エリオットアドバイザーズ(HK)リミテッド、ユニゾホールディングス取締役会が善管注意義務に従わない場合、あらゆる措置を検討することを通告
~これまでの対応は少数株主の利益を軽視しているとして遺憾を表明~
エリオットアドバイザーズ(HK)リミテッド(以下、エリオット)は本日、ユニゾホールディングス株式会社(以下、ユニゾホールディングス)の取締役会に対し書簡を送付し、ユニゾホールディングスのこれまでの対応は少数株主の利益を軽視するもので遺憾であり、同社取締役会が全ての株主に対する善管注意義務・忠実義務に従った決定等を行わない場合、株主として取りうるあらゆる措置を検討することを通告しました。
書簡のなかでエリオットは、各投資家からの提案に対するユニゾホールディングス取締役会の一連の行動に対して重大な疑念を有していること、2019年10月15日付けで公表されたブラックストーンによる公開買付の提案を不合理に阻止せず、真摯に検討することを強く要請しています。
書簡の詳細な内容につきましては以下の添付文書をご参照ください。
エリオットについて
エリオット・マネジメント・コーポレーションは、合計382億ドルとなる2つのマルチ・ストラテジー・インベストメント・ファンドを運用しています。当社を代表するファンドであるエリオット・アソシエイツL.Pは1977年に運用を開始、現在存続しているヘッジファンドの中でも最長の運用期間を持つファンドの一つです。エリオット・ファンズの投資家には、年金、政府系ファンド、寄付基金、財団、ファンズオブファンズ、富裕層の個人や家族、企業の社員などが含まれます。エリオットアドバイザーズ(HK)リミテッドはエリオット・マネジメント・コーポレーションの関連会社です。
ユニゾホールディングス株式会社 取締役会 御中
エリオット・インターナショナル・エルピー及び
ザ・リバプール・リミテッド・パートナーシップの代理人たる
エリオットアドバイザーズ(香港)リミテッド
拝啓
私たちからの2019年10月15日付の書簡に対して、貴社は2019年10月16日付で「当社株主からの追加質問書の受領に関するお知らせ」を公表されており、貴社として、これまでの質問に対して必要かつ十分に回答しており、また、これ以上に質問に回答する法的な義務がないことを理由として回答を拒絶し、今後更なる質問等があっても、これに回答することは想定していないとの考えを示されておりますが、依然として、質問に全く回答いただけていない点や、回答が十分でない点があるものと考えております。このような貴社の対応は、株主の共同の利益を軽視するものであり、甚だ遺憾です。
上記の経緯、貴社のこれまでの公表内容及び私たちの質問に対するご回答内容(回答を拒絶していることを含む)を踏まえまして、私たちは、本書簡をもって、貴社取締役会に対し、以下のとおりの意向を表明いたします。
なお、透明性確保のため、本書簡の内容については公表させていただきます。
敬具
<記>
※私たちからの2019年10月9日付の書簡、同月15日付の書簡、及び10月10日付貴社プレスリリースにおいて定義されている用語については、そのまま使用させていただきます。
1. 私たちは、各投資家からの提案に対する貴社取締役会の一連の行動に対して重大な疑念を有しています
(1) 私たちは、これまでの貴社の公表内容や質問に対する回答内容を踏まえる限り、「当社への買収提案に対する対応の基本方針」(以下「本基本方針」といいます。)や「当社の従業員の雇用が確保された上で、従業員にとって働きがいのある企業であり続けることを確保できる『仕組み』」(以下「本『仕組み』」といいます。)は、HIS及び続くFortress公開買付けに対する貴社の意見表明時点で具体的に検討されてはいなかったと考えています。すなわち、これは、HIS及び続くFortress公開買付けに対する貴社の意見表明が極めて杜撰な意思決定であったか、本基本方針及び本『仕組み』がいわゆる「後出し」の産物であったことを意味します。
(2) 本基本方針及び本『仕組み』は、「ユニゾ従業員持株管理会社」に対して、取締役の指名、経営計画、配当施策を含む貴社の経営に関わる重要事項に関する決定権や拒否権を付与し、また、貴社株主のexitについても「ユニゾ従業員持株管理会社」が強い関与を及ぼす権利を付与することを求める、他に例を見ない異常な『仕組み』であります。これらの内容は、あたかも貴社の企業価値との関係で極めて重要であるかのように位置づけられていますが、貴社は、これまで本『仕組み』を貴社の経営において何ら実現・担保してきておられません。さらに、このような異常な『仕組み』を認めさせる必要がある程までに、貴社の企業価値の源泉が従業員にあることについて、過去及び現在も何ら説得的に説明されていません。それにもかかわらず、貴社が本基本方針ないし本『仕組み』を貴社の企業価値との関係で極めて重要であると位置づけるのは、貴社経営陣が、複数の非上場化の提案を受けている状況の中、それら全ての提案を実質的に排除しようとする目的を達成するためではないかとの疑念を私たちは持つに至っています。
(3) 貴社のこれまでの公表内容や質問に対する回答内容を踏まえる限り、本基本方針及び本『仕組み』はもとより、各投資家からの提案に関する貴社取締役会の一連の行動(少なくともFortress公開買付けに対する意見を留保して以降の行動)は、貴社の経営陣の保身を図る目的のもと、行われているのではないかとの強い疑念を有しています。
2. 私たちは、貴社取締役会に対して、Urchin Holdings I Pte. Limitedが2019年10月15日付けで公表した「ブラックストーンによるユニゾホールディングス株式会社株式(証券コード:3258)に対する1株当たり5,000円での公開買付けを同社の同意を条件として開始する意向に関するお知らせ」において示された提案を、不合理に阻止せず、真摯に検討するよう、強く要請します
私たちは、Urchin Holdings I Pte. Limitedによる上記提案(以下「ブラックストーン提案」といいます。)は、以下の理由から、貴社として直ちに真摯に検討すべきものであると考えています。
・ Urchin Holdings I Pte. Limited は、Blackstone Real Estateが運営及び助言するファンドの関連会社(以下「ブラックストーン」といいます。)とのことですが、ブラックストーンは、不動産投資におけるグローバルリーダーであり、貴社の企業価値を向上させるパートナーとして十分な実績とノウハウを有していると考えられること。
・ ブラックストーン提案は、1株当たり5,000円の買付価格を提案するものであり、プレミアム率等に照らしても、株主共同の利益に資する水準であると考えられること。
・ ブラックストーン提案は、貴社が重視する貴社従業員の働きがいの維持に関し、労働条件の維持・改善、雇用の安定性確保を確約するものである上、エクイティの付与を含めたインセンティブ報酬プログラムへの参加権、従業員持株管理会社による貴社株式の取得の権利、従業員持株管理会社による取締役の派遣権等までを明確に確約するものであり、貴社従業員にとって、合理的な範囲で、極めて手厚い内容を提示するものであること。
以上のとおり、私たちは、各投資家からの提案に対する貴社取締役会のこれまでの一連の行動に対して重大な疑念を有していることを表明するとともに、貴社取締役会に対して、ブラックストーン提案を不合理に阻止せず、真摯に検討するよう、強く要請します。
なお、本書簡における私たちの意向が尊重されず、貴社取締役会が全ての株主に対する善管注意義務・忠実義務に従った決定等を行わない場合、今後、株主として取りうるあらゆる措置を検討いたします。
以上
書簡のなかでエリオットは、各投資家からの提案に対するユニゾホールディングス取締役会の一連の行動に対して重大な疑念を有していること、2019年10月15日付けで公表されたブラックストーンによる公開買付の提案を不合理に阻止せず、真摯に検討することを強く要請しています。
書簡の詳細な内容につきましては以下の添付文書をご参照ください。
エリオットについて
エリオット・マネジメント・コーポレーションは、合計382億ドルとなる2つのマルチ・ストラテジー・インベストメント・ファンドを運用しています。当社を代表するファンドであるエリオット・アソシエイツL.Pは1977年に運用を開始、現在存続しているヘッジファンドの中でも最長の運用期間を持つファンドの一つです。エリオット・ファンズの投資家には、年金、政府系ファンド、寄付基金、財団、ファンズオブファンズ、富裕層の個人や家族、企業の社員などが含まれます。エリオットアドバイザーズ(HK)リミテッドはエリオット・マネジメント・コーポレーションの関連会社です。
- 添付資料
ユニゾホールディングス株式会社 取締役会 御中
エリオット・インターナショナル・エルピー及び
ザ・リバプール・リミテッド・パートナーシップの代理人たる
エリオットアドバイザーズ(香港)リミテッド
拝啓
私たちからの2019年10月15日付の書簡に対して、貴社は2019年10月16日付で「当社株主からの追加質問書の受領に関するお知らせ」を公表されており、貴社として、これまでの質問に対して必要かつ十分に回答しており、また、これ以上に質問に回答する法的な義務がないことを理由として回答を拒絶し、今後更なる質問等があっても、これに回答することは想定していないとの考えを示されておりますが、依然として、質問に全く回答いただけていない点や、回答が十分でない点があるものと考えております。このような貴社の対応は、株主の共同の利益を軽視するものであり、甚だ遺憾です。
上記の経緯、貴社のこれまでの公表内容及び私たちの質問に対するご回答内容(回答を拒絶していることを含む)を踏まえまして、私たちは、本書簡をもって、貴社取締役会に対し、以下のとおりの意向を表明いたします。
なお、透明性確保のため、本書簡の内容については公表させていただきます。
敬具
<記>
※私たちからの2019年10月9日付の書簡、同月15日付の書簡、及び10月10日付貴社プレスリリースにおいて定義されている用語については、そのまま使用させていただきます。
1. 私たちは、各投資家からの提案に対する貴社取締役会の一連の行動に対して重大な疑念を有しています
(1) 私たちは、これまでの貴社の公表内容や質問に対する回答内容を踏まえる限り、「当社への買収提案に対する対応の基本方針」(以下「本基本方針」といいます。)や「当社の従業員の雇用が確保された上で、従業員にとって働きがいのある企業であり続けることを確保できる『仕組み』」(以下「本『仕組み』」といいます。)は、HIS及び続くFortress公開買付けに対する貴社の意見表明時点で具体的に検討されてはいなかったと考えています。すなわち、これは、HIS及び続くFortress公開買付けに対する貴社の意見表明が極めて杜撰な意思決定であったか、本基本方針及び本『仕組み』がいわゆる「後出し」の産物であったことを意味します。
(2) 本基本方針及び本『仕組み』は、「ユニゾ従業員持株管理会社」に対して、取締役の指名、経営計画、配当施策を含む貴社の経営に関わる重要事項に関する決定権や拒否権を付与し、また、貴社株主のexitについても「ユニゾ従業員持株管理会社」が強い関与を及ぼす権利を付与することを求める、他に例を見ない異常な『仕組み』であります。これらの内容は、あたかも貴社の企業価値との関係で極めて重要であるかのように位置づけられていますが、貴社は、これまで本『仕組み』を貴社の経営において何ら実現・担保してきておられません。さらに、このような異常な『仕組み』を認めさせる必要がある程までに、貴社の企業価値の源泉が従業員にあることについて、過去及び現在も何ら説得的に説明されていません。それにもかかわらず、貴社が本基本方針ないし本『仕組み』を貴社の企業価値との関係で極めて重要であると位置づけるのは、貴社経営陣が、複数の非上場化の提案を受けている状況の中、それら全ての提案を実質的に排除しようとする目的を達成するためではないかとの疑念を私たちは持つに至っています。
(3) 貴社のこれまでの公表内容や質問に対する回答内容を踏まえる限り、本基本方針及び本『仕組み』はもとより、各投資家からの提案に関する貴社取締役会の一連の行動(少なくともFortress公開買付けに対する意見を留保して以降の行動)は、貴社の経営陣の保身を図る目的のもと、行われているのではないかとの強い疑念を有しています。
2. 私たちは、貴社取締役会に対して、Urchin Holdings I Pte. Limitedが2019年10月15日付けで公表した「ブラックストーンによるユニゾホールディングス株式会社株式(証券コード:3258)に対する1株当たり5,000円での公開買付けを同社の同意を条件として開始する意向に関するお知らせ」において示された提案を、不合理に阻止せず、真摯に検討するよう、強く要請します
私たちは、Urchin Holdings I Pte. Limitedによる上記提案(以下「ブラックストーン提案」といいます。)は、以下の理由から、貴社として直ちに真摯に検討すべきものであると考えています。
・ Urchin Holdings I Pte. Limited は、Blackstone Real Estateが運営及び助言するファンドの関連会社(以下「ブラックストーン」といいます。)とのことですが、ブラックストーンは、不動産投資におけるグローバルリーダーであり、貴社の企業価値を向上させるパートナーとして十分な実績とノウハウを有していると考えられること。
・ ブラックストーン提案は、1株当たり5,000円の買付価格を提案するものであり、プレミアム率等に照らしても、株主共同の利益に資する水準であると考えられること。
・ ブラックストーン提案は、貴社が重視する貴社従業員の働きがいの維持に関し、労働条件の維持・改善、雇用の安定性確保を確約するものである上、エクイティの付与を含めたインセンティブ報酬プログラムへの参加権、従業員持株管理会社による貴社株式の取得の権利、従業員持株管理会社による取締役の派遣権等までを明確に確約するものであり、貴社従業員にとって、合理的な範囲で、極めて手厚い内容を提示するものであること。
以上のとおり、私たちは、各投資家からの提案に対する貴社取締役会のこれまでの一連の行動に対して重大な疑念を有していることを表明するとともに、貴社取締役会に対して、ブラックストーン提案を不合理に阻止せず、真摯に検討するよう、強く要請します。
なお、本書簡における私たちの意向が尊重されず、貴社取締役会が全ての株主に対する善管注意義務・忠実義務に従った決定等を行わない場合、今後、株主として取りうるあらゆる措置を検討いたします。
以上
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