車内に取り残されたら「クラクションでSOS」子どもが自ら助けを求める方法を学ぶ「たすけてブーブー」安全教室を静岡の幼稚園で初開催

絵本『ぶたすけのラッパ』の読み聞かせと実車でのクラクション体験を実施 全国1,000園への絵本・リーフレット配布、全国各地で安全教室を開催予定

「#たすけてブーブー」プロジェクトチーム

「たすけてブーブー」プロジェクトは2026年9月29日(火)、静岡学園幼稚園で、車内に閉じ込められた際に子ども自身がクラクションを鳴らし、周囲に助けを求める方法を学ぶ安全教室を、テレビ静岡の後援のもと初開催しました。

当日は、絵本『ぶたすけのラッパ』の読み聞かせに加え、園バスや実際の乗用車を使ったクラクション体験を実施。子どもたちは物語を通して緊急時の行動を知った後、実際に手でクラクションを鳴らし、「車内から出られなくなったときに、自分で周囲へSOSを発信する」という行動を体験しました。

子どもが車内に取り残される事故やトラブルは各地で発生しており、これまでには死亡事故も起きています。2023年4月からは、保育所や幼稚園などの送迎用バスへの安全装置の装備が義務化されました。一方、車内への閉じ込めは送迎バスだけでなく、自家用車などでも起こる可能性があります。

JAFによると、2025年8月の1カ月間に「子どもやペットを車内に残したままのキー閉じこみ」で救援要請を受けたケースは全国で194件。また、12歳以下の子どもがいる人を対象にしたJAFの調査では、54.9%が「少しの時間でも子どもを車内に残して車を離れたことがある」と回答しています。

「たすけてブーブー」プロジェクトでは、周囲の大人による確認や事故防止策に加え、万が一の際に子ども自身が助けを求める方法を知っておくこと、さらに、停車中の車やバスから聞こえるクラクションが、閉じ込められた子どものSOSかもしれないことを周囲の大人にも知ってもらうことを目指しています。

絵本『ぶたすけのラッパ』の作者・やまざきひろしさんは、プロジェクトを始めた理由について、「夏になると、子どもが車内に取り残される事故のニュースを目にすることがあり、こうした事故をなくしたいという思いから、このプロジェクトを始めました」と説明。

「絵本を通じて、まずは『車に閉じ込められたときには、クラクションを鳴らして助けを求める方法がある』ということを知ってもらい、それをきっかけに親子で話をしてもらいたいと思っています。一方で、知識として覚えるだけではなく、実際にやってみることもとても大切です」と、実際に体験する意味を話しました。

さらに、「子どもが万が一のときにSOSを出す方法を知り、周囲の大人がそのSOSに気づく。その両方を広く知ってもらうことが、このプロジェクトで一番伝えたいことです」としています。

■『ぶたすけのラッパ』の読み聞かせで、助けを求める方法を学ぶ

安全教室ではまず、読み聞かせアーティスト「ばんぱくとあんな」の2名が、音楽を交えた「絵本歌ショー」として、絵本『ぶたすけのラッパ』の読み聞かせを行いました。

『ぶたすけのラッパ』は、主人公のぶたすけが園バスの中に閉じ込められ、クラクションを鳴らして周囲に助けを求める物語です。子どもたちは読み聞かせを通して、万が一、車内から出られなくなったときに、どのように助けを求めればいいのかを学びました。

読み聞かせの前には、「車に乗っていて、大人の人がどこかへ行ってしまい、自分一人だけ車の中に閉じ込められてしまったらどうするか」と問いかけ、子どもたちに状況を想像してもらいました。

物語を読み終えると、「ぶたすけは車の中に閉じ込められたとき、どうしていましたか?」との問いに、園児から「ブーブー鳴らしていた!」と声が上がりました。

さらに、「クラクションを押そうとしても力が足りず、鳴らなかったときはどうしたらいい?」と問いかけると、「水筒!」「ペットボトル!」「カバン!」「靴!」と次々に答えが返ってきました。クラクションの位置についても「ハンドルの真ん中!」と声が上がり、片手で鳴らせない場合には両手で押したり、手元にある物を使ったりする方法も紹介されました。

最後には、クラクションの音をイメージした「ブー!」の掛け声を、子どもたちも一緒に声に出して確認しました。

読み聞かせを担当した「ばんぱくとあんな」は、「『ブーブーブー』と子どもたちも一緒に声を出してくれて、楽しみながら大切なことを伝えられたと思います。『もしクラクションが鳴らなかったらどうする?』という問いかけには、『水筒』『靴』など、子どもたち自身からいろいろな答えが出てきました」と振り返りました。

そのうえで、「万が一のときにも、今日の体験を思い出して、『じゃあ、こうしよう』と自分で考えることにつながってくれたらと思います」とコメントしました。

■実際の車でクラクションを鳴らす

読み聞かせの後は、静岡学園幼稚園が保有する園バスなどを使い、子どもたちが実際にクラクションを鳴らして助けを求める体験を行いました。

読み聞かせの中では、クラクションは硬く、子どもの力では鳴らしにくい場合があることや、片手で鳴らせないときには両手で押す方法、手元にある物を使って押す方法なども紹介されました。

実車を使った体験では、子どもたちが実際に手でクラクションを押し、音を鳴らしながら、クラクションの位置や押すときに必要な力を確かめました。

子どもたちの様子について、作者のやまざきさんは、「子どもたちが真剣な表情で取り組んでいる姿がとても印象的でした。実際にクラクションを鳴らしてみると、『意外に硬い』『押しづらい』という声もあり、体験してみて初めて分かることがたくさんあると改めて感じました」と振り返りました。

また、「今回の体験だけで終わるのではなく、ぜひご家庭でも親子で話をしたり、実際にクラクションを鳴らしてみたりしてもらえたらと思います」と呼びかけています。

さらに、「子どもたち自身に助けを求める方法を知ってもらうだけでなく、停車中の車からクラクションが鳴っていたら、『もしかしたら子どものSOSかもしれない』『何かが起きているかもしれない』と周囲の大人にも気づいてもらいたいと思っています」と話しました。

また今回は、プロジェクト協賛企業で、静岡県に本社を置くスズキ株式会社の協力により車両を用意。園バスに加え、実際の乗用車を使ったクラクション体験も行いました。

■大人の安全対策を第一に、子ども自身が身を守る方法も

今回の安全教室には約100人の園児が参加しました。

静岡学園幼稚園の神谷和美園長は、「園では、まず私たち大人が事故を起こさないようにすることが第一だと考えています」と話します。

園では普段から、バスに乗った人数と降りた人数が合っているかを2人で確認し、その後も3人の目で車内を確認。確認後も11時まではバスの扉を開けたままにするなど、安全確認を徹底しているといいます。

今回の安全教室について神谷園長は、「今回お話をいただき、子どもたち自身にも万が一のときに自分の命を守る方法を知ってもらう機会になればと思い、安全教室を実施しました。私も『ぶたすけのラッパ』を読みましたが、子どもたちにもとても分かりやすい内容だと感じました」と説明。

「車内への閉じ込めは園バスだけでなく、ご家庭の車などでも起こる可能性があります。今回は絵本を読むだけでなく、実際の車を使ってクラクションを鳴らす体験もできたことで、子どもたちにとって、自分の命を守る方法を知る機会になったのではないかと思います」と話しました。

そのうえで、「大人が事故を起こさないための対策を徹底することを大前提に、そのうえで子どもたち自身も、万が一のときにどう行動すればよいのかを知っておくことが大切だと感じています」としています。

静岡学園幼稚園での安全教室の実施について

日程:2026年9月29日(火)

場所:静岡学園幼稚園

内容:

・絵本『ぶたすけのラッパ』読み聞かせ(読み聞かせアーティスト:ばんぱくとあんなの2名)

・幼稚園が保有する園バスを使って、実際にクラクションを押して助けを求める訓練

■静岡学園幼稚園 神谷和美園長 コメント全文

園では、まず私たち大人が事故を起こさないようにすることが第一だと考えています。普段から、バスに乗った人数と降りた人数が合っているかを2人で確認し、その後も3人の目で車内を確認しています。また、確認後も11時まではバスの扉を開けたままにするなど、安全確認を徹底しています。

今回お話をいただき、子どもたち自身にも万が一のときに自分の命を守る方法を知ってもらう機会になればと思い、安全教室を実施しました。私も『ぶたすけのラッパ』を読みましたが、子どもたちにもとても分かりやすい内容だと感じました。

車内への閉じ込めは園バスだけでなく、ご家庭の車などでも起こる可能性があります。今回は絵本を読むだけでなく、実際の車を使ってクラクションを鳴らす体験もできたことで、子どもたちにとって、自分の命を守る方法を知る機会になったのではないかと思います。

大人が事故を起こさないための対策を徹底することを大前提に、そのうえで子どもたち自身も、万が一のときにどう行動すればよいのかを知っておくことが大切だと感じています。

■作者:やまざきひろし コメント全文

夏になると、子どもが車内に取り残される事故のニュースを目にすることがあり、こうした事故をなくしたいという思いから、このプロジェクトを始めました。

絵本を通じて、まずは「車に閉じ込められたときには、クラクションを鳴らして助けを求める方法がある」ということを知ってもらい、それをきっかけに親子で話をしてもらいたいと思っています。一方で、知識として覚えるだけではなく、実際にやってみることもとても大切です。そのため、読み聞かせに加えて、実際にクラクションを鳴らす体験も行っています。

今回、子どもたちがとても真剣な表情で体験に取り組んでいる姿が印象的でした。「意外に硬い」「意外に押しづらい」といった声も聞かれ、実際に体験してみることで初めて分かることがたくさんあると、改めて感じました。今回の体験だけで終わるのではなく、ぜひご家庭でも親子で話をしたり、実際にクラクションを鳴らしてみたりしてもらえたらと思います。

そして、このプロジェクトで伝えたいのは、子どもたち自身に助けを求める方法を知ってもらうことだけではありません。保護者の方はもちろん、周囲にいる方にも、停車中の車からクラクションが鳴っていたら、「もしかしたら子どものSOSかもしれない」「何かが起きているかもしれない」と気づいてもらいたいと思っています。

子どもが万が一のときにSOSを出す方法を知り、周囲の大人がそのSOSに気づく。その両方を広く知ってもらうことが、このプロジェクトで一番伝えたいことです。

■読み聞かせアーティスト:ばんぱくとあんな コメント全文

今回は、子どもたちに大切なことを楽しく覚えてもらえるよう、音楽に乗せて伝えることを大切にしました。『ブーブーブー』と子どもたちも一緒に声を出してくれて、万が一のことがあったときにも、今日の体験を思い出してもらえるような時間にできたのではないかと思います。

『もしクラクションが鳴らなかったらどうする?』と問いかけたときには、子どもたちから『水筒』『靴』など、いろいろな答えが出てきました。一つの方法がうまくいかなかったときにも、別の方法を考えようとする姿がとても印象的でした。もし実際に『鳴らない、おかしいな』という状況になったときにも、そこで動じるのではなく、『じゃあ、こうしよう』と自分で考えることにつながってくれたらと思います。

僕らは普段から、みんなに笑顔でいてほしいという思いで音楽をやっています。もちろん、こうした万が一の出来事は起きないことが一番ですが、大切なことを楽しく音楽に乗せて伝え、子どもたちの記憶に残すことができるという点に、このプロジェクトに参加する意義を感じています。

ばんぱくとあんな

ニジノ絵本屋所属の絵本うたユニット。

歌うたいの菊池万博とannasekaiが、それぞれの音楽活動や子どもと関わる活動を生かし、2018年ユニットを結成。音楽といっしょに絵本の世界を魅せる新感覚のショーで、各地のイベントに出演。

「たすけてブーブー」プロジェクトとは

「たすけてブーブー」プロジェクトは、車内に閉じ込められた子どもが、自らクラクションを鳴らして周囲に助けを求める方法を伝える啓発活動として、2025年6月に始動しました。

主に幼稚園・保育園などに通う子どもたちを対象に、絵本『ぶたすけのラッパ』の読み聞かせや、実際の車両を使ったクラクション体験などを実施しています。

万が一、車内から出られなくなったときに「クラクションを鳴らして助けを求める」という方法があることを子ども自身に知ってもらうとともに、家庭や教育現場で安全について考えるきっかけをつくることを目指しています。

■プロジェクト発足の背景

夏場を中心に、子どもが車内に取り残される事故やトラブルが繰り返し発生しています。過去には、送迎用バスに子どもが取り残され、死亡する事故も発生しました。

こうした事故などを受け、2023年4月から、保育所や幼稚園などの送迎用バスへの安全装置の装備が義務化されています。

一方で、車内への閉じ込めは送迎バスに限りません。

JAFによると、2025年8月の1カ月間に「子どもやペットを車内に残したままのキー閉じこみ」で出動したケースは全国で194件に上りました。

また、12歳以下の子どもがいる人を対象にしたJAFの調査では、54.9%が「少しの時間でも子どもを車内に残して車を離れたことがある」と回答しています。

車内は短時間でも温度が上昇します。JAFの検証では、日なたに駐車した車両でエアコンを停止すると、5分後には運転席付近が38℃、90分後には53℃に達しました。

「たすけてブーブー」プロジェクトは、周囲の大人による確認や安全対策を前提としたうえで、万が一車内から出られなくなった際に、子ども自身にも「クラクションを鳴らして助けを求める」という方法があることを伝えています。

また、停車中の車やバスからクラクションが鳴り続けていた場合に、閉じ込められた子どものSOSかもしれないと周囲の大人が気づけるよう、子どもと大人の双方への啓発を進めています。

<出典>

・JAF「子どもやペットを車内に残したキー閉じこみ、JAFへの救援要請は昨年8月の1カ月で194件!」

 https://jaf.or.jp/common/news/2026/20260714-001

・JAF「子どもの車内事故に関するアンケート調査」

 https://jaf.or.jp/common/news/2023/20230428-002

・JAF「夏の車内温度と水分喪失量(JAFユーザーテスト)」

 https://jaf.or.jp/common/safety-drive/car-learning/user-test/temperature/summer-moisture

・こども家庭庁「送迎用バスの安全対策」

 https://www.cfa.go.jp/policies/child-safety/effort/anzen_kanri

静岡から全国へ。地域に根ざした安全啓発を展開

全国の幼稚園・保育園に協力を呼びかける中、静岡学園幼稚園が企画に賛同したことから、今回の安全教室が実現しました。

さらに、静岡県に本社を置くスズキ株式会社による車両提供や、テレビ静岡の後援など、地域に根ざした企業・メディアとの連携も実現。プロジェクトとして初めての地域連携による安全教室となりました。

今後は、全国1,000園の幼稚園・保育園へ絵本やリーフレットを配布するとともに、全国各地で安全教室を展開する予定です。各地域の幼稚園・保育園や企業・団体などと連携しながら、子どもたちが実際に学び、体験できる機会を広げていきます。

また、「たすけてブーブー」プロジェクトには、絵本『ぶたすけのラッパ』を刊行する株式会社ポプラ社をはじめ、活動の趣旨に賛同する自動車会社各社が協賛しています。

いのちを守る絵本『ぶたすけのラッパ』

『ぶたすけのラッパ』は、子どもたちに、車内に閉じ込められた際にクラクションを鳴らして周囲に助けを求める方法を知ってもらうために制作された絵本です。

主人公・ぶたすけの物語を通して、車内から出られなくなったときの行動を、子どもたちが楽しみながら自然に学べる内容となっています。

■あらすじ

ぶたすけは森のほいくえんに通う、ぶたの男の子。あたまのラッパから「ブー!」と元気な音がでます。おえかきのじかんに「ブー!」、きゅうしょくのじかんに「ブー!」、そしておひるね中にも「ブー!」。保育園の先生に「ぶたすけくんのラッパはく

るまのクラクションみたいで、みんなびっくりしちゃうわ」と言われても、おかまいなしです。

ある日、ぶたすけはかくれんぼをしていると、ほいくえんバスのドアが開いているのに気づきました。「しめしめ」と、バスの中に隠れると、ドアを閉められて出られなくなってしまい…。

■作者プロフィール

・やまざきひろし

1983年、岐阜県生まれ。広告会社にて、クリエイティブディレクター/コピーライターとしてTVCMなどを手がける。主な絵本作品に、「答えのない道徳の問題 どう解く?」シリーズ(ポプラ社)、「みんなで!どう解く?」(マクドナルドハッピーセット)などがある。

・柴田ケイコ

高知県生まれ、在住。2016年に『めがねこ』(手紙社)で絵本作家デビュー。絵本作品に「しろくま」シリーズ(PHP研究所)、「パンどろぼう」シリーズ(KADOKAWA)、『くまたのびっくりだいさくせん』(白泉社)、『うちのピーマン』(川之上英子・健 文/アリス館)、「○○ません。」シリーズ(大塚健太 作/パイインターナショナル)、「パンダのおさじ」シリーズ(ポプラ社)などがある。

■書籍情報

書名:『ぶたすけのラッパ』

作:やまざきひろし

絵:柴田ケイコ

出版社:株式会社ポプラ社

発売日:2025年6月4日

定価:1,300円(税抜)

判型:B5変型判

ページ数:32ページ

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