自然に還元する持続可能な舗装材「ゼロセメント土系舗装」が2025年度のグッドデザイン賞を受賞しました

大林道路株式会社(本社:東京都港区、代表:安孫子 敬美)が展開する「つちみち舗装(オーククレーNC)」は、国立大学法人奈良国立大学機構 奈良女子大学を事業主体とする「舗装材料 ゼロセメント土系舗装」のラインナップの一つとして、「2025年度グッドデザイン賞」(主催:公益財団法人日本デザイン振興会)を受賞しました。また、受賞対象の中から、特に優れた100件として高い評価を得た「グッドデザイン・ベスト 100」にも選出されました。
※「舗装材料 ゼロセメント土系舗装」は、国立大学法人奈良国立大学機構 奈良女子大学、学校法人足利大学、日本興業株式会社、株式会社高大の共同開発によるものです。
「舗装材料 ゼロセメント土系舗装」グッドデザイン賞受賞について
【「舗装材料 ゼロセメント土系舗装」について】
近年、景観への配慮や環境負荷低減への対応といった観点から、自然の土や砂などを素材とした土系舗装材の需要が高まっています。しかしながら、これまでの土系舗装材は固化材や添加剤にセメントや樹脂等を使用するためリサイクルが容易ではなく、また耐久性が低いため、メンテナンスやコスト面に課題がありました。
「舗装材料 ゼロセメント土系舗装」は「土」のやわらかな素材感と性質をそのまま生かしセメントや樹脂を使わずに固めた環境にやさしい舗装材です。使用材料は土・酸化マグネシウム・塩化マグネシウム・水のみで構成されており、これにより安定した品質・強度を有し、コンクリート製品の基準に準拠した耐久性の高い舗装として使用できます。また、セメント等が含まれていないことからカット廃材等も砕くと土として自然に還元することができ、処理に関わるCO2削減にもつながります。
※「舗装材料 ゼロセメント土系舗装」のラインナップには、即脱(乾式)成型「つちみちペイブ」、プレス成型「すなみちペイブ(コウダイChura)」、ならびに当社工法の現場施工「つちみち舗装(オーククレーNC)」があります。
【グッドデザイン賞審査委員 評価コメント(全文)】
従来の土系舗装が抱えていた強度不足や劣化の早さを克服し、セメントや樹脂を使わずに高い耐久性を実現した点が評価される。地球温暖化対策や2050年カーボンニュートラルの目標が求められる中、CO₂排出削減や土に還元できる特性を持つ本製品は、持続可能な社会づくりに直結する意義を持つ。都市空間から歴史的景観まで幅広い場面での活用が期待され、縁石やベンチなど多様なコンクリート二次製品への展開可能性も大きい。土本来の柔らかな素材感と快適な歩行感をいかしつつ、美観と機能を両立したこの舗装材は、従来の常識を覆す新たなスタンダードを提示している。
「グッドデザイン賞」について

グッドデザイン賞は、デザインによって私たちの暮らしや社会をよりよくしていくための活動です。1957年の開始以来、シンボルマークの「Gマーク」とともに広く親しまれてきました。製品、建築、ソフトウェア、システム、サービスなど、私たちを取りまくさまざまなものごとに贈られます。かたちのある無しにかかわらず、人が何らかの理想や目的を果たすために築いたものごとをデザインととらえ、その質を評価・顕彰しています。
さらに、複雑化する社会において、課題の解決や新たなテーマの発見にデザインが必要とされ、デザインへの期待が高まっています。グッドデザイン賞は、審査と多様なプロモーションを通じて、デザインに可能性を見出す人びとを支援し、デザインにできること・デザインが生かされる領域を広げ、私たちひとりひとりが豊かに、創造的に生きられる社会をめざしています。
また、デザインの優劣を競う制度ではなく、審査を通じて新たな「発見」をし、Gマークとともに社会と「共有」することで、次なる「創造」へ繋げていく仕組みです。
グッドデザイン賞:https://www.g-mark.org/
2025年度は5,225件が審査対象となり、厳正な審査の結果、1,619件 が「グッドデザイン賞」を受賞しました。「舗装材料 ゼロセメント土系舗装」はすべての受賞対象の中から、これからの生活・産業・社会を導き、明日を拓き得る優れたデザインとして「グッドデザイン・ベスト 100」 に選出されました。
【2025年度グッドデザイン賞受賞展「GOOD DESIGN EXHIBITION 2025」】に出展】
開催日時:2025年11月1(土)~11月5(水)
開催場所:東京ミッドタウン(東京都港区赤坂9-7-1)
主催:公益財団法人日本デザイン振興会
詳細:https://www.jidp.or.jp/ja/2025/10/02/gde2025news
土系舗装「オーククレーNC」について

【概要】
オーククレーNCは、砂質土と骨材にマグネシウム系固化材を混合して固化させた土系舗装です。土の色や風合いを有するため、適用箇所の景観に配慮した道路整備が可能となります。高い強度を発揮するため、降雨による泥濘化がなく、管理用車両の通行が可能です。
【特長】
1.セメント(通常のコンクリートに使用される固化材)や樹脂等を使用してないため、製造時の環境負荷低減に寄与します。
2.自然由来の材料で作られており、舗装撤去後は土に還すことができます。
3.混合後の材料は生コンクリートのようなワーカビリティを有しており、同様な敷きならしができます。
4.コンクリート舗装と同等の強度を有し、ショットブラスト等の表面仕上げが可能です。
5.路面温度の低減効果があり、ヒートアイランド現象の緩和に寄与します。
詳細は当社コーポレートサイト「オーククレーNC」をご覧ください。
https://www.obayashi-road.co.jp/technology/tec-b/8947.html
大林道路株式会社について
大林グループの一員として道路舗装工事及び土木工事を主体とした「ものづくり」を通じて、社会基盤の整備に寄与してまいりました。
近年は各種インフラの老朽化による維持・更新工事、激甚化する自然災害に伴う復旧工事へも積極的に対応し、皆様の安全・安心を日々支えています。
また、IT技術を活用した生産性向上や地球環境保全に配慮した施工、製品製造等にも取り組んでいます。安全・安心で確かな品質の製品を提供し、社会の期待に応える企業であり続けます。
【会社概要】
社名:大林道路株式会社
本社所在地:東京都港区港南2-15-1 品川インターシティA棟
代表取締役:安孫子 敬美
事業内容:道路工事、舗装工事、建築外構工事、敷地造成工事、上下水道工事、その他土木工事及び建築工事の請負並びにこれらに関連する企画、調査、設計及び監理
アスファルト合材等の舗装材料の製造及び販売、一般廃棄物及び産業廃棄物の収集、運搬及び処理並びに再生品の製造及び販売
設立:1933年8月26日
HP: https://www.obayashi-road.co.jp/
<報道関係の方からのお問い合わせ先>
大林道路株式会社 お問い合わせフォーム https://www.obayashi-road.co.jp/contact/
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