【コロナ後の言葉の力】第1弾:コロナ禍に製作した学生の短編映画が入選の快挙
「万年幻想曲」が第34回東京学生映画祭入選。武蔵野大学文学部の4年生(入学式のなかった世代)で武蔵野文学館で働く学生が、コロナ禍に初めて監督と脚本を務めました。
2023年8/18(金)~20日(日)までの3日間、渋谷ユーロライブにて上映される予定です。
https://tougakusai.jp/reborn/
入賞作品概要
母子家庭で育った主人公、天。母である陽子は、心理カウンセラーとして忙しい毎日を過ごしている。ある時、ピアニストを目指す友達の彩葉が、陽子のカウンセリングを受けていることを知る。実の親子のように彩葉へ寄り添う陽子の姿に、天は複雑な感情を覚える。天の誕生日の翌日、久しぶりの陽子とのお出かけに心躍る天。しかし、連れてこられたのは、彩葉のピアノのコンクールであった。天の中で何かが狂い始める…。
監督:伊藤遥香/脚本:森貞茜/監修:小谷忠典/協力:板垣洋子・株式会社BLOXX・西東京市子育て支援部子育て支援課・西東京市企画部企画制作課
監督:伊藤遥⾹(ITO Haruka)
プロフィール
2001年生まれ。中学高校時代はバスケットボール部にて活動。本やアニメ、ラジオなどのコンテンツを心の支えとしていたことから、「いつか自分も誰かの心を動かしたい」という思いを持つ。その後、武蔵野大学文学部日本文学文化学科に進学し、今作『万年幻想曲』にて初監督を務めた。
製作のきっかけ
同じ文学部の同級生(森貞茜)に脚本をお願いし、「子どもとして生きる権利」をテーマに、制作をスタートさせました。その中でも、葛藤やストレスを抱えつつも吐き出すことができない、また吐き出せる場所がない子どもに焦点を当てました。大学生は、子どもではなく、また完全な大人でもないと考えます。だからこそ、双方に歩み寄ることができる今、この脚本を映画にしようと決意しました。また、このテーマはプロジェクトの開始当初からあがっていたものであり、メンバー全員が自分と向き合えるテーマとして取り組むことが出来ました。
作品の見どころ
見どころはラストシーンです。10代という時間の多くを過ごす学校は、教室や部活だけではない、そこに絡まる人間関係があります。また、家族との関係も、当然無視することはできません。自分1人で変わることが難しい。それがまさに10代だと考えます。そうであるならば、変えられないものではなく、変われる自分を変えていく。ラストシーンにはその想いを込めました。
すべての画像