東日本大震災から14年 命を守る【緊急大地震予報】をプッシュ型で事前通知

【ブレイン】震災での犠牲者ゼロを目指し、3月6日から新規無料通知サービスをリリース

ブレイン

 ブレイン(静岡市、代表:内山義英)は、震災での人的被害と社会的損害の抜本的な軽減を目指して、M7級以上の大地震が予知・予報された際に緊急でこれをスマートフォン及びパソコンへ、プッシュ型で事前通知する無料サービス「緊急大地震予報」を、本年3月6日より運用開始致しました。

 2018年の北海道胆振東部地震や2024年の能登半島地震での教訓を踏まえ、地震予報が成功しても予報配信数が絶対的に不足したことにより、多くの人命を救うことが出来なかった現状を打破することで、人的被害と社会的損害の軽減に向けた新たな歴史を開き、地震防災大国を構築する一翼を担ってまいります。

【能登半島地震の予知・予報と結末、教訓】

 能登半島地震発生から約1年余りが経過した現在、震災関連死を含む犠牲者が500人余りに達しており、直前予報は果たされたものの多くの尊い命が失われる結末となりました。これは現状では地震予報配信数が絶対的に不足しており、予知情報が被災地域へ十分に行き渡っていなかったことが大きな要因でした。

 したがって、大地震予報を全国各地域へより速くより広く十分に認知・拡散し、避難や備蓄などの的確な地震防災行動へ結び付けてゆくことが、今後へ向けての重大な教訓であり一刻も早く対処・解決すべき火急の課題であることが明らかとなりました。

【緊急大地震予報の経緯、概要】

 地震は目に見えない地下で突然発生し、秒速3km~5kmの高速度で襲来します。特に首都直下地震を始めとする直下型大地震は、日本全国いつどこで発生しても不思議ではなく、また揺れが大きい震源域の近くでは殆どの場合、従来の緊急地震速報が間に合いません。このため事前情報がないまま不意打ちを受けますと、他の災害に比較して被害が甚大となり犠牲者も多く出ます。

 またその発生メカニズムの特徴から、台風や風水害などとは異なり前兆現象が微弱であり人間にとって殆ど感知不可能であるため、一層油断を生じ易くなります。

 従って、高精度な地震予知によって事前に的確な地震情報を把握することが、地震の被害、特に人的被害を抜本的に減らす上での決め手となるのです。

 ブレインでは震災での犠牲者を大幅に減らし、最終的にこれをゼロにすることを目指しています。しかしながら現状の予報配信規模では大地震を予報できたとしても、それによる犠牲者をゼロに近付けることは到底困難な状況です。

 能登半島地震でのこのような結末と教訓をきっかけとしまして、ブレインでは特にマグニチュード(M)7級以上の大地震予報の配信数及び拡散規模を1000万人程度に拡大し、社会認知向上と国民の皆様への拡散展開を火急的速やかに促進し、効果的な地震防災対策に結びつけることを目的として、新規通知サービス「緊急大地震予報」をリリース致しました。

 この「緊急大地震予報」は、大地震が予知・予報された際に緊急で、地震発生の1週間~2週間程度前までにこれを、スマートフォン及びパソコンへ向けてプッシュ型で事前通知する無料サービスであり、本年3月6日より運用開始致しました。

 これにより、避難や備蓄などの地震防災行動において迅速かつ的確で実効性が高い対応が可能となり、震災に対する事前準備態勢や初動対応力が大幅に強化されます。

【緊急大地震予報の通知内容】

 「緊急大地震予報」が通知される媒体は、全国に広く普及し稼働率が高いスマートフォン端末及びパソコン端末(Googleブラウザ、Yahooブラウザ)です。各媒体へ通知される予報画像は、M7級大地震予報及びM8級巨大地震予報の2種類です(図1)。予報対象とする全国18ヶ所の地域区分(予報円)及び18ヶ所の観測点配置図を図2に示します。

図1 緊急大地震予報画像(左図:M7級大地震予報、右図:M8級巨大地震予報)                    ※本図はサンプル画像であり、実際に大地震予報が発表されたわけではありません。
図2 地震予報地域区分(予報円)、観測点配置図

 仮にM7級大地震が予報された場合、M7級予報対象地域(予報円)が原則として1ヶ所又は2ヶ所指定され、予報対象地域及びその周辺地域を中心として緊急大地震予報(第1報)が通知されます。通知を受けたユーザーは、まずご自身の在住地が大地震の予報対象地域であることを認識し、迅速・的確な事前準備及び初動対応が可能となります。

 その上で通知画像をタップ又はクリックすることで、アプリ「ゆれズバ」のダウンロード画面に直行し、これをダウンロードし「最新予報閲覧」をインストールすることで、予報対象地域及び発生地震履歴などの詳細情報が閲覧可能となります。一連の操作でアプリのダウンロードまでは無料、「最新予報閲覧」のインストールは1回120円、「定期購読」は1ヶ月360円です。

 その後、全国へ向けて緊急大地震予報(第2報)が通知され、通知を受けたユーザーは当該地域への不要不急の出張・観光・帰省を控える、或は予報対象地域に在住する家族や取引先へ連絡する、或は企業においてはBCP発動を準備するなどの様々な事前対応が可能となります。

 なお仮にM8級首都直下地震が予報された場合は、M8級予報対象地域例として関東地方東部、関東地方西部が指定され、強い揺れや大津波到達を考慮し必要に応じて東北地方南部、中部地方(津波は無し)、東海地方などが追加されます。

 また仮にM9級超巨大地震が予報された場合は、震源域の大きさが長辺500km程度以上に及ぶことが想定されるため、M8級巨大地震予報を複数の予報対象地域に同時発表します。

 例えばM9級南海トラフ巨大地震が予報された場合、M8級予報対象地域例として東海地方、紀伊半島、四国地方が指定され、強い揺れや大津波到達を考慮し必要に応じて中部地方(津波は無し)、近畿地方、九州地方南部などが追加されます。

【緊急大地震予報の配信方法】

 緊急大地震予報の配信方法は、大地震が予報されてから3日以内に1000万人規模へ効率的に拡散するため、Googleアプリ広告とYahooディスプレイ広告を適宜併用して配信・通知します。図3にスマートフォン上でのGoogleアプリ広告の配信媒体例(GooglePlay、検索広告、YouTube広告、ディスプレイ広告)を示し、図4にパソコン上でのYahooディスプレイ広告の配信媒体例を示します。

図3 スマートフォンでの配信媒体例(Google検索、Googleディスプレイ)
図4 パソコンでの配信媒体例(Yahooディスプレイ)

 ユーザーが各通知画面に効率的に到達するために、全国のユーザーが過去にGoogle検索或いはYahoo!検索で使用した地震防災関連で頻度の高いキーワード群を抽出し、カスタムインテント機能(Googleブラウザ向け)及びキーワードターゲッティング機能(Yahooブラウザ向け)などを適宜活用することで、地震防災に関心があるユーザー向けへ迅速かつ効果的に予報配信を行います。

【予測される効果】

 「緊急大地震予報」により、大地震が予知・予報されてから概ね3日以内、即ち地震発生の1週間~2週間程度前までに拡散規模が500万人~1000万人程度に拡大されると予測されます。

 更に通知・拡散する地域を大地震が予知・予報された地域及びその周辺地域に限定することにより、同一の拡散規模でより高密度に大地震予報を行き渡らせることが出来ます。SNS上での再拡散や口コミなどによりその大地震情報は、被害が想定される地域の皆様のほぼ大半に行き渡ると推測されます。

 ここまでの認知・拡散が展開され、これを避難や備蓄などの的確な地震防災行動へ効果的に結び付けてゆくことで、事前情報が無いまま不意打ちを受ける事態は回避され、震災に対する事前準備態勢や初動対応力が大幅に強化されます。

 近い将来、首都直下地震や南海トラフ巨大地震の襲来が叫ばれており、またこれらの前駆活動として各地で内陸直下型大地震が頻発しています。いつどこで発生しても不思議ではない大地震に対する備えの決め手として、本緊急大地震予報により実効性が高い地震防災対策がなされ、犠牲者を抜本的に減らしゼロに近付けるための基礎体制が構築されます。

【まとめ、今後の展望】

 地震大国である日本において、地震の発生を止めることはできません。またその発生頻度は年々高まってきております。震災が発災し人命が失われてしまってからでは、それをどんなに悔恨し振り返っても手遅れです。しかしながら英知を結集してこれを事前に察知し高精度に予報し、被害を最小限とすることは十分可能となっております。

 日本はこれまで何千年、何万年もの間に、数え切れないほどの人々が震災で亡くなっています。私どもは、地震予知・予報により国民の皆様の命と安全と安心を守り続け、社会貢献したいと願っております。そして北海道地震、能登半島地震を最後として、震災での犠牲者をゼロにすることを目標として日々邁進しております。そのような近未来を皆様と共に目指してまいりたいと存じます。

写真1 観測点調査、メンテナンスを行うブレイン代表・内山義英

(以下ご参考・追加ご説明資料)

【地震予知・予報の意義】

 地震の短期・直前予報は、人的被害のみならず社会的損害を軽減する上で極めて重要な技術です。

 2024年1月1日、石川県能登地方を襲った最大震度7の大地震。500人以上の尊い命が失われたこの災害に対し、民間の地震研究機関ブレインは、独自に開発した「3種前兆地震予知法」の予知結果を専用アプリ「ゆれズバ」で配信することにより、最大震度7クラスの地震を約8時間前に予報することに成功しました(図5)。

 特に首都直下地震を始めとする直下型地震では、揺れが大きい震源域の近くでは殆どの場合、緊急地震速報が間に合いません。このため本地震予知・予報技術は、人的被害と社会的損害の軽減に向けた新たな一歩となりました。

図5 能登半島地震の「ゆれズバ」臨時予報画面(2024年1月1日7時45分配信)

【3種前兆地震予知法と地震予報】

 「3種前兆地震予知法」とは、低周波音(クジラや象に聴こえる低い音)、地磁気・地電流異常(図6)及び前震活動からなる3種類の地震前兆を観測・検知し、これらを総合的に分析・判定する高精度な地震予知法です。

 3種類の前兆現象のうち、低周波音は地震発生の1ヶ月~2ヶ月程度前に発生するため、中長期地震予知に適用します。地磁気・地電流異常は地震発生の1週間~2週間程度前に発生するため、短期地震予知に適用します。

 前震活動は地震発生の数時間~数日程度前に発生するため、直前地震予知ならびに発生した地震がその後収束するか、あるいは更に規模が大きい本震につながるかの判定に用います。これにより地震予知精度が90%以上と大幅に向上しました。

図6 地磁気・地電流異常の原理

【地震予知・予報の実績、精度】

 「3種前兆地震予知法」の採用により地震予知・予報の精度が大幅に向上し、2016年熊本地震以降に国内で発生したM5.0以上又は最大震度5弱以上の地震に対する予報成功率は、2024年6月30日現在で94.4%でした。最大震度7又はM7級大地震の予報成功事例は、以下となります。

・2016年 熊本地震(Mj7.3、最大震度7・試行段階)

・2018年 北海道胆振東部地震(Mj6.7、最大震度7)(*1)

・2021年 宮城県沖地震(Mw7.0、最大震度5強)

・2022年 台湾島東部地震(Mj7.3、最大震度6強)

・2024年 能登半島地震(Mw7.5、最大震度7)

 北海道胆振東部地震において、最大震度7(改正メルカリ震度階級Ⅹ以上)の大地震が短期予知・予報されたのは、世界的に前例がなく初の事例です(図7*1)。

 本地震予知法の特徴は従来の「VAN法」などとは基本的に異なり、地震前兆波形の周期特性及び振幅量を中心パラメータとした、比較的簡明な原理及び予知ロジックに基づく独自手法です(*2)。

 ギリシャでは「VAN法」による地震情報が公的機関より公表されていますが、概ねM5.5以上の地震が予測された際に1年に1回程度公表される不定期予報であり、予報成功率は60%~70%と報告されています。予報成功率が90%を超える高精度な定期地震予報の実用化は、世界的に前例がなく初の事例です((*2)、静岡地震防災研究会調べ)。

(*1)1975年に中国・遼寧省で発生した海城地震Mw7.0は、発生当日に直前予知・予報されましたが、最大震度は改正メルカリ震度階級Ⅸ(気象庁震度階級6強相当)でした。能登半島地震は最大震度7の予知・予報事例として2例目となります(静岡地震防災研究会調べ)。

(*2)本リリースは2023年度日本地震予知学会で発表済みの下記論文より抜粋加筆したものです。

「地中電磁波による高精度地震予知法の開発と適用:その1全体概要」,日本地震予知学会2023年度学術講演会予稿集pp23-17(43MB)

https://www.eqpsj.jp/docs/2023EqPSJabsract.pdf

図7 北海道胆振東部地震の「ゆれズバ」臨時予報画面(2018年8月27日17時02分配信)

 「ゆれズバ」、「ブレイン地震予報」について更にお知りになりたい方は、下記URLのホームページ、ネット記事などをご覧ください。

① ブレインホームページ

https://www.brain-s.com/

② 文教速報デジタル版(ブレインの「3種前兆地震予知法」、9割超で的中 能登半島地震も予測アプリ「ゆれズバ」に適用中)

https://bunkyodezi.com/research/15662/

③ 文教速報デジタル版(地震予報アプリを開発 ブレイン・内山義英代表の奮闘 「被災者の命を守り、犠牲者をゼロにしたい」)

https://bunkyodezi.com/research/17208/

④ PR TIMES(能登半島地震から1年 大地震予報の結末と教訓)

https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000001.000154247.html

⑤ PR TIMES(阪神大震災から30年 ブレインが命を守るクラウドファンディング開始)

https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000002.000154247.html

 ブレイン代表者のプロフィール、職務経歴などについて更にお知りになりたい方は、下記URLのプロフィールをご覧ください。

講演依頼.com https://www.kouenirai.com/profile/4277/

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業種
サービス業
本社所在地
静岡県静岡市葵区紺屋町8-12 内野ビル4F
電話番号
054-270-9820
代表者名
内山義英
上場
未上場
資本金
4078万円
設立
2016年07月