社会彫刻家・青木竜太と茶人・松村宗亮、アーティスト主導の国際的な文化機関「SHUHALLY」を立ち上げ。総額10億円の出資契約。

土地ごとの伝統から現代までの文化を、「表現の基礎研究」の現場に。総額10億円の出資契約を活動原資として、2027年夏頃の本格始動を目指す。

シュハリィ株式会社

社会彫刻家の青木竜太と茶人の松村宗亮は、アーティスト主導の国際的な文化機関「SHUHALLY(シュハリィ)」を立ち上げることを発表します。運営法人の一つであるシュハリィ株式会社は、活動原資として総額10億円の出資契約を締結しています。個別の出資者に関する事項を含め、資本政策の詳細は非公開としています。この活動原資は、複数年にわたり、中核チームの形成、プログラム開発、研究・制作体制、国際ネットワークなどの組織基盤に段階的に充てる方針です。不動産の取得・開発資金はこれに含まず、拠点ごとに別の枠組みで組成します。

SHUHALLYは、まず二つの運営法人で構成されます。青木が2011年から率いてきた、アートを起点とする研究開発(芸術的R&D)の会社「VOLOCITEE(ヴォロシティ株式会社)」と、2018年に設立した、ありうる都市の思索の場「METACITY(一般社団法人METACITY推進協議会)」が、それぞれ商号・名称を改めてSHUHALLYの活動を担います。

当社が確認した範囲では、アーティスト主導の独立系文化機関が、始動時にこの形態と規模の民間資金を活動原資とした国内の先例は見当たりません。

土地ごとの文化を、探究の現場に

欧米を中心に発展してきた先端的な芸術表現(アート&サイエンス)の領域では、素粒子物理学の研究施設、海、南極などを舞台として、研究機関や文化財団が探究の現場をひらいてきました。SHUHALLYがひらくのは、土地やコミュニティに根ざした、伝統から現代までの文化です。茶の湯や工芸、食から、民話や神話、習わしや遊び、サブカルチャー、社会の現実まで、各地には営みが積み重なり、身体知や暗黙知が蓄積されています。それらを手がかりに、地域の担い手、国内外のアーティスト、研究者がともに問いを立て、研究・制作する現場をつくります。土地の知と現代の技術や思想が交わるところから、ありうる世界と、ありえたかもしれない世界を探究します。

左:松村宗亮/右:青木竜太

時間のかかる文化的な実践を、続く仕組みに

科学、芸術、伝統文化、産業、政策は、それぞれ異なる制度と言葉で動いています。異なる専門を持つ人々が一つの問いを共有し、研究と制作を続ける場は限られています。また文化や表現に関わる探究は、成果が見えるまでに長い時間を要します。そこで生まれた問い、技術、記録、関係を蓄積し、次の担い手へ引き継ぐには、単年度や単発のプロジェクトを越えて、活動を続けられる基盤が必要です。

SHUHALLYは、企業や大学・研究機関との共同研究、クリエイティブ制作、展覧会やイベントの企画・プロデュース、コミュニティ運営など様々な手法を組み合せ、協働するプロセスと場を、そして結果として収益を生み出していきます。その過程から生まれたアイデア、技術、表現、方法などを、関連する仕事や事業として長期的に発展させることも視野に入れます。

国内外に、人が行き来し、関係が残る拠点を作る

冒頭に記したとおり、不動産の取得や空間開発は活動原資とは分け、拠点ごとに、パートナーとの共同事業や別建ての資金調達で組み立てます。

国内では、大規模な文化施設の新設を前提とせず、行政、不動産事業者、地域企業、文化施設運営者などと目的を共有し、遊休施設や暫定利用が可能な建物を活用した小規模な拠点を構想しています。芸術的R&D、レジデンス、展示、対話など、それぞれの土地に必要な機能から始め、地域に文化的な活動と国内外の人の往来を生み出すことを目指します。

海外では、作品を紹介するだけでなく、つくり手自身が継続的に現地へ入り、関係を育てるための拠点開発を目指します。最初の候補地としてニューヨークを検討しており、現地で協議を進めています。取得・開発資金は今回の出資とは別に組み立てます。条件が整えば、海外拠点が国内に先行して開く可能性もあります。

ロードマップ

  • 2026年〜2027年夏頃|準備・開発 芸術的R&Dやアートプロデュース業務を継続しながら、中核チームの形成、プログラム開発、国内外の協働先・拠点候補との協議を進めます。

  • 2027年夏頃|本格始動 採用・協働先・拠点開発を含む準備を経て、組織として正式に対外的な活動を開始します。

  • 中長期|東・東南アジアとの連携と複数拠点化 東・東南アジアの文化機関との連携を深めながら、アワードとカンファレンスを立ち上げます。国内外に小規模な拠点を段階的に展開します。協働先の拠点も含め、それぞれの地域に根ざした拠点を結び、協働を前提とする分散型のアートセンターの実現を目指します。

協働先募集

  • 芸術的R&Dをともに行う研究者、大学・研究機関、企業

  • 国内拠点をともにつくる行政、不動産事業者、地域企業、文化機関、大学、財団

共同創設者コメント

青木竜太

「いまの世界を形づくる制度、言論、道具、表現。それらは、その時々の社会通念や美意識、経済、政治の力学といった見えない構造のなかで、たまたま選ばれてきました。選ばれなかったものが、必ずしも劣っていたわけではありません。もしこぼれ落ちたものが広まっていたら、失われようとしているものが残りつづけたら——社会はどんな姿をしていたでしょうか。私は、その別様の世界を見てみたいのです。この探究が、人が入れ替わっても続き、次の世代はその蓄積の上に立って始められる。SHUHALLYは、そのための機関です。」

松村宗亮

「茶事は、庭も、器も、花も、料理も、ひとつ欠ければ成り立ちません。誰が主役ということもなく、それぞれの仕事が集まって、その日かぎりの場が立ち上がる。そして、表に立つ者の後ろには、いつも道具をつくる人たちがいます。SHUHALLYでは、アーティストも職人も同じ一座に加わり、それぞれの仕事が次の仕事につながる場を、長い時間をかけてつくっていきます。」

共同創設者プロフィール

青木竜太(あおき・りゅうた)|社会彫刻家/芸術監督

社会を形づくる目に見えない構造に介入し、別の世界のあり方が立ち上がる場をつくる。「TEDxKids」プログラムとアートハッカソン「ArtHackDay.jp」を日本で初めて立ち上げ、人工生命の研究者らと「ALIFE Lab.」「ALTERNATIVE MACHINE」を共同で設立した。作品制作と並行して、異分野のつくり手が集まり探究する仕組みを設計してきた。第25回文化庁メディア芸術祭アート部門ソーシャル・インパクト賞などを受賞。
https://www.instagram.com/ryuta_aoki_/

松村宗亮(まつむら・そうりょう)|茶人

100名を超える門下生が学ぶ茶道教室「SHUHALLY」を主宰。設計を手がけた茶室「文彩庵」で2010年グッドデザイン賞を受賞。現代美術、舞踏、漫画など異分野のつくり手と協働し、国内外で茶会を開催する。2016年に「The TEA-ROOM」、2019年に茶の湯に関わるアーティストを支える「株式会社 無茶苦茶」を青木らと共同設立。著書『人生を豊かにする あたらしい茶道』(朝日新聞出版)は、2026年に『An Illustrated Guide to the Zen Tea Ceremony』として北米で翻訳出版された。
https://www.instagram.com/soryo_matsumura/

SHUHALLYについて

SHUHALLYは、社会彫刻家・青木竜太と茶人・松村宗亮が立ち上げる、アーティスト主導の国際的な文化機関です。土地やコミュニティに根ざした、伝統から現代までの文化をアーティストや協働する研究者らが再解釈していく機会や場を生み出していきます。芸術的R&D、作品制作・プロデュース、展覧会、レジデンス、教育・人材プログラム、拠点開発・運営、研究・出版などを国内外で展開していきます。

本機関は、VOLOCITEEとMETACITYの活動を、それぞれ商号・名称を改めた二つの運営法人へ引き継いで構成します。なお機関名は茶の湯の言葉「守破離」に由来し、松村が主宰してきた茶道教室「SHUHALLY」と名を同じくし、その精神性を共有します。茶道教室は本機関とは別の組織として引き続き運営されます。

会社概要

  • 名称:シュハリィ株式会社(SHUHALLY Inc.)

  • 代表:代表取締役社長 青木竜太

  • 所在地:東京都渋谷区

  • 設立:2011年9月(2026年7月にヴォロシティ株式会社から商号変更)

  • 関連法人:一般社団法人シュハリィ芸術文化研究機構(SHUHALLY Institute。2026年8月に一般社団法人METACITY推進協議会から名称変更予定。非営利事業を担当)

  • 事業内容:芸術的R&D、作品制作・プロデュース、展覧会、レジデンス、教育・人材プログラム、評価・メディア・出版、国際連携、拠点開発・運営、事業開発

  • 公式サイト:https://shuhally.org

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会社概要

URL
https://shuhally.org
業種
サービス業
本社所在地
東京都渋谷区神宮前6丁目23-4 桑野ビル2階
電話番号
-
代表者名
青木竜太
上場
未上場
資本金
-
設立
2010年09月