全国500病院のデータと比較、重症患者の病床管理サービス開始

たった1病床で数千万円増減の経営課題、収益試算と日別監視で最適化

 重症な患者に対応する「急性期病院」の経営コンサルティングを行う株式会社グローバルヘルスコンサルティング・ジャパン(GHC※1=本社・東京都新宿区、代表取締役社長・渡辺幸子)は今春、「救命救急室(ER)」など重症患者の入院機能(病床)に特化したデータ分析の新サービス「病床機能(ER・ICU・HCU)」の提供を開始します。

 重症患者をどのような機能の病床に入室させ、いつ退室させるべきかを決める病床管理(ベッドコントロール)は、たった1病床で数千万円の増減収を左右する重要な経営課題の一つ。急性期病院の経営環境が厳しくなる中、重症患者の病床管理を最適化したい経営者の需要は高いと判断しました。

 新サービスは、重症患者の病床を保有する全国500病院のデータと比較できるため、同じ経営環境の病院と比較しやすい特徴があります。経営環境が近い病院と比較することで、最適な病床管理の目標を設定し、より高い改善成果を期待できます。日別で詳細なデータをモニタリングすることも可能。不要な減収につながるような重症患者の変化をいち早く察知し、適切な対策へとつなげることができます。

 さまざまな切り口で具体的な増収額を示す収益シミュレーションも実装。医療の質向上を前提にした上で、院内の重症度が高い患者すべてを俯瞰し、収益シミュレーションを確認しながら、最も経営効率の高い重症患者の病床管理を探ることが可能です。

■経営環境の厳しさ増す高度急性期

 入院医療の機能は、患者の重症度順に「高度急性期」「急性期」「回復期」「慢性期」の大きく4つに分かれます。ただ、入院医療は現状、収益の高い高度急性期や急性期の機能を持つ病院が多く、「急性期病床過剰」の状態にあります。そのため、国は病院の診療行為に対する報酬である「診療報酬」の厳格化や、入院医療の機能を再検討するよう促す「地域医療構想」などで、急性期病床の最適化を目指しています。

 一方、極めて重症な患者を受け入れる高度急性期は、医療資源投入量が多く、高コスト体制になりがち。急性期病床最適化の各種政策の影響で、高度急性期の経営環境が厳しくなる中、高度急性期の病床削減や病床機能の見直しなどを検討する病院が急増しています。

■「病床機能(ER・ICU・HCU)」3つの強み

 「病床機能(ER・ICU・HCU)」は、2019年10月に当社がリリースした地域包括ケア病棟と回復期リハビリテーション病棟向けの病床機能管理サービス「病床機能(地ケア・回リハ)」に次ぐ病床機能のシリーズ第2弾。いずれも多機能型経営分析システム「病院ダッシュボードχ(カイ)※2」のオプション機能という位置づけです。

 どのような症状の患者を、どのタイミングでどのような機能を持つ病床へ入退室させるかは、入院医療の約4割を占める入院基本料を決める重要な要素です。特に、看護師の配置など高密度な医療資源を投入する必要がある高度急性期は、年間で数千万円の増減収を左右します。例えば、当社による400床台の自治体病床のコンサルティングでは、たった1床の稼働を最適化したことで、3000万円近い増収につながりました。

 「病床機能(ER・ICU・HCU)」の主な機能は、データ分析による(1)現状分析(2)収益シミュレーション――の大きく2つ。

 現状分析は、重症患者の入院データについて、個別症例から病院全体までのデータを、分かりやすく、詳しく可視化します。分析対象となる病院の母数は約500件。急性機病院の3割程度に達するため、サービスを利用する病院は、自病院の病床構成と同じあるいは近い病院と比較して、より最適な病床管理の目安を簡単に探ることができます。

 また、当社のサービスとしては初めて、日別データのモニタリングに対応。重症患者の病床管理が経営に与える影響が極めて大きいためで、日々のデータを見ながら、重要な変化をいち早く察知し、素早い対応につなげることができます。

     収益シミュレーションでは、症例や診療科、病棟ごとに、収益の増減をシミュレーション。患者の重症度の目安となる「重症度、医療・看護必要度」のシミュレーションにも対応しています。そのため、高度急性期だけではなく、急性期の病床も含めた最適な重症患者割合を加味した上で、それぞれにとっての最適な病床管理につなげることができます(高度急性期、急性期いずれの病床機能も入院基本料を得るための重要な要件として「重症患者割合」がある。要件を満たせないと、大幅な減益につながる)。

■珍しい「高度急性期特化型」、急性期も含めた最適化を支援

 「病床機能(ER・ICU・HCU)」を開発したGHCコンサルタントの大田友和は、「500病院のデータベースでベンチマークできることが最大の強み。例えば、ICU(集中治療室)とHCU(高度治療室)を運営する病院であれば、同じ条件の病院の状況と比較することができる。日別でのモニタリングと組み合わせることで、精度が高い最適解に向けたアクションを、スピーディーに展開することが可能だ。高度急性期に特化し、ここまで詳細なデータが確認できるサービスは、極めて珍しいのではないか」とコメントしています。

 同じく開発を担当したGHCコンサルタントの佐藤貴彦は、「高度急性期と急性期のスタッフの間で、重症患者を取り合うような状況は多くの病院で見かける。高度急性期だけではなく、急性期も含めた重症患者を受け入れるすべての病床の現状と収益シミュレーションをデータで俯瞰することで、現場スタッフにも納得感がある。医療の質向上と経営の効率化のバランスを踏まえた最適な病床管理のサポートにもつながる」としています。

 当社は今後も、高度急性期を含めた急性期病院向けサービスを強化していきます。「病床機能(ER・ICU・HCU)」においては今回、ER、ICU、HCUを対象にしたサービスを提供。「SCU(脳卒中ケアユニット)」などの分析メニューも順次、追加する予定です。

■サービス概要

サービス名   :「病床機能(ER・ICU・HCU)」
リリース日   :2020年春
サービス提供対象:ER、ICU、HCUを保有する高度急性期病院
価格      :60万円(税別)※「病床機能(地ケア・回リハ)」とセットで購入の場合は80万円(税別)

(※1)株式会社グローバルヘルスコンサルティング・ジャパン
医療専門職、ヘルスケア企業出身者、IT専門家らで構成される経営コンサルティングファーム。急速な高齢化で社会保障財政の破たんが懸念される中、「質の高い医療を最適なコストで」という理念を実践する具体的な手法として、米国流の医療マネジメント手法「ベンチマーク分析」を日本に初めて持ち込み、広めたパイオニアです。http://www.ghc-j.com/

(※2)病院ダッシュボードχ
15年間のデータ分析に基づく病院経営コンサルティングで培ってきたノウハウをベースとする多機能型経営分析ツール。高度急性期病院の4割への導入実績がある。「DPC分析」を軸とする基本サービスのほか、「外来分析」などのオプションサービスで構成される。今回の「病床機能分析」はオプションの新サービス。https://www.ghc-j.com/dashboard/
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