<調査レポート>都市部の移動の課題が明らかに。大阪府でアンケート
-ラストワンマイルの解消で暮らしやすいまちに。オンデマンドバスへの期待-
Osaka Metro Groupは、2026年3月26日(木)からオンデマンドバスの運行エリアを新たに8エリア拡大し、大阪市全24区での運行を開始しました。これからも、「ひとにやさしい交通機関」の精神のもと、交通を核にした生活まちづくりに取り組んでまいります。
現在、わが国では少子高齢化やライフスタイルの多様化が進展しており、暮らしや生活における様々な課題が報告されています。こうした課題を解決するには、地域住民の意向や客観的なデータが重要になってきます。今般、大阪に住む方々の日常的な移動の課題や、オンデマンドバスをはじめとした新たな移動手段に期待することなどを調査することで、まちづくりの重要な指針が得られると考え、大阪府に居住する方々を対象に「公共交通についてのアンケート」を実施しました。
調査の結果、移動における課題でもっとも多かったのは「最寄り駅まで遠い」の32.4%でした。大阪市民に限った場合でもトップは同じであることから、移動におけるラストワンマイルは都市部においても大きな課題であることが浮き彫りとなりました。オンデマンドバスについてのポジティブな意見で多かったのは「高齢家族の送迎(通院など)を任せられる」の63.9%でした。ラストワンマイルは移動する本人だけの課題ではなく、送り迎えする人にとっても大きな課題であることを示唆しています。また、オンデマンドバスの市内全24区での運行により、高齢者や介護する人、子育て世帯が暮らしやすくなると回答した人が6割以上にのぼりました。幅広い世代の課題を解決する、あらたな移動手段に期待が集まっていることが分かりました。
サマリー
1.都市部でもラストワンマイルが課題に!?「最寄り駅まで遠い」が32.4%も
2.大阪市民の64.0%が知っている「オンデマンドバス」
3.送迎から買い物まで、半数以上が毎日のちょっとした移動に期待
4.子育て世帯から高齢者まで、大阪市が暮らしやすいまちになる!6割超
5.地域交通を取り巻く現状
6.大阪市内全域でオンデマンドバス運行開始
1.都市部でもラストワンマイルが課題に!?「最寄り駅まで遠い」が32.4%も
大阪府に居住する15~79歳の男女463名に対して、移動に関する課題を感じることがあるか聞いたところ、回答者のうち6割(278名)が何かしらの課題を感じると回答しました。その内訳をみると(図1)、もっとも多い課題は「最寄り駅まで遠い」の32.4%でした。大阪は他の都道府県と比べて公共交通が発達していますが、それでも多くの人が課題に感じているようです。なお、大阪市民に限った場合でも「最寄り駅まで遠い」がトップでした(図2)。移動におけるラストワンマイルは都市部においても大きな課題であることが浮き彫りとなりました。


2.大阪市民の64.0%が知っている「オンデマンドバス」
続いて、大阪市内で運行されているオンデマンドバスを知っているか聞いたところ(図3)、大阪市民は64.0%が知っていると回答、大阪府全体では40.8%でした(図4)。もちろん、オンデマンドバスは大阪市外にお住まいの方も利用可能です。


3.送迎から買い物まで、半数以上が毎日のちょっとした移動に期待
続いて、オンデマンドバスについてアンケート回答者に解説(※1)したのち、オンデマンドバスについて思うことを聞いたところ(図5)、ポジティブな回答がもっとも多かったのは「高齢家族の送迎(通院など)を任せられる」の63.9%でした。ラストワンマイルは移動する本人だけの課題ではなく、送り迎えする人にとっても大きな課題であることを示唆しています。次いで、「買い物などの用事に便利」の58.1%、「自宅近くから最寄り駅まで行くのに便利」の54.4%が挙がりました。半数以上の人が毎日のちょっとした移動に期待している様子がうかがえます。
※1 解説内容は以下の通り。
オンデマンドバスとは? 従来の路線バスが決められたルートや時刻表に沿って走るのに対し、オンデマンドバスはスマホなどから予約を受け付け、AIが効率的なルートを組み立てて走行します。運賃は210円or300円(エリアによって異なる)に設定されています

4.子育て世帯から高齢者まで、大阪市が暮らしやすいまちになる!6割超
回答者を大阪市民に限定し、オンデマンドバスの市内全域運行によって大阪市が今後どうなっていくと思うか聞いたところ(図6)、ポジティブな回答が多かったのは上位より、「高齢者が暮らしやすくなる」の72%、「介護する人が暮らしやすくなる」の70%、「子育て世帯が暮らしやすくなる」の65.1%でした。先にみたとおり、大阪市民が感じる課題は「最寄り駅まで遠い」がトップで、都市部であってもより利便性の高い交通ネットワークを求める声が多くみられました。子育て世帯から高齢者まで、幅広い世代の課題を解決する、あらたな移動手段に期待が集まっていることが分かりました。

5.地域交通を取り巻く現状
国土交通省は地域交通に大きく3つの課題があると指摘しています。
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人口減少・高齢化とともに、バス・タクシードライバーの減少が進み、公共交通の担い手不足による供給制約が強まっている。
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一方、免許返納した高齢者をはじめ移動手段の確保に対する不安が高まっているほか、医療・福祉・教育等生活に不可欠な分野のサービスの持続性確保のため、病院・学校等の統合・集約や、部活動の地域展開が急速に進展し、移動需要は増大。
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地方では、商圏の縮小による小売店(スーパー、商店街)が減少し、「生活の足」の確保が課題。
※第3回「『交通空白』解消・官民連携プラットフォーム」配布資料2026/2/27より
もちろん、大阪も例外ではありません。75歳以上の人口は全国と同様に増えており、2005年比で80万人増となっています。大阪府の人口が約880万人であることを考えると相当のボリュームといえます。免許返納も全国と同様の傾向で、コロナ禍前の2019年には年間4万人以上が自動車免許を返納しています。学校数の減少は全国と比べるとゆるやかです。大阪府は総人口の減少がゆるやかなためだと考えられます。しかし、それでも2005年比で133校減少しています。つまり、大阪府においても、移動手段の確保に対する不安や、移動需要は高まっているが、人口減少と高齢化などにより担い手が不足しているという状況にあります。







専門家コメント:地域交通へのテクノロジーの活用に期待
これまで、“移動” はおもに自助や家族による共助に頼ってきました。しかし、人口減少や高齢化が進むなか、細かなニーズをくんで、将来の不安を解消できる地域交通を整備していくことが、暮らしやすいまちにつながり、居住地として選ばれる都市に求められています。そういった意味で、実際に多くの人が利用しているOsaka Metro GroupのAIオンデマンド交通の取り組みは素晴らしいと思います。
今後、人手不足が深刻化していきます。AIなどのテクノロジーを積極的に活用して、地域交通の課題が解消されることを期待しています。
6.大阪市全24区でオンデマンドバスを運行
Osaka Metro Groupは、2026年3月26日(木)から、新たに大阪市内8エリアでオンデマンドバスの運行(社会実験)を開始しました。オンデマンドバスは、「お客さまの多種多様な移動ニーズに応じて運行する」新たなモビリティの主軸になるべく、2021年から社会実験を行ってきましたが、今回のエリア拡大で大阪市全24区での運行が開始します。Osaka Metro Groupは、鉄道・路線バスに加えてオンデマンドバスによる面的な輸送サービスを提供し、大阪市全域でより利便性の高い交通ネットワークの形成を目指します。
・運行エリア(新規8エリア)
此花エリア、大正エリア、西淀川エリア、淀川エリア、東淀川エリア、旭エリア、住之江エリア、西成エリアの大阪市内8エリア
・公式サイト

調査概要
調査名称:公共交通についてのアンケート
調査期間:2026年2月24日~2月26日
調査対象:大阪府に居住する、15歳~79歳の男女
調査数 :463名(うち大阪市民は172名)
調査方法:Webアンケート
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