北欧のサスティナブルブランド「DEDICATED.」の日本版ウェブストアがオープン。エシカルな活動15年続ける老舗の方法論に学ぶ。
インポートアイテムではヴィーガン認証も取得
北欧はスウェーデンのサスティナブルファッション・ブランド「DEDICATED.(デディケイテッド)」の日本版ウェブストアが2021年11月にオープン。
DEDICATED. JP 公式ウェブストア
https://dedicated-brand.jp/
DEDICATED.はスウェーデンで2006年から15年続くサスティナブル・ファッションブランド。取り揃えるすべてのアイテムで環境配慮型素材をメインパーツに使用している。
グラフィックが際立つカットソーからジャケット、アウター、下着や雑貨まで幅広いラインナップが特徴。レディース、メンズ、ユニセックスで展開し、ヨーロッパを中心に20か国以上で販売されており、スウェーデン国内には4つの直営店を構える。
(↑写真ストックホルム店。気候変動デモのためにショップをクローズすることも。)
サスティナブルな考え方が進んでいるスウェーデンの中でも老舗とも言える歴史あるサスティナブルファッションブランドが、日本での本格的な展開をスタートさせる。
その第一歩として、このたび2021年11月に日本版の公式ウェブストアをオープン。スウェーデンからのインポートアイテムのほか、日本企画の「JPライン」も取り揃える。ウェブストアだけではなく、各地のセレクトショップでの展開も徐々に始まっており、今後も取り扱い店舗を広げていく予定だ。
中心アイテムは「JPライン」ではオーガニックコットン製のカットソー。始まったばかりでまだラインナップは少ないが、シルエットや素材の厚みにこだわったスウェットシリーズがイチ押し商品だ。
インポートアイテムではスウェーデンの寒さをも凌げるリサイクルポリエステルファイバーダウンを使用した防寒アウターを始めとしてシャツ、ボトムス、雑貨と幅広いアイテムをセレクトした。
写真のアウター(WOMENS / Puffer Jacket Boden、MEN / Puffer Jacket Dundret)は表地、裏地はもちろん、中わたまですべてペットボトルリサイクルのポリエステル素材を使用。さらに、撥水加工も安全性の高いBionic Finish®を採用した。ブランドが時間を掛けて作り上げた高いクオリティーと環境負荷低減が両立したアイテム。
「DEDICATED」は英語で「~に身を捧げた、専門の、ひたむきな」という意味で、この地球、そして地域の産業の持続可能性に注力するという誓いを表す。原料を育てる人から、生地を縫い合わせる人、またそれらの工場や農場がある地域の周辺の環境も汚さないこと、すべての人たちに公平であること、責任を持つことを掲げる。
運営はBEN DAVIS WHITE LABELやTHE ENDLESS SUMMERなど日本で長年カジュアルファッションを手掛ける株式会社サンマリノが行い、ライセンス管理と輸入業務、日本企画アイテムの生産を日鉄物産株式会社が行う,3社の協業という形でスタート。
- 生産背景の詳細
スウェーデン本国のアイテムはペットボトルのリサイクルポリエステルのアイテムは中国生産がメインでGRS認証を取得。カットソーはインドで一貫生産しGOTS認証のほか、フェアトレード認証も取得。
- 「サスティナブルな生産方法に悩んでいるなら、本場のブランドと取り組むのが近道」
日本でもファッション業界の環境汚染や劣悪な労働環境の問題がこの5年ほどで多くの人に知られるようになり、企業側の対策が強く求められるようになった。だが、問題に取り組み始めようにも何をどれくらい、どんな風にやればいいのか?そこはやはり本場のやり方をお手本にするのが一番の近道。
そんな折、2019年初頭にヨーロッパの大規模なファッション見本市で出会ったのが、様々なエシカルファッションブランドが並ぶ中,ひと際カラフルなアイテムを展示していたDEDICATED.だった。
- 「本気で取り組む姿勢。学ぶことばかり。」
DEDICATED.ブランドの日本での展開は、インポート品の取り扱いの他、株式会社サンマリノがDEDICATED.本社の定めた生産、認証ルールに沿って企画を行う「JPライン」を同時にラインナップする。
日本のトレンドに合わせたカッティングや素材感を採用しながら、本国と同じグラフィックデザインを採用したものと、日本独自にデザインしたグラフィックも使用。
JPラインを進めていくに当たり、ブランドと本格的な取り組みを始めてみると、スウェーデン本国の「サスティナブル」の中身が見えてきた。彼らのやり方は明解かつ徹底しており、簡潔に言えば重要視しているのは「原料の選択」「工場の選択」「認証と透明性」だ。
- DEDICATED.が続ける地に足付いたサスティナブル
①原料、素材
土壌の二酸化炭素吸収を高め、農家の健康を守るオーガニックコットン(→Tシャツ、スウェット、ニット、ソックス、シャツ、パンツ、ジャケット、トートバッグ、帽子等に使用)
コットンに比べ土地への負荷が大幅に少ないユーカリを原料とし、閉ループで生産されるリヨセル™。(→シャツ、レディーストップス等に使用)
ゴミとして回収されたペットボトルをリサイクルし紡績したポリエステル糸とポリエステル中わた。(→マイクロファイバーの流出を考慮し、中綿のアウター、ニットキャップ、スイムウェア等シーズン当たりの洗濯回数が少ないものに限定して使用)
基本的にはメインパーツは上記3素材のみを使用しており、この3素材だけで非常に豊富なラインナップをカバーしている。※本国のフルラインナップについて詳しくは本国ウェブサイト(https://www.dedicatedbrand.com/en/)をご覧ください。
また、動物由来の素材を極力使用しないようにすることも環境負荷軽減に繋がっている。
②工場の選択
外部認証を取得し、人権侵害、違法労働などが無いか確認された工場と長く取り組んで生産を行う。安定した高い縫製品質の確保。
③認証と透明性
欧米へのブランド衣料品の輸出が少ない日本では普及が進んでいない世界基準の”外部認証”を取得することを厳格に定めている。オーガニックコットンはGOTS認証(Global Organic Textile Standard)、リサイクルポリエステルはGRS認証(Global Recycled Standard)をサプライチェーンの各段階で取得し、全段階で取得すればトレーサビリティー(製品~原料までの追跡可能性)も確保される。透明性の部分は購買者へ向けては主に縫製工場名等をオンラインストア上で公開するのみに留まっているが、それだけでも日本のブランドのウェブサイトでは殆ど見られない部分だ。
サスティナブル素材でも新素材が開発されたというニュースを日々数多く目にするが、それに比べるとDEDICATED.の使用する素材は目新しさの無い、言わば「よく見る」素材かもしれない。しかし、15年間の継続から導き出した環境負荷軽減の効果の高いこれらの素材こそ、注目し続けなければいけないし、それを正しい方法で使っていくことが、地に足の付いたサスティナブルな取り組みであり、ファッション産業の目指すべき姿だと強く感じる。
DEDICATED.は、昨今世の中でサスティナブルを掲げた製品が増えたことで、所謂グリーンウォッシング(エシカル、エコロジーに配慮したことを謳ってはいるが、実際の効果には疑問が残るものが広まってしまうこと)が起こる事を懸念している。もちろん私たち/彼ら自身も、オーガニックコットンと認証があれば万全だと安心するわけではなく、オーガニック栽培にまつわる重労働の懸念や、流通過程のエネルギーなど様々な改善点について常に更新と対策を続けなければならない。
- PETAヴィーガン認証アイテムも
昨今日本で注目されている「ヴィーガン」。しかし、ヴィーガン対応の洋服と言うのはまだまだ馴染みが薄い。特に、コットン製のTシャツなどにわざわざヴィーガン認証のマークが付いている事に疑問を持つ人も多いかと思われる。
DEDICATED.インポートアイテムでは多くの製品にPETA(世界最大規模の動物保護団体)による認証表示が為されている。これは、素材はもちろん、プリントや加工薬剤の中にも動物性の物質が使われていないこと、そして動物実験が行われていないことを確認することで認証を取得するものだ。
- 今後の予定
気候危機、ファッション産業の諸問題を本場スウェーデンのブランドの方法論に学びつつステークホルダー全員が一緒になって解決していけるよう活動を広めていきたい。
- 詳細
【発売日】アイテムにより発売中、予約受付中のアイテムも。
【商品型数】約40型
【展開店舗】公式オンラインストア(https://dedicated-brand.jp/)および全国のセレクトショップにて展開
【価格帯】
オーガニックコットンスウェット:9,900~13,200円(税込)
オーガニックコットンTシャツ:4,400~8,800円(税込)
リサイクルポリエステルを使ったアウター:26,400~44,000円(税込)
ニット:15,950円~(税込)
パンツ:15,400円~(税込)
雑貨類:2,200~9,350円(税込)
- 公式ウェブサイトURL
https://dedicated-brand.jp/
- SNS
DEDICATED. JP Official Instagram
https://www.instagram.com/dedicated.jpn/
- お問い合わせ
(株)サンマリノ 03-3634-8411
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