阪神大震災から30年 ブレインが命を守るクラウドファンディング開始
震災の犠牲者ゼロを目指し、地震予報サービスを抜本強化し普及展開へ
ブレイン(静岡市、代表:内山義英)は、震災での人的被害と社会的損害の軽減、特に人命を守り犠牲者ゼロを目指して、地震予報サービスの抜本的な品質向上と普及展開を行うために、1月14日からクラウドファンディングの募集を開始いたしました。
2018年の北海道胆振東部地震や2024年の能登半島地震での教訓を踏まえ、地震予報が成功しても多くの人命を救うことが出来なかった現状を打破することで、地震防災大国を構築する一翼を担ってまいります。募集期間は3月14日までの2ヶ月間です。
下記がクラウドファンディングプロジェクト(以下「プロジェクト」)ページのURLです。
https://readyfor.jp/projects/earthquake-yurezuba
詳しいご支援の方法につきましては下記URLにてご確認ください。
【地震予知・予報の意義】
地震の短期・直前予報は、人的被害のみならず社会的損害を軽減する上で極めて重要な技術です。
2024年1月1日、石川県能登地方を襲った最大震度7の大地震。500人以上の尊い命が失われたこの災害に対し、民間の地震研究機関ブレインは、独自に開発した「3種前兆地震予知法」の予知結果を専用アプリ「ゆれズバ」で配信することにより、最大震度7クラスの地震を約8時間前に予報することに成功しました(図1)。
この地震予知技術は、人的被害と社会的損害の軽減に向けた新たな一歩となりました。
【3種前兆地震予知法と地震予報】
「3種前兆地震予知法」とは、低周波音(クジラや象に聴こえる低い音)、地磁気・地電流異常(図2)及び前震活動からなる3種類の地震前兆を観測・検知し、これらを総合的に分析・判定する高精度な地震予知法です。
3種類の前兆現象のうち、低周波音は地震発生の1ヶ月~2ヶ月程度前に発生するため、中長期地震予知に適用します。地磁気・地電流異常は地震発生の1週間~2週間程度前に発生するため、短期地震予知に適用します。
前震活動は地震発生の数時間~数日程度前に発生するため、直前地震予知ならびに発生した地震がその後収束するか、あるいは更に規模が大きい本震につながるかの判定に用います。これにより地震予知精度が90%以上と大幅に向上しました。
【能登半島地震の予知・予報と結末、教訓】
しかしながら能登半島地震発生から約1年が経過した現在、震災関連死を含む犠牲者が500人余りに達しており、直前予報は果たされたものの多くの尊い命が失われる結末となりました。これは現状では地震予報配信数が絶対的に不足しており、予知情報が被災地域へ十分に行き渡っていなかったことが大きな要因です。
したがって、地震予報を全国各地域へより広く十分に拡散し、避難や備蓄などの的確な地震防災行動へ結び付けてゆくことが、今後へ向けての教訓であり重大かつ火急の課題であることが明らかとなりました。
【プロジェクトの背景、経緯】
本プロジェクトの実行責任者であるブレイン代表・内山義英(写真1)は、地震防災分野の研究開発経歴通算42年の実務経験があります。
その中でも特に印象深いエピソードは、1995年1月17日に阪神大震災が発生した翌日18日に現地入りし、建物被害調査を行っていた際に強い余震に見舞われ、「更に規模の大きな本震が来るのでは」との強い恐怖に襲われました。
この時に、地震の襲来を事前に知ることがいかに重要かということを骨身に沁みて体験しました。この経験が後に地震予知研究に携わる大きな動機付けとなりました。
地震は目に見えない地下で突然発生し、秒速3km~5kmの高速度で襲来します。特に直下型地震では、揺れが大きい震源域の近くでは殆どの場合、緊急地震速報が間に合いません。このため事前情報がないまま不意打ちを受けますと、他の災害に比較して被害が甚大となり犠牲者も多く出ます。
またその発生メカニズムの特徴から、台風や風水害などとは異なり前兆現象が微弱であり人間にとって殆ど感知不可能であるため、一層油断を生じ易くなります。
このため、高精度な地震予知によって事前に的確な地震情報を把握することが、地震の被害、特に人的被害を劇的に減らす上での決め手となるのです。
日本はこれまで何千年、何万年もの間に、数え切れないほどの人々が震災で亡くなっています。私どもは、地震予知・予報により皆様の命を守り続け、社会貢献したいと願っております。そして北海道地震、能登半島地震を最後として、震災での犠牲者をゼロにすることを目標として日々邁進しております。そんな近未来を、皆様とご一緒に目指してまいりたいと存じます。
【プロジェクトを立ち上げたきっかけ】
2024年1月1日に発生した能登半島地震では、震災関連死を含めて500名余りの方々が犠牲となりました。
私どもはアプリ「ゆれズバ」によって1月1日当日の朝7時45分に臨時予報を発表し、北陸地方でマグニチュード7クラスの大地震が発生することを直前に予報し(図1)、その約8時間半後に能登半島地震マグニチュード7.5(最大震度7)が予報の範囲内で発生しました。しかしながら結果的に500名余りの尊い命を救うことは出来ませんでした。
大地震を直前に予報したにも拘わらず大勢の犠牲者を出してしまった要因は、ひとえに私どもの力不足に拠るところであり、地震予報が北陸地方の方々に十分に行き届いていなかったことに尽きると、慙愧の思いであり、自責の念に堪えません。
上記しましたように私どもは大震災での犠牲者をゼロにすることを目標としておりますが、現状の予報配信規模では大地震を予報できたとしても、それによる犠牲者を減らしゼロに近付けることは到底困難な状況です。
能登半島地震でのこのような結末をきっかけとしまして、私どもは地震予報の配信数を現状の10倍以上に拡大することを目標としまして、アプリ「ゆれズバ」の抜本的な改良と普及活動を行い、社会認知向上及び国民の皆様への普及展開を促進するため、このプロジェクトを立ち上げました。
本プロジェクト推進のためには、どうしてもまとまった資金と国民の皆様への啓蒙・拡散が必要であり、クラウドファンディングへのご支援をお願いするに至った次第であります。
【利用者様の声】
・北海道勇払郡むかわ町在住の相馬由佳様(40代会社員)
「(北海道胆振東部地震の3週間後に被災地で親族の結婚式を終えて)少し揺れましたがこれ以上大きな地震は来ないことが分かっていたので、無事に結婚式を終えることができました。ありがとうございました。」
・沖縄県石垣市在住の森絢子様(30代店舗経営者)
「安心感がハンパないです。聞けば丁寧に教えてくれます。内山さんは感動の人、愛の人です。」
・山梨県甲州市在住の雨宮様(40代会社経営者)
「いつも頼りにしています。妹が東京の下町に住んでいて、大地震の予報が出たらすぐに山梨へ戻るように言っています。」
【プロジェクトの内容、実施項目】
地震予報アプリ「ゆれズバ」の抜本的な機能改良、利便性向上を行います(費用250万円・期間3ヶ月間)。具体的には「ゆれズバ」の機能改良として、以下の各項目を実施します。
①地震の予報規模6段階ごとに、想定される最大震度、最大津波波高、建物被害レベル、地震防災対策などを、行動・準備ガイドラインとして新たに表示します。
②気象庁の地震速報情報などと連動し、地震の発生場所、規模、震度分布、津波波高を地図上で即時表示し、視覚的に予報との対比を分かり易く表示します(図3)。
利便性向上として、以下の各項目を実施します。
①プッシュ音通知機能を追加し、臨時予報を不定期に着信した際などに直ちに認識できるようにします。
②過去の予報画面と発生地震履歴画面を地図上で自動表示し、より長期間に渡って検索・表示できるようにします。
③API(Application Programming Interface)へ登録することで、企業様からの団体利用オファーを受ける機会を拡大します。
なお「ゆれズバ」の機能改良、利便性向上に関しては、委託業者選定・契約締結、発注仕様書策定、見積り取得まで既に完了しています。
各地での講演会・研修会の開催、学会発表などによる社会認知向上を行います(費用100万円・期間6ヶ月間)。
広報・啓蒙活動による普及展開促進を行います(費用150万円・社会認知向上と並行して期間6ヶ月間)。
本クラウドファンディングの募集期限は2025年3月14日まで、本プロジェクトの必要金額は合計500万円、実施期限は2025年12月31日までです。
これらの実施項目を遂行することにより、地震予報が国民の皆様の大多数へ行き渡る体制を早急に構築し、いつどこで発生するか分からない大地震発生に的確かつ確実に備えてまいります。
【リターン、ご報告・返礼】
一口当たりのご支援金額は8通りの中から1つの選択又は複数の選択・組合せが可能です(図4)。
ご支援を頂いた方全員に無料で、ブレイン特製の「実用!地震防災対策ガイドライン」(図5)を進呈するとともに、活動ご報告と感謝のメールをお送りいたします。
【プロジェクトの展望、ビジョン】
このプロジェクトにより地震予報の配信数を現状の10倍程度に拡大されれば、口コミなどによりその地震情報は国民の皆様のほぼ大半に行き渡ると推測されます。
ここまでの認知・普及が展開されることにより、近い将来に襲来することが叫ばれている首都直下地震や南海トラフ巨大地震、またこれらの前駆活動として各地で頻発している内陸直下型大地震での犠牲者を劇的に減らし、ゼロに近付けることが出来ます。
地震大国である日本において、地震の発生を止めることはできません。またその発生頻度は年々高まってきております。しかしながら英知を結集してこれを事前に察知し高精度に予報し、被害を最小限とすることは十分可能となっております。
夢の技術と呼ばれる地震予報を「正夢」とし、震災の犠牲者をゼロにする。そんな近未来を、皆様のご理解とご支援の元でご一緒に目指してまいりたいと存じます。
下記がプロジェクトページのURLです。
https://readyfor.jp/projects/earthquake-yurezuba
詳しいご支援の方法につきましては下記URLにてご確認ください。
「ゆれズバ」について更にお知りになりたい方は、下記URLのストア情報、ネット記事、ショート動画などをご覧ください。
① Google Store
https://play.google.com/store/apps/details?id=com.brain_s.yurezuba&hl=ja
② App Store
https://apps.apple.com/jp/app/%E3%82%86%E3%82%8C%E3%82%BA%E3%83%90/id1252852671
③ 文教速報デジタル版(その1)
https://bunkyodezi.com/research/15662/
④ 文教速報デジタル版(その2)
https://bunkyodezi.com/research/17208/
⑤ ショート動画
https://www.youtube.com/watch?v=cucnSZCrppU
ブレイン、「ブレイン地震予報」について更にお知りになりたい方は、下記URLのホームページ、X(旧twitter)をご覧ください。
① ブレインホームページ
② ブレイン地震予報X(旧twitter)
プロジェクト実行責任者のプロフィール、職務経歴について更に詳しくお知りになりたい方は、下記URLのプロフィールをご覧ください。
講演依頼.com https://www.kouenirai.com/profile/4277/
(以下ご参考・追加ご説明資料)
【地震予知・予報の実績、精度】
「3種前兆地震予知法」の採用により地震予知・予報の精度が大幅に向上し、2016年熊本地震以降に国内で発生したM5.0以上又は最大震度5弱以上の地震に対する予報成功率は、2024年6月30日現在で94.4%でした。最大震度7又はM7級大地震の予報成功事例は、以下となります。
・2016年 熊本地震(Mj7.3、最大震度7・試行段階)
・2018年 北海道胆振東部地震(Mj6.7、最大震度7)(*1)
・2021年 宮城県沖地震(Mw7.0、最大震度5強)
・2022年 台湾島東部地震(Mj7.3、最大震度6強)
・2024年 能登半島地震(Mw7.5、最大震度7)
北海道胆振東部地震において、最大震度7(改正メルカリ震度階級Ⅹ以上)の大地震が短期予知・予報されたのは、世界的に前例がなく初の事例です(図6*1)。
本地震予知法の特徴は従来の「VAN法」などとは基本的に異なり、地震前兆波形の周期特性及び振幅量を中心パラメータとした、比較的簡明な原理及び予知ロジックに基づく独自手法です(*2)。
ギリシャでは「VAN法」による地震情報が公的機関より公表されていますが、概ねM5.5以上の地震が予測された際に1年に1回程度公表される不定期予報であり、予報成功率は60%~70%と報告されています。予報成功率が90%を超える高精度な定期地震予報の実用化は、世界的に前例がなく初の事例です((*2)、静岡地震防災研究会調べ)。
(*1)1975年に中国・遼寧省で発生した海城地震Mw7.0は、発生当日に直前予知・予報されましたが、最大震度は改正メルカリ震度階級Ⅸ(気象庁震度階級6強相当)でした。能登半島地震は最大震度7の予知・予報事例として2例目となります(静岡地震防災研究会調べ)。
(*2)本リリースは2023年度日本地震予知学会で発表済みの下記論文より抜粋加筆したものです。
「地中電磁波による高精度地震予知法の開発と適用:その1全体概要」,日本地震予知学会2023年度学術講演会予稿集pp23-17(43MB)
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