定量性に優れたEUROIMMUN社製ELISAキットによる「抗ホスホリパーゼA2受容体抗体」の受託測定を開始
本測定キットの特徴は以下の通りです。
・定量性に優れたELISA法
・欧米各国で診断薬として承認
コスミック 商品企画部長である稲垣貴之は、「EUROIMMUN社の抗PLA2R抗体測定キットは、iMNの優れた診断用キットとして、世界各国で用いられています。規格が統一されたこの測定キットを用いることで、日本での測定値を国際的な研究と比較する事が容易になります。コスミックは、抗PLA2R抗体を指標とした膜性腎症診療の普及を目指し、この分野の更なる啓発を通して患者さんのQOLの向上に貢献して参ります。」と述べています。
検査概要
※本製品は研究用ですので、検査結果を診断に使用することはできません。また、保険請求することもできません。
iMNについて
膜性腎症(MN)は、中年以後に発症するネフローゼ症候群の中では約30%と最も頻度が高く、一次性糸球体疾患の一つであり、ゆっくりと進行する蛋白尿と浮腫を特徴とします。MNのうち20%以上は、他疾患に合併する二次性MNと分類されます。その一方で、ほかの大部分は長らく原因が不明であり、iMNと分類されてきました。
2009年にBeckらによって、その責任抗原がポドサイトに発現しているPLA2Rであることが見いだされ、現在では、そのバイオマーカーとしての有用性が注目を集めています。2014年の秋山らの報告では、iMNにおける抗体陽性率は53%でした。
現在、iMNの診断は除外診断によって行われています。すなわち、腎生検によりMNの病理像を確認後、二次性MNの原因をスクリーニングして何も原因が見つからない場合にiMNと診断されます。抗PLA2R抗体の発見によりiMNを選択的に診断できるようになり、腎生検に先立って抗体を測定したほうがよいという意見も出ています。血中の抗PLA2R抗体量は尿蛋白量と正相関し、尿蛋白量に時間的に先立って変動すること、リツキシマブ治療では抗PLA2R抗体は蛋白尿の寛解に先んじて減少あるいは消失すると報告されており、病勢判定マーカーとしての利用が提唱されています。
コスミックについて
コスミックは、甲状腺疾患研究の第一人者である、Dr. Bernard Rees Smithが設立したRSR社(イギリス)の日本における総販売元として1990年に設立され、甲状腺、1型糖尿病、神経疾患の体外診断用医薬品の輸入販売会社として事業を展開してまいりました。また、2009年からは、EUROIMMUN社(ドイツ)より膠原病領域の体外診断用医薬品の輸入販売を開始しています。
その他、メタボリックシンドロームや生活習慣病の各種研究用試薬並びに受動喫煙の試薬など幅広い分野の製品ラインナップを取り揃え提供しています。詳細は、弊社ホームページ(https://www.cosmic-jpn.co.jp/)をご覧ください。
コスミックの受託測定の取り組み
コスミックでは、登録衛生検査所として、限られた研究機関でしか測定が難しい検査について幅広い医療機関からの依頼に応えるための活動を展開しております。海外での実施が必要な抗体検査は数多くあり、日本での測定環境の整備が、日本の医療の貢献につながると考えております。
受託測定ラインナップ
※本製品は研究用ですので、検査結果を診断に使用することはできません。また、保険請求することもできません。
コスミックの主な製品ラインナップ
【お問い合わせ・資料請求先】
株式会社コスミックコーポレーション 営業部
〒112-0002
東京都文京区小石川2-7-3富坂ビル
TEL;03-5802-5971
FAX;03-5802-2974
URL;http://www.cosmic-jpn.co.jp/
E-mail;cc@cosmic-jpn.co.jp
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