【いのちのほっとステーション】LINE相談から見えてきた生きにくさpart2

~あったか社会創造プロジェクト応援金募集~クラウドファンディングA-port

「いのちのほっとステーション」は、NPO地域福祉推進事業団(代表理事 渡辺和弘)が推進する「あったか社会創造プロジェクト」の活動のひとつです。その活動は、LINE相談、電話相談、ゲートキーパー養成研修などで、平成29年より東京都地域自殺対策強化補助事業の採択を受けております。今回は、先月に引き続き、東京都の若者向けに新たに開始したLINE相談の状況を報告いたします。
現在も、若者の自殺率は一向に減少しません。また、「ひとりで悩みを抱え込む」ということが多い内容であることから、若者の利用率が高い「LINE相談」を活用することは今後も重要と考えます。

なお、「あったか社会創造プロジェクト応援金」はクラウドファンディングA-portにて実施中。ご協力をお願いいたします。https://a-port.asahi.com/projects/inochi_hotstation/
◆いのちを支えるLINE相談の3か月の内容は以下のとおりです。
・相談件数
  5月 6月 7月
相談件数 107件 135件 108件

・相談内容

順位 5月 6月 7月
1位 家族問題 44.9% 希死念慮 44.4% 希死念慮 64.8%
2位 希死念慮 40.2% 人間関係 43.0% 心の問題 43.5%
3位 心の問題 25.2% 家族問題 42.2% 疾病問題 43.5%
4位 人間関係 23.4% 心の問題 31.9% 家族問題 37.0%
5位 生活問題 18.7% 疾病問題 22.2% 仕事問題 28.7%

 

◆各月の特徴

5月:自粛により、元々関係の良くなかった家族が長時間一緒にいることを余儀なくされたりストレスから関係が悪化したりして「家族問題」が上位へ。
6月:学校再開や在宅勤務の解除により学校や職場の人間関係の悩みが再燃して「人間関係」が上位へ。
このことから、新型コロナ感染拡大と自粛、学校再開などにより人に言えない悩みが変化していることが考えられる。通常抱えていた問題と考えられる「心の悩み」は常に上位に入っている。
7月:希死念慮が6月と比べて薬20%も多くなっていることが特徴。特に30代では94.7%と深刻な状況であった。芸能人の自殺の影響も色濃かった。

◆寄せられた相談の例

・10代女性。学校でのいじめで精神疾患となる。風邪で学校を休んでいる間に先生がクラスで「ズル休みしている」と発言しその後居場所がなくなった。親は暴言や暴力があるので相談できない。児童相談所に相談したら「親の暴力は我慢して」と言われたので今から校舎から飛び降りますとの相談。(家族問題、いじめ、学校問題、虐待、支援者による不適切な支援)
・10代女性。部活がハードでつらい。親の期待がすごく、できないことが許されないのが怖い。また、できないことで友達にバカにされてプレッシャーがすごい。最近は外に出るとあちこちで人の目が気になってしまい、悪口を言われているように感じて呼吸が苦しくてつらい。(考えの押し付け、家族問題、心の悩み、人間関係)
・20代女性。精神疾患で通院中。昔から母の暴力や暴言、包丁をつきつけられるなどがあり逃げようと役所で相談したが大学を辞めて生活保護を受けるように言われた。でも辞めたくない。父は早々に逃げてしまい、いない状況。友達にも見放された。祖母が認知症で介護サービスを受けているがトイレの失敗で母は叩いたり激しく怒鳴ったりしていてつらく、寝ても悪い夢を見てしまう。学校のカウンセラーに相談したら「母は幽霊に取りつかれている」と言って真剣に話を聞いてくれず、苦しくて死にたい。(家族問題、疾病問題、児童虐待、経済問題、高齢者虐待、不眠、支援者による不適切な支援)
・30代女性。子育てがつらく、放棄しがち。1人目を産んだあとから消えたい気持ちが消えない。
夫は相談に乗ってくれず怒るばかりで、性的関係を求められるのもつらい状況で死にたい。(産後うつ、家族問題、子育て不安)
 

◆まとめ

・家族の問題とされるものがほとんどのケースで見られており、基本的には家族問題を抱えているという状況が推察できる。このことから、他機関連携やナラティブアプローチなど、家族問題へのアプローチが今後も重要である。
・その他にも、コロナ問題、自傷行為・希死念慮、経済的問題、喪失体験、失業、コロナ問題・コロナ失業、不眠やいじめ体験及びPTSDなどの疾病問題、仕事やパワハラの問題・労働問題、人間関係問題、受験ストレス、人権問題、恋愛問題など要因は複合的となっている。そのことによって対処の困難が発生し、希死念慮へつながっているものと推察できる。このことから、要因が複合化する前に、本人がSOSを発信すること及び周囲が気づくことが重要と考えられる。
・男性からの相談は少なく、相談があったときには重い希死念慮を抱いていることが多いため周囲が早期に気づくことが重要である。

◆協力のお願い

現在、当プロジェクトは、上記の活動などを行っています。
相談は増え続けており、東京都外からの相談が半数近くなっており、みなさまの支援が必要です。
思い詰めている人が増加している現状から、この活動の一層の拡充を進めていくことが重要と考えます。
このプロジェクトでは、クラウドファンディングA-portにて寄付を受付中。
みなさまのご協力を何卒よろしくお願い申し上げます。

・クラウドファンディングA-port
https://a-port.asahi.com/projects/inochi_hotstation/
・その他、ホームページでも寄付を受け付けております。
https://care-net.biz/13/npo-cwpc/nyukai.php
・一人でも多くの方に情報が届くように、ツイッター及びFacebookのリツイート、拡散にご協力をお願いいたします。
・twitter
https://twitter.com/suicide_preven

・Facebook
https://www.facebook.com/inochi.hot.station/

・ご寄付をいただいた方の内、希望者には、あったか社会創造プロジェクトキャラクターのクリアファイル等の進呈を予定
✿たんぽぽふくろうの「ぽぽろう」
✿わたげさんとちびわたげ

~社会で苦しむ人々に手を差し伸べる、隣の人に関心をもてる、あたたかい社会づくりを進めてまいりましょう。
ご協力をお願い申し上げます。~

【法人概要】
法人名                  :特定非営利活動法人 地域福祉推進事業団
所在地                  :東京都千代田区外神田6-15-14
代表理事             :渡辺 和弘
事業内容               :総合相談事業、地域自殺対策強化事業
URL                     : https://care-net.biz/13/npo-cwpc/

【本件に関する報道関係者からのお問合せ先】
NPO法人地域福祉推進事業団 担当:広報係
E-mail:npo-cwpc@beach.ocn.ne.jp
Tel: 03-6284-4301
 

会社概要

URL
https://care-net.biz/13/npo-cwpc/
業種
医療・福祉
本社所在地
東京都千代田区外神田6-15-14
電話番号
03-6284-4301
代表者名
渡辺 和弘
上場
未上場
資本金
-
設立
2007年07月