【中小企業の若手の離職と職場への不満に関する意識調査】Z世代の約3割が入社半年で退職を検討、7割が「入社後のギャップ」を実感

~業務内容への期待外れ感と成長機会の不足により早期離職が加速~

日本人事経営研究室株式会社

近年、Z世代社員の「退職代行」の利用者が増え、若手社員の離職問題に注目が集まる中、中小企業における人材確保と定着は喫緊の経営課題となっています。そこで、日本人事経営研究室株式会社(本社:東京都渋谷区、代表取締役 山元浩二、以下日本人事経営研究室)は、全国の中小企業で働く18歳~29歳の一般社員100名を対象に、職場環境に関する調査を実施しました。

調査TOPICS

  • 入社半年以内に退職を検討したZ世代社員は約3割

    退職検討理由の1位は「給与や待遇への不満」で48.3%。さらに「会社や自分の将来性に不安を感じた」が34.5%、「仕事のやりがいがなかった」が24.1%に。

  • 約7割のZ世代社員が入社後に「思い描いた職場とのギャップ」を感じていることが浮き彫りとなった。

    ギャップを感じた理由で最も多いのは「思い描いた業務内容と違った」(31.9%)、次いで「成長機会がなかった」(29.0%)となり業務内容への期待外れ感と成長機会の不足が若手の不満・離職意向を引き上げている。

  • 「会社がホワイトすぎてつまらない」と感じたZ世代社員は2割近くと一定数いることが明らかに。

    理由として「挑戦的な業務が与えられず、自己成長を感じない」が41.2%と最多となり、Z世代社員は挑戦や成長を求める傾向。

  • 半数以上のZ世代社員は自分の成長の機会が十分に与えられていないと感じていることが明らかに。

    「業務の幅が広がらない」、「新しいスキルを学ぶ機会が少ない」、「上司や先輩からのフィードバックが不足している」が上位。

[調査概要]

・エリア:全国

・調査対象:18歳~29歳の一般社員 100名 

・調査期間:2025年8月13日~8月14日

・調査方法:インターネット調査

■入社半年以内に退職を検討したZ世代社員は約3割。
退職検討理由の1位は「給与や待遇への不満」で48.3%。さらに「会社や自分の将来性に不安を感じた」が34.5%、「仕事のやりがいがなかった」が24.1%に。

まずZ世代社員に対し、入社半年以内に退職を検討したことはあるかを聞いたところ、29.0%の方が検討した経験があると回答しました。退職を検討した理由を聞いたところ、「給与や待遇への不満」が最も多く48.3%となり、次いで「職場環境(人間関係・労働時間など)」が44.8%、「上司への不満」が41.4%となりました。

さらに、「会社や自分の将来性に不安を感じた」が34.5%、「仕事のやりがいがなかった」が24.1%となり、入社して半年以内でもキャリアへの不安、仕事のやりがい不足が退職の検討理由になる場合もあることが分かりました。

■約7割のZ世代社員が入社後に「思い描いた職場とのギャップ」を感じていることが浮き彫りとなった。
ギャップを感じた理由で最も多いのは「思い描いた業務内容と違った」(31.9%)、次いで「成長機会がなかった」(29.0%)となり業務内容への期待外れ感と成長機会の不足が若手の不満・離職意向を引き上げている。

次にZ世代社員に対し、入社後に思い描いていた職場環境や業務とのギャップを感じたことがあるかを聞いたところ、「かなり感じたことがある」と「少し感じたことがある」を合わせると69.0%と、多くの方がギャップを感じた経験があると回答しました。

ギャップを感じた理由を聞くと、「思い描いていた業務内容と違った」が最も多い31.9%となり、次いで「成長機会がなかった」が29.0%という結果となりました。期待していた業務内容との乖離や、モチベーションを左右する成長機会の不足がZ世代社員の不満に繋がっていることがうかがえます。

■「会社がホワイトすぎてつまらない」と感じたZ世代社員は2割近くと一定数いることが明らかに。
理由として「挑戦的な業務が与えられず、自己成長を感じない」が41.2%で最多となり、Z世代社員は挑戦や成長を求める傾向。

劣悪な労働環境を強いる「ブラック企業」という言葉が根付く中、働きやすい環境が整っており、社員の満足度が高い企業は「ホワイト企業」と呼ばれます。Z世代社員に対し、入社後にホワイト企業すぎてつまらないと感じたことがあるかを聞いたところ、「かなり感じたことがある」と「少し感じたことがある」を合わせると17.0%となりました。

どのような点でホワイトすぎるかを聞いたところ、「挑戦的な業務が与えられず、自己成長を感じない」が41.2%で最多となり、次いで「業務があまりにも簡単でやりがいを感じられない」が35.3%という結果になりました。

実はZ世代社員は経営層が思っている以上に挑戦や成長を求めている傾向にあることがうかがえます。

■半数以上のZ世代社員は、自分の成長の機会が十分に与えられていないと感じていることが明らかに。「業務の幅が広がらない」、「新しいスキルを学ぶ機会が少ない」、「上司や先輩からのフィードバックが不足している」が上位。

Z世代社員に対し、自分の成長の機会が十分に与えられていると感じているかを聞いたところ、「あまり感じない」と「まったく感じない」を合わせると58.0%と、半数以上の方が成長の機会を与えられていないと感じていることが分かりました。

どのような点で成長の機会が不足しているかを聞いたところ、「業務の幅が広がらない」が39.7%で最も多く、次いで「新しいスキルを学ぶ機会が少ない」と「上司や先輩からのフィードバックが不足している」が同率で32.8%となりました。成長機会を提供することが若手社員のモチベーション向上に繋がる可能性があります。

今回の調査により、多くのZ世代社員が入社直後から思い描いていた職場とのギャップを感じていること、さらに自身の成長機会の不足を感じていることが浮き彫りになりました。

若手社員の早期離職を防ぐためには、本人が「成長できている」と実感できる環境を作ることが不可欠です。人事評価制度の透明化を通じて成長支援を制度として整備し、採用時の期待と入社後の現実の乖離を最小化することが重要です。

若手社員に対し、入社直後からのキャリア形成と挑戦する機会を提供することが企業に求められています。

■日本人事経営研究室株式会社代表取締役 山元浩二 コメント

今回の調査で、若手社員の早期離職の要因が大きく2つ見えてきました。「入社前後のギャップ」と「成長機会が見いだせない」という2点です。

Z世代の7割が入社後にギャップを感じており、入社前の期待やイメージと入社後の現実の乖離が大きいことがわかりました。また、2割近くが「ホワイトすぎてつまらない」と感じ、その理由として「挑戦的な業務が与えられず自己成長を感じない」が4割を超えています。さらに約6割が成長機会不足を訴えており、若手が求めているのは単なる働きやすさではなく、成長に向けて挑戦できる環境だということも見えてきました。

こうした状況を打開し、中小企業が優秀な若手を惹きつける組織となるためには、経営計画と人事評価制度の運用を通じて、組織と一体感をともなった成長実感を、全社員が持てる環境づくりが急務だといえるでしょう。

■中小企業の実態にマッチして組織が成長できる人事制度づくりを1冊で理解!【改定新版】図解「小さな会社は経営計画で人を育てなさい!」

昨今、中小企業は「賃上げ率の低さ」や「人材・リーダー不足」、「生産性の低さ」など数々の大きな課題を抱えています。賃金と生産性の好循環を生み出す仕組みが求められる中、何から手をつけたら良いかわからないという中小企業も数多く存在するのが現状です。大企業と比較すると、中小企業での取り組みは遅れていると言っても過言ではありません。本書は2017年10月に刊行し、増刷10刷に達したベストセラー「小さな会社は経営計画で人を育てなさい!」の改訂新版です。

中小企業は人に頼った経営になりがちで、ほとんどの仕事が仕組み化されておらず属人的になってしまうという課題があります。本書ではこうした中小企業の課題解決のために、組織成長の原理原則に則った仕組みである「ビジョン実現型人事評価制度®」の考え方から導入、運用方法までを図解で分かりやすく紹介しています。

「人事評価制度」で人材と組織を成長させたい中小企業、人事評価制度が人材の育成や自社の業績向上につながらなかった中小企業、さらに「経営計画」で自社を成長させたい中小企業や、「経営計画」を作成しているが絵に描いた餅となっている中小企業に向けて、「ビジョン実現型人事評価制度®」の紹介を通じ、中小企業が大手企業を超える生産性を上げる仕組み経営を実現します。

■書籍情報

書名 :【改定新版】図解「小さな会社は経営計画で人を育てなさい!」

著者 :日本人事経営研究室株式会社 代表取締役 山元浩二

発売日:2025年5月20日

定価 :1800円(税別)

ISBN :978-4-86667-751-4

発行所:あさ出版

■著者プロフィール

山元浩二

日本人事経営研究室株式会社代表取締役

福岡県出身。組織成長・進化の“仕組み”づくりコンサルタント。成果主義、結果主義的な人事制度に異論を唱え、10年間を費やし、1000社以上の人事制度を研究。会社のビジョンを実現する人材育成を可能にした「ビジョン実現型人事評価制度®」を日本で初めて開発、独自の経営理論を確立した。

導入先では評価結果への社員納得度が94.6%という、経営者と社員双方の満足度が極めて高いコンサルティングを実現。その圧倒的な運用実績が評判を呼び、経営計画や人事評価制度運用に失敗した企業からのオファーが殺到している。業界平均3倍超の生産性を誇る自社組織は、創業以来、24期連続増収を果たし、人事評価制度専門コンサルタントとしてオンリーワンの地位を築く。著書に『図解 3ステップでできる!小さな会社の人を育てる人事評価制度のつくり方』(あさ出版)、『小さな会社の〈人を育てる〉賃金制度のつくり方』『小さな会社の〈人を育てて生産性を高める〉「戦略」のつくり方』(日本実業出版社)などがある。発行累計20万部を突破し、多くの経営者から注目を集めている。

■日本人事経営研究室株式会社 会社概要

代表取締役:山元 浩二

設立年  :2002年4月

本社所在地:〒150-0012 東京都渋谷区広尾1-6-10 Giraffa 7F

事業内容 :「ビジョン実現型人事評価制度®」の構築、運用支援

日本人事経営研究室HP:https://jinjiseido.co.jp/

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会社概要

日本人事経営研究室株式会社

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URL
https://jinjiseido.co.jp/
業種
サービス業
本社所在地
東京都渋谷区広尾1-6-10 Giraffa 7F
電話番号
03-6804-5558
代表者名
山元浩二
上場
未上場
資本金
1000万円
設立
2002年04月