地域イベントの広報をDX化。「かわさきサイエンスチャレンジ2025」で紙媒体のDXを実証
広告反響計測ツール「われどこ」を活用し、広報効果と市民心理をデータで可視化

株式会社miraNEX(本社:神奈川県横浜市、代表取締役:中村聡、以下miraNEX)と株式会社frame and surface(本社:神奈川県横浜市、代表取締役:正司真大、以下FAS)は、かわさきサイエンスチャレンジ運営委員会(事務局/本社:神奈川県川崎市、株式会社ケイエスピー)が主催する子供向け科学イベント「第20回かわさきサイエンスチャレンジ」(開催日:2025年8月2日)において、紙媒体の反響計測ツール「われどこ」を提供(協賛)しました。
本取り組みでは、行政系広報紙や地域配架チラシ、民間広告など複数の媒体で告知を行い、その反響効果をデータで可視化。分析の結果、行政系広報と地域設置型媒体の組み合わせが最も高い反響率を示すなど、今後の行政広報における新たなDXモデルの可能性を示しました。
行政広報の “届き方” を可視化
「かわさきサイエンスチャレンジ」は、子どもに科学やものづくりへの好奇心を持ってもらうことを目的に、企業、大学、ボランティア、自治体等が協働して毎年夏に開催しており、今回は22団体が27種類のバラエティに富んだ実験、体験を提供し、誰でも無料で参加できるイベントです。



miraNEXとFASは、この取り組みに賛同し、行政や地域団体による広報活動をデータ面から支援する社会貢献の一環として、反響計測ツール「われどこ」を提供しました。
従来の紙媒体を用いた周知活動では、「どの媒体がどれだけ市民に届いたのか」が把握しづらく、効果測定が課題とされていました。今回の取り組みでは、QRコードを活用し、媒体ごとのスキャン数・反響率・来場導線を定量的に可視化することで、広報活動の“届き方”を具体的な数値で把握することを可能にしました。
調査概要
本分析は、「かわさきサイエンスチャレンジ」の広報活動における紙媒体の効果を定量的に検証する目的で実施しました。イベント全体を通じて、媒体別のQRスキャンデータを収集・分析することで、行政広報と民間広告の反響特性を比較しています。
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実施期間: 2025年7月1日〜8月2日
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対象イベント: 第20回かわさきサイエンスチャレンジ
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主催: かわさきサイエンスチャレンジ運営委員会(事務局:株式会社ケイエスピー)
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提供企業: 株式会社miraNEX(「われどこ」システム開発)、株式会社frame and surface(「われどこ」の提供)
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対象媒体: 行政広報紙、区役所・図書館設置ポスター、地域新聞、チラシ配布、商業施設ビジョン広告など全10媒体
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調査内容: 各媒体に専用QRコードを付与し、スキャン数・反響率・アクセス地域を分析
分析結果:行政系媒体が高い反響率を記録
分析の結果、行政広報紙や区役所・図書館などの公共施設設置ポスターが高い反響率を示す一方、ポスティングや民間メディアは比較的低い傾向が見られました。
これにより、「行政が発信する情報チャネルほど、ユーザーの反応率が高い」という仮説が裏付けられ、行政広報への信頼性や、他媒体と比較して日常的に目にする機会が多いことが、反響に影響している可能性があると考えられます。

配布先媒体名 |
配布枚数 (最大) |
われどこ反響数 |
反響率 (来場予約数) |
---|---|---|---|
小学校配布冊子への広告出稿 |
83,000 |
352 |
0.42 |
チラシ近隣家庭ポスティング |
47,500 |
207 |
0.44 |
近隣小学校チラシ配布 |
2,500 |
114 |
4.56 |
施設等(区役所・図書館)チラシ配架 |
4,000 |
73 |
1.83 |
ポスター |
36 |
27 |
0.75 |
※Webサイト・アプリ・サイネージなどオンライン媒体は除く。
市民行動を左右する“心理的距離”の存在
データ分析では、物理的な配布距離だけでなく、参加決定権を持つ保護者の「心理的距離」が来場行動に大きく影響していることも明らかになりました。
教育的な安心感や信頼性の高い「学校経由」や「行政・公的機関経由」の情報は、保護者が「安心して子どもを参加させられる」と感じる判断材料となり、結果として高い反響率に結びついています。
これは、単にチラシの設置場所や露出量ではなく、“情報発信者と市民との信頼関係”が行動を促す鍵であることを示しています。行政や教育機関が持つ社会的信用と心理的安心感が、保護者の意思決定を後押しするという結果は、今後の公共広報設計における重要な示唆となります。
今後の展望
miraNEXとFASは今後も、自治体・公共団体・教育機関などに対して「われどこ」を活用した広報DX支援を継続し、地域社会と行政の架け橋となるデータ活用を推進していきます。
また、今回の分析をもとに、イベント広報や市民周知活動における「紙×デジタル」連携の最適化モデルを構築し、今後のサービス開発にも反映していく予定です。
紙媒体の効果測定を可能にした「われどこ」は、これまで企業広告や販促施策で活用されてきましたが、本取り組みを通じて、行政や地域団体が自らの広報を検証し、改善できる仕組みとしての有効性が確認されました。
今後も、公共領域での活用拡大を通じて、持続可能な広報DXの実現を支援していきます。
「われどこ」とは
『われどこ』は、紙媒体にQRコードを貼付することで、Webへの誘導と反響データの取得を可能にする反響効果可視化ツールです。株式会社frame and surface(FAS)が提供し、miraNEXが開発・運用を担っています。
チラシ・DM・名刺・ポスターなどに対応しており、QRの読み取り場所やタイミングを分析することで、紙媒体を用いたプロモーションでも、デジタルと同様の“情報の届き方”を把握することができます。
Google Analyticsなどに見られる煩雑な設定やダッシュボード構築は不要。QRコードを設置したその瞬間から、どの地域で・どのタイミングで・どんな媒体経由で読まれたかがすぐに分かります。
※「われどこ」紹介ページ:https://fas.co.jp/waredoco/
会社概要
●団体名:かわさきサイエンスチャレンジ運営委員会
(事務局:株式会社ケイエスピー)
所在地:神奈川県川崎市高津区坂戸3-2-1 KSP西304
●会社名:株式会社miraNEX
所在地:神奈川県横浜市西区北幸1-11-1 水信ビル7F
代表取締役:中村 聡
●会社名:株式会社frame and surface
所在地:神奈川県横浜市西区みなとみらい 2-2-1 横浜ランドマークプラザ5階
代表取締役:正司 真大
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