「生命の循環」をテーマに紡ぐ新たな世界観、小林万里子がKOTARO NUKAGAで初個展開催

KOTARO NUKAGA

KOTARO NUKAGAでは、小林万里子(1987年 大阪生まれ)の個展「オーバーストーリー」を2021年4月17日(土)から5月22日(土)まで開催します。※田窪恭治「Camélia」を同時開催いたします。

 

PRESS RELEASE
2021年3月16日

「生命の循環」をテーマに紡ぐ新たな世界観小林万里子がKOTARO NUKAGAで初個展開催

 

小林万里子《はるばるの隙間から》 2021 ©️Mariko Kobayashi小林万里子《はるばるの隙間から》 2021 ©️Mariko Kobayashi

  KOTARO NUKAGAでは、小林万里子(1987年 大阪生まれ)の個展「オーバーストーリー」を2021年4月17日(土)から5月22日(土)まで開催します。
※田窪恭治「Camélia」を同時開催いたします。

 

小林は、代表的技法である染織から刺繍、編み物まで多様な手法と素材を組み合わせて「生命の循環」を表現し続けています。昨年11月にCADAN有楽町で展示された作品《熱と水》では山を中心に据えた生態系サイクルを、高さ3m、幅5mにも及ぶ色鮮やかな布素材を用いて圧倒的なスケール感で表現し、街を行き交う人々からも熱い注目を集めました。また、2013年にはスターバックスコーヒー本社ビル、2017年にはパークホテル東京の一室にコミッションワーク《縁》を制作するなど、確かな手仕事と揺るぎない世界観で多方面から高い評価を得ています。    

小林万里子《はるばるの隙間から》 2021 (部分) ©️Mariko Kobayashi小林万里子《はるばるの隙間から》 2021 (部分) ©️Mariko Kobayashi

 

小林万里子 《熱と水》 2018, CADAN有楽町展示風景 撮影:坂本理 ©️Mariko Kobayashi小林万里子 《熱と水》 2018, CADAN有楽町展示風景 撮影:坂本理 ©️Mariko Kobayashi

小林は、小さな疑問をきっかけに自らを取り巻く世界そのものの成り立ちを紐解こうとするように制作しています。それは例えば身近な人や生物の生命の終わり。亡きがらは大地へ還り次の命を生み出す温床となり、手向けられた花が落とした花粉や種を育て次の命にバトンをつなぐ自明の理を改めて考えてみるとき、小林は自身のあり方を問い直します。命の終わりを終焉ととらえず、新たな命の物語の始まりとして位置付け、丁寧につむぎ合わせていくような制作過程からは、壮大な生命の営みへの畏敬の念や祈りにも似た小林の姿勢が垣間見えます。そして、古来から未来永劫に連綿と続く確かな生命の営みのただなかにある、小さな通過点にしか過ぎない私たち一人一人が無自覚に生み出した人工物を、次世代に残すことに対して生じる疑問や戸惑いは、土に還る自然素材を丁寧に選びとる姿勢に反映されているのです。

今を超えたのちに始まる別の時間、物語を想像すると、その世界は既に足元に大きく広がっていることに気づく。
私たちは誕生から寿命までの時間を、一本の直線のように感じて生きている。
直線の時間の終わりには、すべてのものは土へと還る。
土壌は既に死んだものたちから成る温かい場所である。毎年積み重なる草の遺骸で腐葉土ができ、草の根でゆっくりと土が耕され、鳥が糞と共に撒き散らした種から新しい芽がでる。そこから始まる世界では、緩やかに混ざり合い、繰り返され、終わりある直線ではなく、樹木の年輪のように円を描きながら深く豊かに広がってゆく。
果てしない時間をかけて形成された「命の円」の薄皮を削りながら、私たちはこの世界に何を作りだそう。
小林万里子

今回の展覧会タイトル「オーバーストーリー」には、私たちの祖先たちが生きてきた夥しい数の命の積層の上に成り立っている私たちの今を描く物語、そして私たちが役目を終えて土に還ったその後の命が織りなす世界の物語、というふたつの意味が込められています。様々な空間の特徴を踏まえ、空間全体を使ってコンセプトを具現化することに定評のある小林が「命の円」の薄皮に形を与え、新たな物語をつむぎ出します。ぜひご高覧ください。

■アーティスト
小林万里子 Mariko Kobayashi
1987年 大阪府(日本)生まれ
多摩美術大学テキスタイルデザイン専攻、2012年同大学院修了。
織る、染める、編む、刺す、といったテキスタイル技法を用い多様な素材を組み合わせていく方法で、世界に存在する 様々な結びつきを表現する。人と動物を分ける境界線としての肉体が土へと還る長い時間や、死してから他の生き物とし て命が再生する道のりを描くといったように、我々が「人」として生きる「今」という時間を繙きながら制作を行う。重層的に織りなされる色や形によって現れる混沌のイメージの中から、生命の本質的な姿を描き出すことを試みている。主な個展に「All of the world」(2019年、s+arts gallery、東京) 、「青にめざめ、赤にねむる」(2018年、Art for Thought、東京 )、「循環の森」(2018年、FEI ARTMUSEUM、神奈川)、グループ展には「FIBER&FACES 12+1 ー変容する繊維ーMetamorphosis」(2019年、アーツ千代田3331、東京)、「六本木アートナイト2015(WS)」「ストリートミュージアム 2015」(ともに 2015年、Tokyo Midtown プラザB1、東京)、「New beat in 香港」(2012年、香港理工大学、香港)などがある。

■開催概要
小林万里子 「オーバーストーリー
2021年417日(土) 522(土)11:00−18:00 (火-土) ※日月祝休廊
KOTARO NUKAGA 〒140-0002 東京都品川区東品川1-33-10 TERRADA Art Complex 3F
※国や自治体の要請等により、日程や内容が変更になる可能性があります。


■作品

小林万里子《いにしえ山》 2012 ©️Mariko Kobayashi小林万里子《いにしえ山》 2012 ©️Mariko Kobayashi

 

小林万里子《まどろみ》 2021  ©️Mariko Kobayashi小林万里子《まどろみ》 2021 ©️Mariko Kobayashi

 

■参考画像

小林万里子 《縁》 2017  パークホテル東京31F展示風景 撮影:富野博則 小林万里子 《縁》 2017  パークホテル東京31F展示風景 撮影:富野博則 

 
■同時開催
田窪恭治「Camélia」
会期:2021年4月17日(土) – 5月22日(土)
開廊時間:11:00−18:00 (火-土) ※日月祝休廊
※国や自治体の要請等により、日程や内容が変更になる可能性があります。

Kyoji Takubo, Camélia 2021-#10, 2021, ©Kyoji TakuboKyoji Takubo, Camélia 2021-#10, 2021, ©Kyoji Takubo



 

このプレスリリースには、メディア関係者向けの情報があります

メディアユーザー登録を行うと、企業担当者の連絡先や、イベント・記者会見の情報など様々な特記情報を閲覧できます。※内容はプレスリリースにより異なります。

すべての画像


ビジネスカテゴリ
アート・カルチャー
ダウンロード
プレスリリース素材

このプレスリリース内で使われている画像ファイルがダウンロードできます

会社概要

株式会社ぬかが

9フォロワー

RSS
URL
-
業種
商業(卸売業、小売業)
本社所在地
東京都中央区銀座2-3-2 3F
電話番号
-
代表者名
額賀古太郎
上場
未上場
資本金
-
設立
-