自動車における具現化AIの進化を加速 — 吉利汽車集団、StepFunと共に「2025世界人工知能大会」に共同出展

Zhejiang Geely Holding Group

2025年7月26日、吉利汽車集団(Geely Auto Group)は、戦略的テックエコシステムパートナーであるStepFun社と連携し、「2025世界人工知能大会(WAIC 2025)」に共同出展しました。今回の展示では、ジーカー(Zeekr)9X、LYNK & CO 10 EM-P、Geely Galaxy A7、Geely Galaxy M9といった新型車両をはじめ、吉利が推進する「全領域AI」技術体系の成果を披露しました。具体的には、知能運転支援システム「千里豪悍(Qianli Haohan)」、次世代移動通信衛星ネットワーク「Geely Future Mobility Constellation」、さらにAI搭載型ウェアラブルデバイスなどが紹介されました。

 

 

中でも注目を集めたのは、業界初となる“人間らしさ”を備えた車載AIエージェントを搭載した「Geely Galaxy M9」です。このAIエージェントには、StepFun社が開発したエンドツーエンド型音声大規模モデルが活用されており、人とクルマの新たなインタラクションのあり方を提示する革新的な技術として高く評価されました。また、WAIC 2025の公式車両パートナーを務めたZeekr 009も会場内で大きな注目を集め、来場者から高い評価と好意的な反響を得ました。

 

イベント期間中、StepFunは最新の基盤型大規模モデル「Step 3」を発表しました。さらに、千里科技および吉利汽車集団と連携し、次世代スマートコックピット「Agent OS(プレビュー版)」を共同発表。本OSはAIエージェント・ネイティブなアプリケーションに最適化されており、より自然で人間らしく、感情的なつながりを感じさせる車内インタラクション体験をユーザーに提供します。

 

StepFunとの連携によりインテリジェント・インタラクションを刷新 — 「Geely Galaxy M9」が世界初の“人間らしい”車載AIエージェントを搭載し世界初公開

StepFunは、吉利汽車集団の戦略的テック・エコシステムパートナーであり、同社の5大AIエコシステムパートナーの一社です。両社は、マルチモーダル大規模モデル、インテリジェントドライビング技術、コックピット技術の各分野で数々のブレークスルーを達成してきました。今年2月には、StepFunと吉利汽車集団が共同開発した「Step」シリーズのマルチモーダル大規模モデル2種を、世界中の開発者向けにオープンソース化することを発表しました。

 

そして今回、吉利の最新モデルである「AIテック・グランド6人乗りフラッグシップSUV」Geely Galaxy M9において、世界初となる“人間らしい”車載AIエージェントが正式にデビューしました。このAIエージェントには、StepFunが開発した「エンドツーエンドAI音声大規模モデル」が搭載されており、これまでにない高度で自然な感情音声インタラクションを実現。人間の感情を模倣する「エモーショナル・コンピューティング」により、より自然な発話表現や文節処理が可能となっています。会話中の感情表現や話し方のバリエーションも豊かで、ユーザーの感情状態や意味的意図に応じて、声のトーンや話し方を動的に調整することができます。さらに、ユーザーに寄り添ったケアやコンパニオン的な機能も備えています。

 

WAIC 2025において、千里科技はStepFunおよび吉利汽車集団と提携し、ネイティブAIエージェントアプリケーション向けに設計された次世代インテリジェントコックピット用オペレーティングシステム「Agent OS(プレビュー版)」を共同で発表しました。本システムは、StepFunの業界をリードするマルチモーダル大規模モデルおよびエンドツーエンド音声大規模モデルを基盤としており、超自然なインタラクションを実現するマルチモーダル融合、クラウドとエッジを統合した記憶機能、統合マップに基づく人機協調運転、そして「第3の生活空間」といった主要機能を備えています。これにより、より自然で人間らしく、感情的なつながりを感じさせる車内インタラクション体験をユーザーに提供します。

 

 

さらに、WAIC 2025の開幕直前に、StepFunは最新の基盤型大規模モデル「Step 3」を発表しました。この「Step 3」を基盤として、StepFunと吉利汽車集団は今後さらなる連携を深め、自動車におけるインテリジェンス体験の全面的なアップグレードを共同で推進していく計画です。

 

世界で唯一、全領域AIを実装する自動車メーカー —— 吉利汽車、次世代「具現化インテリジェンス・カー」時代を牽引

AI技術の急速な進化により、「具現化インテリジェンス(Embodied Intelligence)」の時代が加速度的に到来しています。吉利汽車(Geely)は、強固な技術基盤と高度に統合されたインテリジェント・エコシステムを背景に、自動車を“具現化された知能体”へと進化させる取り組みを主導しています。将来的には、「世界最大のロボティクス企業」への飛躍も視野に入れています。

 

 

吉利はAI分野への参入も早く、その後の成長も著しいものがありました。2021年には、先進的なコンピューティング能力、ビッグデータ、大規模モデル、衛星コンステレーションといった次世代インフラを活用し、「インテリジェント・ジーリー2025」戦略を発表。「インテリジェント技術エコシステム・ネットワーク」の構築を目指し、強固なテクノロジー基盤を確立しました。

 

この基盤をもとに、2025年1月には業界初となる「インテリジェントビークル向け全領域AI(Full-domain AI)」技術体系を正式に発表。同システムは、車両のアーキテクチャ、パワートレイン、シャシー、コックピットなどあらゆる領域へのAIの全面的な適用に加え、製品開発、製造、アフターサービスを含むバリューチェーン全体へのAIの深層統合も実現しています。

 

この技術体系の完成により、吉利汽車は世界で唯一、AIの「全領域導入」を完了した自動車メーカーとしての地位を確立しました。

 

自動車業界の競争軸が「単一技術でのブレークスルー」から「エコシステム全体の連携と効率性」へとシフトする中で、吉利汽車(Geely)は、StepFunや千里科技(Qianli Technology)といったテクノロジーエコシステムパートナーと連携し、「AI×自動車」における技術協業のベンチマークづくりを推進しています。モデル最適化、プロダクト定義、ソフトウェアおよびハードウェアの開発といった領域において包括的な協力を展開し、バリューチェーン全体を網羅する統合型イノベーション体制を構築しています。

 

コンピューティングパワー、アルゴリズム、データは、AIの「三大中核エンジン」とされており、吉利はこれらすべての領域において包括的なリーダーシップを確立しています。コンピューティング分野では、StepFun、千里科技、DreamSmart、GeeSpaceといったテクノロジーパートナーと連携し、世界唯一の「インテリジェントビークル・コンピュート・アライアンス」である「星睿インテリジェントデータセンター2.0」を設立。総合演算性能は23.5 EFLOPSに達し、中国の自動車業界において圧倒的な首位を占めています。

 

 

アルゴリズム面では、吉利の「星睿AI大規模モデル体系」が、StepFunのようなマルチモーダル大規模モデルと高度に統合されており、深い融合を実現しています。データ面では、10兆トークンを超えるデータポイントと、400億件に及ぶ自動車分野に特化した垂直データを蓄積しており、大規模モデルの学習に不可欠な“燃料”として機能。AIの「認知能力」の上限を飛躍的に引き上げています。

 

これらAIの三大中核エンジンから得られる強力な推進力を背景に、吉利汽車(Geely)は、エンドツーエンド学習、VLA(Vehicle Learning Architecture)、ワールドモデル(World Models)といったAI技術を活用し、インテリジェント運転支援システム「千里豪悍(Qianli Haohan)」を開発・展開しています。同システムは、あらゆるシナリオにおいて安全性を確保した次世代モビリティ体験をユーザーに提供します。

 

吉利控股集団の自動運転主任科学者であり、Zeekr Technology Group副総裁を務める陳琦(CHEN Qi)氏によれば、今年第4四半期には、「Qianli Haohan」において新たなL3対応型技術アーキテクチャ、クラウドベースの基盤モデル「WM+」、および車載エンドツーエンド型対敵安全モデル「VLA+」が実装される予定です。これにより、「AIがAIを学習させ、AIがAIを検証する」という新たな開発プロセスが可能になります。

 

現在、吉利はAIエージェントの車載実装において最も広範な展開を進めている自動車メーカーであり、AIによる車両製造をリードする先駆的存在でもあります。「Qianli Haohan」に代表される運転領域における全領域AI技術をはじめ、パワートレイン領域の「Thunderbolt AI Hybrid 2.0」、シャシー領域の「AIデジタルシャシー」、プラットフォーム領域の「AIインテリジェントアーキテクチャ」など、吉利の全領域AIによる技術成果はすでに量産化されており、かつてない高度な知能性と安全性を備えたモビリティ体験を実現しています。

 

吉利汽車集団 副総裁 兼 吉利汽車研究院 院長である李伝海(LI Chuanhai)氏は、次のように述べています。「吉利はAI分野への参入が早く、その後も急速に発展してきました。当社のAI技術はすでに広範に実装され、大きな変革を遂げています。私たちは、従来型の自動車を具現化インテリジェンスへと最も速く進化させた企業であるだけでなく、AIを人類の進歩を支える強力なツールへと導くことにも注力しています。次のフェーズでは、“より速いインタラクション”と“より深い思考”を軸とする技術アーキテクチャを構築し、AIを単なる実行ツールから、複雑なタスクを担えるインテリジェント・アシスタントへと進化させていきます。その時、すべての吉利の車両がAIユニバースとユーザーをつなぐ物理的な接点となるのです。吉利は、単なる自動車メーカーにとどまらず、中国、さらには世界最大のロボティクス企業へと進化することを目指しています。」

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会社概要

Zhejiang Geely Holding Group

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業種
建設業
本社所在地
No. 178, Jiangling Road, Binjiang District, Hangzhou No. 178, Jiangling Road, Binjiang District, Hangzhou
電話番号
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代表者名
Luckgeely
上場
海外市場
資本金
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設立
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