米アロイ・セラピューティクス、湘南ヘルスイノベーションパークに新拠点を設立
-米バイオテクノロジー企業、アロイ・セラピューティクスが海外初の子会社を日本に設立
-主要モダリティである細胞治療の研究拠点を初めて日本に開設し、独自のiCAR-T技術を本格的に展開
【2025年5月20日 東京、ボストン】 最先端の創薬技術を幅広いパートナーに提供し、様々なエコシステムのプレイヤーと創薬の共創を目指すバイオテクノロジー企業、アロイ・セラピューティクス(Alloy Therapeutics Inc. 本社:米国ボストン、以下、「アロイ」)は、世界有数の研究拠点である湘南ヘルスイノベーションパーク(湘南アイパーク)内に、海外初となる子会社を日本に設立し、アロイとして初の細胞治療拠点を開設しました。
新設された日本法人である「Alloy Therapeutics株式会社」の代表取締役社長には、石井喜英(Victor Stone)が就任しました。
2024年11月に発表した武田薬品との協業に続き、アロイは独自の細胞治療技術iCAR-Tの展開を本格化させます。iCAR-Tプラットフォームは、ノーベル賞受賞者である山中伸弥教授によるiPS細胞研究を基盤とし、京都大学iPS細胞研究所の金子新教授が武田薬品工業と牽引したT-CiRAプログラムを通じて開発されました。この技術は、①動物実験において既存のヒト末梢血由来CAR-T細胞を上回る効果を安定的に示した、初の iPS細胞由来 CAR-T技術であり、②「オフ・ザ・シェルフ(既製品)」として低コストでの製造とアクセス向上を実現する点で、極めて注目されています。アロイはこの先進的な技術を、より多くの研究者が利用できるよう、柔軟かつ拡張性のある創薬プラットフォームとして提供していきます。
iPSセンター・オブ・エクセレンスの設立
新たに開設された「アロイ・セル・セラピーズ(Alloy Cell Therapies)」には、武田薬品のiCAR-Tプログラムに携わっていた10名の主要メンバーが創設メンバーとして参画しました。iCAR-Tプラットフォームを活用した、アロイの統合型創薬プログラムの中核を担っていきます。
さらに、細胞治療分野における専門性を強化するために、アロイは、マイケル・カロス 博士を82VSベンチャー・スタジオのエグゼクティブ・ベンチャー・パートナー、そしてアロイの細胞治療のアドバイザーに迎えます。
- マイケル・カロス 博士 – 学術・製薬・バイオ業界にまたがる豊富な経験を持ち、免疫腫瘍学やCAR-T開発において画期的な貢献を果たした世界的な専門家。
アロイ創業者 兼 CEOのエリック・アンダーソンは次のように述べています。「細胞治療は当社の技術ロードマップにおいて重要なモダリティであり、武田薬品や京都大学との連携には大きな期待を寄せています。日本における細胞治療の進展を、驚きをもって受け止めており、iCAR-TのメンバーがアロイのiPSセンター・オブ・エクセレンスに加わってくれたことを大変嬉しく思います」
Alloy Therapeutics株式会社の代表取締役社長の石井は次のように述べています。「細胞治療は、私たちが日本に拠点を設立する大きな原動力となりました。日本はこの分野で確かな強みを持っており、iCAR-Tの取り組みを通じて、日本の科学の力を世界のバイオ医薬市場でさらに訴求していきたいと考えています。また、日本には細胞治療以外にも未開拓の可能性が数多く存在します。アロイは日本という重要な市場で事業基盤を構築し、その潜在力を活かす展開を加速させていきます」
アロイ・セラピューティクスについて
アロイ・セラピューティクスは、ベンチャー企業やアカデミアを含む多様なプレイヤーがアクセスできる形で、最先端の創薬技術を幅広く提供し、協力と共創による創薬を支援するバイオテクノロジー企業です。同社は、学術界、バイオベンチャー、大手製薬企業とのパートナーシップを通じて、抗体、TCR、遺伝子医薬品、ペプチド、細胞治療、薬物送達の6つのモダリティにおける、バイオロジクスの創薬とその創薬に必要なツール、技術、サービス、および新規企業立ち上げ支援を提供しています。パートナーは、アロイのディスカバリーサービスやノベーション・サブスクリプション・プログラムを通じて、定額料金で現在および将来の技術にアクセスすることができます。アロイはサイエンス・コミュニティへの揺るぎないコミットメントを示すため、収益の100%をイノベーションと創薬技術へのアクセス拡大に再投資しています。詳細については、https://alloytx.com/alloy-jp/ をご覧ください。
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