NPO法人eboard、障害や日本語等による学習困難を支援する「やさしい字幕」がジャパンSDGsアワードを受賞
NPO法人eboard(イーボード)は、12 月24 日、第5回「ジャパンSDGsアワード」(主催:SDGs推進本部、本部長:内閣総理大臣)において、SDGs推進副本部長(内閣官房長官)賞を受賞しました。SDGs17の目標「4.質の高い教育をみんなに」を主とした活動における同賞の受賞はこれが初めてで、eboardが取り組んできた、ろう・難聴の子、外国につながる子等の教育機会を保障する「やさしい字幕プロジェクト」に対して、高い評価を頂きました。
ジャパンSDGsアワードとは
「ジャパンSDGsアワード」は、持続可能な開発目標(SDGs)達成に向けた企業・団体等の取組を促し、オールジャパンの取組を推進するために創設されました。SDGs達成に資する優れた取組を行っている企業・団体等を、SDGs推進本部として表彰するもので、NGO・NPO、有識者、民間セクター、国際機関等の広範な関係者が集まるSDGs推進円卓会議構成員から成る選考委員会の意見を踏まえて決定されます。
https://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/oda/sdgs/award/index.html
NPO法人eboardの活動
NPO法人eboardは、「学びをあきらめない社会の実現」をミッションに、子どもの貧困、地理的格差、不登校・学び直しなどの課題により、学習機会を損なわれている子ども達に対して、インターネット上で自由に学べる環境(ICT教材eboard)を提供し、教育現場での活動を通して、学習面での課題解決をめざすことを目的としています。
ICT教材eboardは、コロナ禍の全国的な休校期間中(2020年3月~5月)、約100万人の方にご利用頂きました。その一方、ろう・難聴の子、外国につながる子、発達障害や特性から学習の難しさを抱えた子については、オンラインの学習教材が限られている状況にありました。NPO法人eboardでは、コロナ禍による学校・教育施設の断続的な休校、今後の1人1台情報端末の整備等を踏まえ、学習の難しさを抱えた子がアクセスできる教材が必要不可欠と考え、2020年9月「やさしい字幕プロジェクト」を立ち上げました。
やさしい字幕プロジェクトについて
「やさしい字幕プロジェクト」は、NPO法人eboardが提供する約2,000本の映像授業に、学習のハードルの下がる簡素化された日本語字幕および自動翻訳字幕をつける取り組みです。ろう・難聴の子、外国につながりのある日本語支援が必要な子、発達の障害や認知特性から視覚による支援が必要な子を主な対象に、普通の日本語よりも簡単で、外国人にもわかりやすい「やさしい日本語」などを参考に字幕を作成しました。
2020年新型コロナウイルスの感染が拡大する中、18の企業・団体からの社員ボランティア、個人の在宅ボランティア合わせて、1,000名以上のボランティアのご協力の下、約2,000本の映像授業に字幕がつけられました。義務教育課程を広く扱った映像授業としては、日本で唯一、字幕による学習機会の保障を実現することができました。これらの映像授業および字幕には、すべて無償でアクセスすることができます。
やさしい字幕プロジェクトでは、Salesforceより、新型コロナウイルス関連の緊急支援の寄付を頂き、学校・教育現場における「やさしい字幕」の実証を進めています。実証の成果および活用事例については、今後広く公開し周知をはかり、全国の学校・教育現場に届けていきます。
関連URL
・ジャパン SDGs アワード:https://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/oda/sdgs/award/index.html
・SDGs 推進本部:https://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/oda/sdgs/effort/index.html
・NPO法人eboard:https://info.eboard.jp/
・やさしい字幕プロジェクトについて:https://info.eboard.jp/yasashi_subtitles
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