顔認証でファイルを開封。万が一ファイルが流出しても、本人以外は開けません。

アクセスログ機能
「いつ」「誰が」ファイルを開封したかを記録。重要なファイルの到達確認や管理に役立ちます。(法人向け機能)

自分専用のファイル受け取りページ
相手に安全な方法でファイルを送ってもらうための、専用ページを作成できます。メールの署名に記載すれば、PPAPでの受信を防げます。

4. なぜカギスルは安全なのか?(従来手法との違い)
カギスルは、Webサービスの認証技術である「パスキー(FIDO2)」を日本で初めてファイル暗号化に実用化(※)しました。これにより、ファイルを開くための「鍵」情報がサーバーに保存されず、ユーザーの端末内で認証が成功した一瞬だけ生成される仕組みを実現します。パスワードや共有リンクのように「鍵情報が漏洩する」というリスクを根本的に排除しています。
5. 料金プランとサービス概要
サービス名: カギスル
URL: https://kagisuru.ideoj.co.jp/
提供開始日: 2025年9月8日より無料提供開始(※サービス自体は2024年10月14日より提供)
料金:
・基本機能: 無料(ファイルの暗号化・復号)
・法人プラン: 月額制(グループ管理、アクセスログ機能など。詳細はお問い合わせください)
・対応ブラウザ: Chrome, Safari, Edge, Firefoxなど(専用ソフトのインストールは不要です)
6. 今後の展望
株式会社IDEOJはカギスルの普及を通じて、特にセキュリティ対策に課題を抱える中小企業や専門事務所に対し、専門知識なしで導入できる安全なファイル共有環境を提供してまいります。今後は、既存の業務システムとの連携機能などを強化し、企業のセキュリティ基盤を支えるサービスとなることを目指します。
(※)当社調べ・2025年8月時点・商用サービスとして
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