沖縄県の看護師78.6%が転職を視野に――応募の決め手は「給与の明確さ」88.1%

「いい条件があれば転職したい」63.5%。常勤看護師の68.1%が現在より上の給与帯を希望

株式会社Cavitte

株式会社irodoriと株式会社Cavitteは共同で、沖縄県の看護師を対象に、転職意向や希望する給与、働き方、求人情報に求める内容に関するアンケート調査を実施し、2026年8月7日から8月28日までに延べ126件の回答を得ました。

調査の結果、「転職を考えていない」以外を選んだ回答者は78.6%にのぼり、そのうち最も多かったのは「いい条件があれば」の63.5%でした。転職先で重視する項目は「給与」が95.2%で最多となる一方、応募したくなる求人情報としても「給与が明確」が88.1%、「職場の雰囲気が分かる」が74.6%と上位に並んでいます。

看護師採用においては、給与水準そのものだけでなく、給与条件を具体的に開示すること、そして入職後の働き方をイメージできる情報を伝えることが重要であると考えられます。

【調査結果のポイント】

  • 「転職を考えていない」以外の回答は78.6%。うち63.5%は「いい条件があれば」

  • 転職先で重視する項目は「給与」が95.2%で最多。「人間関係」75.4%、「勤務時間」65.9%が続く

  • 現在常勤で働く看護師の68.1%が、現在より上の給与帯を希望

  • 応募したくなる情報は「給与が明確」88.1%、「職場の雰囲気」74.6%

  • 51.6%が「日勤のみ」を希望する一方、23.0%は夜勤を「積極的にしたい」と回答

  • 求人検索では大手求人サイト72.2%に加え、人材紹介会社48.4%、SNS46.0%、口コミ42.9%も活用されている。

調査実施の背景

医療の現場では、看護師の採用と定着が大きな課題となっています。

しかし、採用する側が伝えている情報と、看護師が転職時に知りたい情報には、ズレが生じている可能性があります。また一方で、定着という観点では、今の職場に対してどのような不満があるのかを把握することが必要になってきます。

株式会社irodoriと株式会社Cavitteは、沖縄県の看護師の転職に対する本音を把握し、県内の医療事業者の採用活動及び定着に生かすことを目的として、本調査を実施しました。

調査結果1 63.5%が「いい条件があれば転職」

「転職を考えていますか」と質問したところ、最も多かった回答は「いい条件があれば」の80件、63.5%でした。

「半年以内」は10件、「1年以内」は5件、「今すぐ」は2件となっています。「2~3年後」や具体的な転職予定を含めると、「考えていない」以外の回答は99件、78.6%に達しました。

【図1:転職を考えていますか】

  • いい条件があれば:80件、63.5%

  • 考えていない:27件、21.4%

  • 半年以内:10件、7.9%

  • 1年以内:5件、4.0%

  • 今すぐ:2件、1.6%

  • その他の転職予定・意向:2件、1.6%

今回の結果から、すぐに転職活動を始めるほどではないものの、現在より良い条件や働き方があれば転職を検討する「潜在的な転職層」が多いことがうかがえます。

採用する側にとっては、すでに求人へ応募している看護師だけでなく、まだ本格的に転職活動を始めていない層へ、職場の魅力を伝えることが重要だと考えられます。


調査結果2 転職先で重視するものは「給与」が95.2%

転職先で重視する項目を複数回答で尋ねたところ、「給与」が120件、95.2%で最も多い結果となりました。

次いで、「人間関係」75.4%、「勤務時間」65.9%、「休日数」59.5%、「通勤距離」56.3%と続きました。

【図2:転職先で最も重視するもの・複数回答】

  • 給与:120件、95.2%

  • 人間関係:95件、75.4%

  • 勤務時間:83件、65.9%

  • 休日数:75件、59.5%

  • 通勤距離:71件、56.3%

  • 福利厚生:59件、46.8%

  • 子育てとの両立:54件、42.9%

  • 夜勤・オンコールの有無:48件、38.1%

  • やりがい:29件、23.0%

  • 教育制度:16件、12.7%

  • キャリアアップ:15件、11.9%

給与への関心は非常に高い一方で、人間関係や勤務時間、休日数も半数を超えています。

看護師が転職先を選ぶ際は、給与だけでなく、無理なく働き続けられる環境や、職場の人間関係を含めて総合的に判断していることが分かります。

調査結果3 常勤看護師の68.1%が、現在より上の給与帯を希望

年齢・現在の給与・現在の雇用形態については、アンケート実施途中に質問を追加したため、87件を対象に集計しました。

そのうち、現在の雇用形態を「常勤」と回答した69件について、現在の給与と理想の月給を比較しました。

現在の月給が30万円未満だった人は50件、72.5%でした。一方、理想の月給として30万円以上を選んだ人は51件、73.9%となっています。

さらに、現在の給与帯よりも上の給与帯を理想としている人は47件、68.1%でした。

【図3:常勤看護師の現在の給与と理想の月給】

現在の月給

  • 25万円未満:20件、29.0%

  • 25万円以上30万円未満:30件、43.5%

  • 30万円以上35万円未満:12件、17.4%

  • 35万円以上:7件、10.1%

理想の月給

  • 25万円未満:2件、2.9%

  • 25万円以上30万円未満:16件、23.2%

  • 30万円以上35万円未満:29件、42.0%

  • 35万円以上:22件、31.9%

現在の給与と理想の給与の間に差があることは、「いい条件があれば転職したい」と考える看護師が多いこととも関係している可能性があります。

ただし、求められているのは単純な給与額の引き上げだけではありません。基本給、資格手当、夜勤手当、賞与、昇給条件などを具体的に示し、入職後の収入をイメージできるようにすることも重要です。


調査結果4 応募したくなる情報は「給与が明確」が88.1%

「転職の際に何を見たら応募したくなりますか」と複数回答で尋ねたところ、「給与が明確」が111件、88.1%で最多となりました。

次いで、「職場の雰囲気」74.6%、「スタッフの声」54.8%、「見学ができる」50.0%となっています。

【図4:応募したくなる求人情報・複数回答】

  • 給与が明確:111件、88.1%

  • 職場の雰囲気:94件、74.6%

  • スタッフの声:69件、54.8%

  • 見学ができる:63件、50.0%

  • 福利厚生が分かる:57件、45.2%

  • カジュアル面談:38件、30.2%

  • 動画紹介:28件、22.2%

  • 人事評価制度:12件、9.5%

給与を重視する人が95.2%だったことに加えて、88.1%が「給与が明確」であることを応募のきっかけとして挙げています。

求人票では「月給○万円~」と記載するだけでなく、基本給と各種手当の内訳、夜勤回数による月収例、賞与実績、昇給の仕組みなどを具体的に伝えることが、応募への安心感につながると考えられます。

また、「職場の雰囲気」「スタッフの声」「見学ができる」も上位となりました。条件面に加えて、どのような人と、どのような環境で働くのかを可視化する必要性が表れています。

調査結果5 51.6%が「日勤のみ」を希望

夜勤やオンコールに対する希望を尋ねたところ、「日勤のみ」が65件、51.6%で最も多くなりました。

【図5:夜勤・オンコールに対する希望】

  • 日勤のみ:65件、51.6%

  • 月2~4回:32件、25.4%

  • 積極的にしたい:29件、23.0%

半数以上が日勤のみを希望する一方で、夜勤やオンコールを完全に避けたい人ばかりではなく、一定回数であれば対応できる人や、積極的に希望する人もいることが分かりました。

一律の勤務条件だけで募集するのではなく、日勤限定、夜勤回数の選択、時短勤務、パート、単発勤務など、複数の働き方を用意することが、採用対象を広げる可能性があります。

調査結果6 求人サイトだけでなく、SNSや口コミも活用

求人を探す媒体について尋ねたところ、「大手求人サイト」が72.2%で最も多くなりました。

一方で、「人材紹介会社」48.4%、「SNS」46.0%、「口コミ・友人からの紹介」42.9%も、それぞれ4割を超えています。

【図6:求人を検索する媒体・複数回答】

  • 大手求人サイト:91件、72.2%

  • 人材紹介会社:61件、48.4%

  • SNS:58件、46.0%

  • 口コミ・友人からの紹介:54件、42.9%

  • ハローワーク:3件、2.4%

看護師の採用では、求人サイトに掲載して応募を待つだけではなく、SNSによる情報発信、スタッフからの紹介、職場見学、人材紹介会社などを組み合わせた採用活動が必要だと考えられます。

自由記述から見えた、看護師の職場に対する本音

「今の職場で改善してほしいこと」について自由記述で回答を求めたところ、給与や福利厚生に加えて、残業、人員不足、現場とのコミュニケーションなどに関する声が寄せられました。

主な回答には、次のようなものがありました。

  • 「基本給を上げてほしい」

  • 「給料と仕事量が見合っていない」

  • 「残業代が30分単位でしか出ない」

  • 「前残業が当たり前になっている」

  • 「人員不足を改善してほしい」

  • 「現場の意見を聞いてほしい」

  • 「上層部で話が止まり、現場まで情報が共有されない」

  • 「子育てに合わせて出勤時間を調整できる職場が理想」

  • 「お金を取るか、時間を取るか、子育て世代は選択に苦しむ」

また、沖縄県ならではの声も見られました。

  • 「内地からの移住だが、沖縄は給与が低すぎて休日も少ない。さまざまなストレスを考えると、医療にこだわって就職する必要があるのかと考えてしまう」

  • 「日本人の離職率が高く技能実習生に頼っているが、3年経つとみんな辞めていく。国籍を問わず、今働いている人のスキルアップを図り、長く働きたいと思えるように改善してほしい」

自由記述からは、給与水準そのものだけでなく、働いた時間が正しく扱われること、業務量に応じた人員配置、現場の意見が経営や管理職に届く仕組み、家庭事情に合わせた柔軟な働き方を求める声が見られました。

※自由記述は、個人や勤務先が特定されないよう、一部表現を整えています。

調査結果を受けて

今回の調査で印象的だったのは、63.5%が「いい条件があれば転職したい」と回答したことです。これは採用機会を示すと同時に、現在看護師を雇用している事業者にとっては、人材定着に関する重要なサインでもあります。

自由記述では、残業や前残業、人員不足、現場の意見が届かないこと、子育てとの両立の難しさなど、日々の働き方に関する声が多く寄せられました。「いい条件」とは必ずしも給与の高さだけを意味するものではなく、働いた時間が正しく評価されること、業務量に応じた人員が配置されること、家庭の事情に合わせた働き方を相談できることなど、安心して働き続けられる環境も含まれると考えられます。

今いる職員の声を起点に職場を改善することが、離職防止だけでなく、新たな看護師から選ばれる採用力にもつながります。

株式会社irodoriコメント

代表取締役 浜元 新菜

看護師の方々と話をしていると、転職を考える理由は給与だけではありません。

子育てや家族との時間、夜勤や残業への負担、人間関係、職場の雰囲気など、一人ひとりが異なる事情を抱えています。

今回の調査を通じて、看護師が無理なく働き続けるためには、職場側が多様な働き方を認め、入職前から実際の働き方を丁寧に伝えることが大切だと改めて感じました。

今後も看護師の声を医療事業者へ届け、看護師と職場の双方にとって納得できる出会いを支援していきます。

株式会社Cavitteコメント

代表取締役 粟国 傑

今回の調査では95.2%が転職先で「給与」を重視すると回答する一方、応募したくなる情報として「職場の雰囲気」「スタッフの声」「見学ができる」も上位に入りました。

採用で大切なのは求人を公開することではなく、看護師が何を不安に感じ、何を知ることができれば応募するのかを考え、給与や勤務条件だけでは分からない職場の考え方や働く人の姿まで伝えることだと考えています。

一方で、一つの病院が経験のある看護師を採用すれば、その看護師が働いていた別の病院では欠員が生じます。一つの医療機関の採用が成功しても、地域全体で見れば看護師が移動しただけであり、沖縄の医療・看護業界の人手不足が解消されたとはいえません。

限られた看護師を医療機関同士で奪い合うのではなく、今いる看護師が働き続けられる環境をつくること、子育てや介護と両立できる柔軟な働き方を導入すること、看護師を目指す人材そのものを増やしていくことを、総合的に考える必要があると感じています。

調査概要

  • 調査名:看護師の転職・働き方に関するアンケート

  • 調査対象:看護師資格を持つ方

  • 調査期間:2026年8月7日~2026年8月28日

  • 調査方法:Googleフォーム

  • 募集方法:沖縄県の看護師コミュニティ(SNS)

  • 回答数:延べ126件

  • 調査主体:株式会社irodori、株式会社Cavitte

  • 集計方法:小数点第2位を四捨五入

  • 複数回答の設問は、回答割合の合計が100%を超えます

※「年齢」「現在の給与」「現在の雇用形態」は調査途中に追加したため、回答数は各87件です。

※回答者を特定する情報を取得していないため、同一人物による重複回答の可能性を完全には排除していません。そのため、本リリースでは回答数を「延べ件数」として表記しています。類似回答を除外した場合も、主要な調査傾向に大きな変化がないことを確認しています。

※沖縄県の看護師コミュニティを通じて募集したため、回答者の多くは沖縄県内で就業していますが、一部に県外で就業中の方が含まれます。

※本調査は、回答者全体の傾向を示すものであり、すべての看護師に当てはまるものではありません。

株式会社irodoriについて

看護師マッチングプラットフォーム「irodori Plus」を運営。

元看護師の経験を活かし、看護師だから気づける「日常の不安」を理解し、「その人の暮らしに寄り添い、つながりをつくる」をコンセプトに事業を展開している。

  • 会社名:株式会社irodori

  • 所在地:沖縄県浦添市

  • 代表者:代表取締役 浜元 新菜

  • 事業内容:看護師マッチングプラットフォーム運営ほか

  • Webサイト:https://www.irodori0305.jp/

株式会社Cavitteについて

沖縄県内の中小企業を中心に、採用代行、採用コンサルティング、人材紹介などの採用支援を行っている。

求人作成や求人媒体の運用、応募者対応、面接調整など、採用活動の実務を支援するだけでなく、企業の中に採用チームをつくる仕組みを通じて、企業と人の持続的な成長を支援している。

  • 会社名:株式会社Cavitte(キャビット)

  • 所在地:沖縄県浦添市伊祖2-15-8-1 伊祖ビル203

  • 代表者:代表取締役 粟国 傑

  • 事業内容:採用代行、人材紹介、採用コンサルティングほか

  • Webサイト:https://cavitte.co.jp/

本件に関するお問い合わせ

株式会社Cavitte 担当:粟国
電話番号:098-975-7920
メールアドレス:info@cavitte.co.jp

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会社概要

株式会社Cavitte

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業種
サービス業
本社所在地
沖縄県浦添市伊祖2-15-8-1 伊祖ビル203
電話番号
098-975-7920
代表者名
粟国 傑
上場
未上場
資本金
1000万円
設立
2002年12月