「水の趣は心をつなぐ」― 日中友好45周年、江蘇省が愛知県で文化観光イベントを開催
日中友好45周年、江蘇省が愛知県で文化観光イベントを開催
日中友好45周年と2005年愛知万博20周年の節目を記念し、江蘇省は2025年7月5日から6日にかけて、日本・愛知県長久手市の「愛・地球博記念公園」にて、「水の趣〜あなたと、もっと美しく〜」をテーマとした文化観光イベントを開催した。本イベントは、両地域の長年にわたる友好関係を振り返るとともに、万博精神を継承するかたちで実現した文化交流の新たな一幕である。江蘇省は、豊かな人文的特色と現代的な表現を融合させた展示演出を通じて、日本の来場者に東方の魅力のあふれる文化風景を紹介し、地域間の文化的相互理解と交流をさらに促進した。

今回のイベントは、「地球大交流フェスタ」の主要プログラムの一環として開催され、江蘇省は無形文化遺産の展示、文創体験、視聴覚コンテンツ、インタラクションなど多彩な手法を通じて、その豊かな文化の魅力と観光資源を立体的に紹介した。会場は終始にぎわいを見せ、地元市民や観光客、国際的な来場者も多く足を止め、交流を楽しんだ。開幕式では、中国駐名古屋総領事の楊嫻氏が江蘇省政府の祝辞を代読し、両地域の友好提携45周年を祝福するとともに、今後のさらなる交流発展への期待を表明した。また、楊総領事はイベント期間中に江蘇ブースを訪れ、展示内容の説明を受けながら視察を行い、「地方の特色を生かし、対日交流をさらに深め、江蘇の魅力をより広く伝えてほしい」と現場のスタッフを激励された。さらに、愛知県議会の川嶋太郎議長も特別に江蘇ブースを訪問し、展示内容に深い関心を示した。現地スタッフと和やかに意見を交わし、「今後もこのような交流を通じて、愛知県と江蘇省の協力関係に新たな活力がもたらされることを期待している」と語った。




本イベントは、「無形文化遺産の技芸」「インタラクティブ体験」「映像による発信」という三つのコンテンツを軸に構成されており、没入感と参加性を重視した演出を通じて、「水の趣」の魅力的な物語を立体的に伝えている。展示空間は、優雅さと親しみやすさを兼ね備えた雰囲気づくりがなされており、来場者に視覚的な美しさと文化的な温もりの両方を届ける体験型の交流場となっている。

イベント会場では、江蘇省の無形文化遺産と地域発のクリエイティブ作品が美しく融合し、伝統技術と現代デザインの高度な調和が表現された。南京雲錦、蘇州の団扇、揚州漆器、南通の藍染め布など、代表的な無形文化遺産が繊細かつ巧緻な技法によって紹介され、東方文化の深い美意識が来場者に伝わった。また、江蘇省十三の市を代表する自然・人文景観も映像や写真パネルを通して展示され、庭園や山水の絶景など、多彩で立体的な文化の風景画が構成された。訪れた人々は足を止め、見入るように眺めながら、その魅力に引き込まれていた。


「文化に命を吹き込む」——本イベントの大きな特徴の一つが、まさにこの理念の体現である。会場内のインタラクティブ体験エリアでは、来場者が自分の手で江蘇文化に触れられる参加型プログラムが多数用意され、文化をより身近に感じることができる仕掛けとなっている。
古代の印刷技術を紹介する「木版印刷体験コーナー」では、来場者がスタッフの指導のもと実際に印刷を体験できる。江蘇ならではの風景が施された拓本が一枚一枚丁寧に刷り上げられ、墨の香り漂う“旅の記念”がその場で完成する。また、伝統工芸の美しさを伝えるため、来場者は「通草(つうそう)」の薄片を使って通草花を手作りすることもできる。繊細で優美な伝統技法に触れながら、静かに心を整え、ものづくりの楽しさを実感していた。




来場者の没入感と文化への親近感をさらに高めるため、会場内には複数のフォトスポットを設け、江蘇文化の「温もり」をリラックスした雰囲気の中で自然に感じてもらえるよう工夫が施された。多くの来場者が足を止め、記念撮影を楽しみながら、東方文化の美しさを写真に収め、持ち帰った。また、精巧な文創グッズは、文化交流の場におけるささやかなプレゼントとして配布され、参加者同士の心の距離を自然と縮めていた。さらに、多言語対応の観光資料も同時に配布され、写真と言語の力を通じて、江蘇の自然風景や人文魅力を分かりやすく伝えた。資料を手に取った来場者からは「実際に訪れてみたい」「水と文化が織りなす風景に心惹かれた」といった声が多く聞かれ、江南の地への関心と期待が高まっている様子がうかがえた。



在日著名の二胡演奏家であり、江蘇省海外連誼会の常務理事でもある張濱氏は、開幕式にて見事な二胡演奏を披露したほか、江蘇ブース内でも来場者との温かい交流を行い、音楽を架け橋として故郷への想いと友情を伝えた。その情感豊かな演奏と観客との心の触れ合いは大きな反響を呼び、江蘇の音楽文化の魅力を広く発信する機会となった。来場者は、無形文化遺産の技に「手で触れ、目で見て、心で感じる」体験を通じて、文化のぬくもりを実感し、言葉を超えた心の共鳴を味わっていた。



世界に伝えたい、江蘇の文化の温もり
今回の「水の趣〜あなたと、もっと美しく〜」文化観光イベントは、江蘇省と愛知県の友好提携45周年を記念する重要な取り組みの一環であり、江蘇文化を日本の一般市民により身近なかたちで届け、日常生活に溶け込ませる有意義な試みでもあった。無形文化遺産の展示、体験型プログラム、多言語による情報発信を通じて、「水のようにしなやかな美」「文化が宿る魂」「暮らしに根ざした感性」という江蘇の魅力が日本の観衆の前に立体的に描き出され、現代江蘇が持つ開かれた精神と人文の魅力が鮮やかに表現された。今後も江蘇省は、多様性と包容性を大切にしながら国際舞台へ歩みを進め、江蘇の物語を世界に向けて発信し続ける。そして、世界中の人々に江南の美しさと心の豊かさを伝えていく。
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