東京初開催の『FII PRIORITY Asia』が閉幕
日本と「新しいアジア」の台頭がもたらす新たな経済潮流を示す
2025年12月2日 日本 東京 (翻訳版)
Future Investment Initiative(FII)Instituteが開催するFII PRIORITY Asia サミットは、東京における初開催を成功裏に締めくくりました。世界各国から1,200名を超える政財界リーダー、政策立案者、CEO、投資家、イノベーターが一堂に会し、日本およびアジアが主導する経済・技術・外交の変革について議論を深めました。会期中はテーマ別ラボや非公開の対話型セッションなどを含め40を超えるプログラムが行われました。
「日本は世界経済の重心にいる」
開会にあたり、FII Institute執行委員会会長 兼 CEO代行であるリチャード・アティアスは、世界における日本の役割に言及。
「アジアは世界経済の引力の中心であり、日本は、その中心でレジリエンス(強靱さ)、創造性、知恵をもって地域を導いている」その力強いメッセージとともに、サミットは幕を開けました。
(以下プログラム順に記載)
日本の政治界が示す未来への展望
小池百合子東京都知事は「東京は世界に開かれた投資拠点」と述べ、力強い金融、イノベーション、文化の活力、サステナブルな都市システムなど、東京のリーダーシップを強調。世界の市場への玄関口としての地位を改めて示しました。
高市早苗内閣総理大臣は基調演説で「志を同じくする国々との緊密な連携を通じて、日本外交を世界対話の中心へと位置づけていく」と発信。財政への信頼強化と成長力向上に取り組む姿勢を表明し新政権として「外に開かれた」「イノベーション」「投資」を軸に経済成長を図る方針を示しています。
片山さつき財務大臣 兼 内閣府特命担当大臣(金融)はイノベーション主導型成長への日本の転換を詳述し、「日本は、量子技術や宇宙を含む戦略的なセクターに対し、新たな投資枠組みを導入しました」と発言。
日本の金融界からも後押し
政治界からのメッセージに呼応するように、経済界からも多くの支持を集めました。
三井住友銀行 頭取 CEO(代表取締役) 福留朗裕氏:
「日本はこれまで技術的レジリエンス(強靭さ)の伝統を築き上げてきた。今や人口動態、気候、デジタル変革の最前線に立っている」
三菱UFJフィナンシャル・グループ 取締役 執行役会長 三毛兼承氏:
「大規模に安価な電力を供給する技術が必要であり、ネットゼロ実現に向けた資金調達も欠かせない」
また、サウジアラビア公共投資基金(PIF)総裁であり、FII Institute 理事会議長でもある ヤセル・アル・ルマイヤン氏が、みずほフィナンシャルグループ 取締役 兼 執行役社長(代表執行役) グループCEO 木原正裕氏と共に、サウジと日本の経済関係の深さを強調しました。
ヤセル・アル・ルマイヤン氏は次のように述べています。
「アジアは、私たちにとってエネルギーや農業を超える存在です。世界のイノベーションの多くがここアジアから生まれており、私たちはアジアとの関係と調達の仕組みをさらに強化したいと考えています。」
ゲームが示す「文化と産業」の力
日本が誇る主要なクリエイティブ産業のひとつであるゲームもセッションの大きな議題となりました。サウジアラビアeスポーツ連盟会長のファイサル・ビン・バンダル・ビン・スルタン・アール・サウード王子殿下と、セガサミーホールディングス代表取締役社長グループCEOの里見治紀氏による対談が行われました。
ファイサル王子殿下はゲーム文化の影響力について
「ゲームは非常に強力な文化輸出です。映画や書籍は“受け身”の体験ですが、ゲームは自分自身がその世界を“体験する”ものです。」と述べるなど、ゲーム産業が持つ国際的な力を明確に語るセッションとなりました。
AIとディープテックが開く未来
2日間にわたり、ヘルスイノベーション、資産運用、クロスボーダー金融、次世代技術などをテーマとする専門ラボが多数開催されました。なかでも「AI・ディープテック&ベンチャー・バンガードラボ」では、アジアがブレイクスルー技術の世界的な中心地へと台頭しつつある姿が明確に示されています。
世界秩序の再構築、その議論の核心へ
午後のセッションでは、サウジアラビア外務省 経済・開発担当副大臣 アブドラ・ファハド・ビン・ザラー氏、イタリア元首相で上院議員のマッテオ・レンツィ氏、そしてFII Instituteのリチャード・アティアスが登壇。世界のパワーバランスの変化、新たな資本の流れ、そして進化する地政学的なアライアンスについて議論しました。
ビン・ザラー氏は議論の中で次のように述べています。
「現代において、各国の経済はこれまでにないほど強く結びついています。サウジアラビアは、安定した基盤と投資力を、確かな国際的影響力へと発展させることを選択しました。今日の議論で示されたように、いま世界は“安定”と“資本”の両方を求めています。私たちは、まさにその双方を提供できる存在です。」
AIが導くアジアの世紀
サミットは、ソフトバンクグループ株式会社 会長兼CEO 孫正義氏とリチャード・アティアス氏による対談で締めくくられました。孫氏は、AIが牽引するアジアの世紀の未来について下記のようにコメントしています。
「AIがさらに賢くなったとしても、それが人間に害を与える理由はどこにもない」と語り、人工知能の発展に大きな期待を示しました。
FII Instituteについて
FII Instituteは、「Impact on Humanity(人類へのインパクト)」を唯一の使命とする非営利財団です。THINK、XCHANGE、ACT の三本柱を通じ、優れたアイデアを育成し、イノベーターを支援し、AI・ロボティクス、サステナビリティ、ヘルスケア、教育といった重要分野の拡大可能なソリューションに投資しています。
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