家事代行サービスに関する意識調査
分譲マンション居住者2,986名アンケート
■調査の背景
昨今、女性活用推進を背景に女性の社会進出が進む中、共働き世帯や子育てをしながら仕事をする女性が増えています。それに伴い、家事に対する意識にも変化が生じており、こだわりをもって家事を楽しむ方や、仕事や育児との両立で時間の制約がある中、工夫して家事を行う方など多様化しています。
当社は全国で33万戸のマンションの管理を受託する総合不動産管理会社です。お客様のニーズに合ったよりよいサービスの提供と、住まいと暮らしを支える生活関連サービスの充実のため、分譲マンション居住者2,986名を対象に、家事代行サービスに関する意識調査を実施いたしました。
■調査結果の主なポイント
- 家事代行サービスにおける利用率とニーズ(図1)
- 家事代行サービスの利用動機(図2)
- 最も利用したい(よく利用した)家事代行サービスのメニュー(図3)
- 家事代行サービス利用の際の重視点(図4)
- 家事代行サービスの申し込みにあたっての行動(図5)
- 家事代行サービス利用の不安点(図6)
多忙を背景に利用を検討。子育て・親同居世帯は「自分や家族のために時間を使いたい」
家事代行サービスの利用率は、実際に利用したことがある方が3%、利用したことはないが今後利用してみたいと考える方は17%という結果となりました。(図1) また、家事代行サービスの利用動機(図2)については、サービス利用経験者では「質の高い出来栄え期待(38%)」が最多で「仕事が忙しい(31%)」「時間がない(31%)」と続き、多忙を背景に質の高いサービスが期待できるなら利用したいというニーズが表れています。ライフステージ別に見ると、単身・夫婦のみの世帯に比べ、子育て・親同居世帯では「自分の時間の確保」「家族と過ごす時間の確保」が高いスコアとなっており、家事より自分や家族のために有意義に時間を使いたいというニーズが見られます。
メニュー別では「掃除」が最多ニーズ。重視するのは「スタッフの質」
利用メニュー(図3)では、「日常的な掃除(41%)」が最多となり、衣・食・住の中でも料理や洗濯に比べ家事代行のメニューとしてニーズが高いことが分かりました。特にサービス利用経験者では他のメニューとの差が大きく、家事代行を代表するサービスとなっています。
サービス利用の際の重視点(図4)では、「仕事の出来栄え(90%)」に続き「スタッフの人柄、信頼性(88%)」があがり、作業の質だけでなくスタッフの質もサービス利用検討時に大きなウエイトを占めていることが分かりました。
サービス利用経験者はマンション居住者のわずか3% 未経験者は利用に「不安感」
このように家事代行サービスにニーズや期待がある一方で、実際のサービス利用経験者は3%に留まっています。(図1) その理由となる、サービス利用の不安点(図6)は、「どんなスタッフが来るのか分からない(61%)」「他人を家に入れることに心理的抵抗がある(56%)」が高いスコアとなっています。 また、サービス利用未経験者は、経験者より多くの不安があることが分かりました。
高齢者に増えるワンポイントニーズ、女性にとって「家事は自分の仕事」 なお、当社が別途実施したグループインタビューによると、75歳以上の高齢者は、日常的な家事全般よりも、体力的にきつい作業や精神的に面倒な作業など「自分のできない部分を一部だけ手伝ってほしい」というワンポイントニーズが多く見受けられました。また、75歳以上の女性では、健康状態に問題が生じた程度では家事を手放さず、最後まで自分の仕事と認識している傾向が見られました。今後これらの高齢者のニーズへの対応も必要と考えます。 |
これらの調査より、女性の社会進出に伴い、家事代行サービスには高いニーズや期待があるものの、実際のサービス利用者は増えておらず、その理由として「家事代行会社の信頼性」への不安や「他人に家事を任せること」への心理的な抵抗があることが浮き彫りになりました。しかし、サービス利用の不安点についてはサービス利用経験者と未経験者で数値に乖離があることから、家事代行サービスを利用したことがない方に、まずは一度サービスを利用してもらうことで、家事代行サービスの利用意向は高まることが推察されます。
■東急コミュニティーの「シュフカジ」の取り組みについて
当社では、お客様がより便利で快適なマンションライフを送ることができるよう、生活関連サービスの充実に注力してきました。その一環で、管理受託するマンションにお住まいのお客様向けに、家事代行などの生活関連サービスを取り入れることで生まれるこれからの新しい家事の姿をご提案する取り組みを「シュフカジ」と名づけ推進しています。
「主婦ならではの目線で、家事を楽しくこなして、暮らしを元気にする」をコンセプトに、普段の家事を工夫し、楽しみながら、快適で生き生きとした暮らしを送っていただきたいという願いから「シュフカジ」は生まれました。
当社は、今回の意識調査によって分かった「家事代行サービスへの抵抗感や不安感」を軽減するための情報発信・ご提案をすることで、便利な商品やサービスなどを上手に取り入れ、時に誰かの手を借りることで生まれる、心のゆとりと元気な暮らしを応援します。
「シュフカジ」は、子育てと仕事の両立をしている当社女性社員が中心となって企画しました。社員自らの家事にまつわる悩みや体験談を紹介したり、生活関連サービスの利用例をご紹介したりすることで、家事をラクに楽しく、そして生き生きと暮らせる情報をご紹介しています。
「シュフカジ」の主な活動は、①情報発信、②イベント開催です。
①リーフレット「シュフカジ」での定期的な情報発信
掃除や料理など家事に関する役立つ情報や、生活関連サービスのご紹介を、管理受託するマンションの居住者様に年2回お届けしています。
第一弾では、家事代行サービスにフォーカスしました。誌面では、「ホームパーティー前の利用」などを例に、一般的な主婦が日常生活の中で家事代行サービスを取り入れているシーンを漫画にしてご紹介しています。ライフスタイルに合わせて生活関連サービスを取り入れることで、快適でゆとりある暮らしを送っていただくことをご提案しています。
②無料イベント開催
アイディアグッズを使った家事や時短術、生活に役立つ情報や生活関連サービスのご紹介を行うイベントを企画・開催していきます。第1回目のイベントは、当社の業務提携先である家事代行会社「ベアーズ」の副社長で、家事研究家でもある髙橋ゆきさんを講師に迎え、開催いたしました。当日は、身近なものを使ってできる簡単で便利な掃除グッズ作りや、講師自身の経験談を交え「仕事や家事・育児に追われる中、自分でなくてもできることを誰かに頼んで手放すことで得られる心のゆとりの大切さ」が説かれ、家事代行サービスのある生活を具体的にイメージしていただく機会となりました。
これからも、管理受託するマンションにお住まいのお客様にとって身近で生活に寄り添う存在として、家事に関する便利な情報から生活関連サービスの活用方法まで、快適な住生活をご提案してまいります。
■「専有部サービスに関する需要調査」詳細
本リリースは、当社で実施した「専有部サービスに関する需要調査」から、家事代行サービスに関する項目について抽出・分析したものです。
【専有部サービスに関する需要調査 概要】 ・調査期間:2017年5月12日~5月14日 ・調査対象:首都圏(1都3県)の分譲マンション居住者2,986名 ・調査方法:WEB上でのアンケート |
※注(2)~(6)のグラフは家事代行サービスの利用意向者の回答を抽出
(1)家事代行サービスにおける利用率とニーズ
Q.あなたは家事代行サービスをこの1年間に利用しましたか。また今後利用したいと思いますか。
(2)家事代行サービスの利用動機
Q.家事代行サービスはどのような理由から「利用してみたい」とお考えですか。または利用していますか。(複数選択可)
(3)最も利用したい(よく利用した)家事代行サービスのメニュー
Q.家事代行サービスの中で、最も利用したいもの、あるいは最もよく利用したものはどれですか。ひとつだけお選び下さい。
(4)家事代行サービス利用の際の重視点
Q.家事代行サービスの利用を検討する際、または、利用の継続を考える際に、最も重視する項目を1つだけお選び下さい。
(5)家事代行サービスの申し込みにあたっての行動
Q.家事代行サービスを頼むときは、どのような経路から申し込まれますか。(複数選択可)
(6)家事代行サービス利用の不安点
Q.家事代行サービス利用を検討する際、不安に感じることはありますか。(複数選択可)
【本プレスリリースのデータの取り扱いについて】
調査の詳細やデータ提供についてご希望がありましたらお問い合わせください。本リリースのデータを報道で用いられる場合は出典を「東急コミュニティー調べ」と明記の上ご使用ください。報道以外の目的で使用される場合は事前に東急コミュニティーの許可を得てください。
東急コミュニティー コーポレートサイト:https://www.tokyu-com.co.jp/
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