東京大学との共同記者発表について~再発した乳がんを完全消失させる実験に成功~
サヴィッド・セラピューティックス株式会社(以下、「当社」という。)が開発に関与した抗体ミメティックスと独自の光活性剤ペイロードであるAx-SiPcを結合させた治療薬を用いた実験で、HER2陽性乳がん治療における再発腫瘍病理検査において腫瘍の完全消失が確認されました。その詳細について、2022年9月16日に東京大学先端科学技術研究センターと当社により共同で記者発表を行いましたので、お知らせいたします。
1.共同記者発表の概要
切除の難しい進行がんでも、光免疫治療は手術なしに近赤外線の照射によって活性化したがん細胞を殺すことができます。しかし近赤外線は人体内では届く範囲が限られており、治療後の再発が課題となっていました。
東京大学アイソトープ総合センター杉山暁助教らの研究グループは、抗体ミメティクス治療薬とAx-SiPcを結合させた効果の高い光免疫製剤「FL2」の開発に成功しました。
これまで、マウスにヒト乳がん細胞を移植し成長させ、「FL2」治療を1回行った場合、肉眼的には腫瘍が消えたように見えても、病理検査ではがん細胞の一部が残存し、5割が再発していました。本研究では、再発腫瘍が大きくなったあと2回目の治療を行った場合、腫瘍が完全に消失し、その瘢痕組織に免疫系の細胞が集簇していることを、病理検査により発見しました。
「FL2」反復投与は光が到達できる皮膚腫瘍の根治に効果的であり、腫瘍免疫の活性化に有効な可能性があります。今後、光免疫治療とネオアンチゲンへのRNAワクチンを用いた腫瘍免疫治療を併用した実験を発展させることで、より広範な進行がんの治療につながることが期待されます。
記者発表の詳細ならびに専門用語の解説につきましては、東京大学先端科学技術研究センターのプレスリリース(https://www.rcast.u-tokyo.ac.jp/ja/news/release/20220920.html)をご参照ください。
2.当社による評価と今後の展望
(1)評価
今回の発表されたデータは、Savid Cupid-Psyche AMDCプラットフォームが、複数のがん標的に対する治療薬を迅速かつ安定的・高収率に製造できることに加え、Ax-SiPcの高い治療効果が実証できたものと考えられます。
(2)今後の展望
当社のSavid Cupid-Psyche AMDCプラットフォームは、光免疫療法、抗がん剤、放射性放出核種や免疫活性治療薬など、様々な治療薬の標的送達を可能にします。当社独自のAx-SiPcを活用し、転移性乳がん、食道がん、胃がんといった主要ながんに加え、乳房外パジェット病等の希少疾患を対象とした開発を進めています。また当社は、転移性乳がん、切除ができない頭頸部がん、非小細胞肺がん、膵臓がん、トリプルネガティブ乳がんなどを治療するために、独自に設計したタンパク質、ナノボディ(VHH)、アフィボディやその他の標的リガンドを開発する企業と提携した開発も進めてまいります。
3.関係者のコメント
〇塚越雅信(当社代表取締役):
Savid Cupid-Psyche システムは複数のペイロードを複数のがん標的に送達できる独自のプラットフォーム技術です。この技術は複数のペイロードを用いた特定の治療法や併用療法の開発をシンプルかつ合理的に行うことができます。今回の実験結果は、このプラットフォーム技術がAx-SiPcを腫瘍抗原標的へ的確に送達させる理想的なシステムであることが実証できたものです。
〇マイケル・チャンスラー(当社取締役ビジネス・ディベロップメント担当):
当社は今回の論文で紹介されたパイプラインSTI-001(抗HER2/Ax-SiPc)の開発を更に進め、乳房外パジェット病やHER2陽性の胃がん、食道がんや頭頸部がんの治療に役立ててまいります。当社のパイプラインにはSTI-001以外にHER1陽性やCEA陽性がん、また、肝臓がんや膵臓がんをターゲットとする治療薬もあり、このプラットフォーム技術を最大限に活用してまいります。
〇児玉龍彦東京大学名誉教授:
当社のAMDCプラットフォームならびにAx-SiPcは、進行性および転移性がんの治療における課題を克服し、従来の治療では効果が得られず困っている患者さんを救う可能性があり、開発パートナー企業の継続支援や研究者の尽力によりその社会実装が実現できると信じています。
4.当社について
当社は、進行がんを対象とした創薬プラットフォーム技術の事業化を担う東京大学発のスタートアップ企業です。
会社名:サヴィッド・セラピューティックス株式会社
代表者:代表取締役社長 塚越 雅信所在地:東京都杉並区永福三丁目9番10号
設立:2014年4月
事業内容:進行がんを対象とした創薬プラットフォーム技術の研究開発
URL:https://www.savidtherapeutics.com
問い合わせ先:info@savidtherapeutics.com
切除の難しい進行がんでも、光免疫治療は手術なしに近赤外線の照射によって活性化したがん細胞を殺すことができます。しかし近赤外線は人体内では届く範囲が限られており、治療後の再発が課題となっていました。
東京大学アイソトープ総合センター杉山暁助教らの研究グループは、抗体ミメティクス治療薬とAx-SiPcを結合させた効果の高い光免疫製剤「FL2」の開発に成功しました。
これまで、マウスにヒト乳がん細胞を移植し成長させ、「FL2」治療を1回行った場合、肉眼的には腫瘍が消えたように見えても、病理検査ではがん細胞の一部が残存し、5割が再発していました。本研究では、再発腫瘍が大きくなったあと2回目の治療を行った場合、腫瘍が完全に消失し、その瘢痕組織に免疫系の細胞が集簇していることを、病理検査により発見しました。
「FL2」反復投与は光が到達できる皮膚腫瘍の根治に効果的であり、腫瘍免疫の活性化に有効な可能性があります。今後、光免疫治療とネオアンチゲンへのRNAワクチンを用いた腫瘍免疫治療を併用した実験を発展させることで、より広範な進行がんの治療につながることが期待されます。
(出所)共同記者発表資料
記者発表の詳細ならびに専門用語の解説につきましては、東京大学先端科学技術研究センターのプレスリリース(https://www.rcast.u-tokyo.ac.jp/ja/news/release/20220920.html)をご参照ください。
2.当社による評価と今後の展望
(1)評価
今回の発表されたデータは、Savid Cupid-Psyche AMDCプラットフォームが、複数のがん標的に対する治療薬を迅速かつ安定的・高収率に製造できることに加え、Ax-SiPcの高い治療効果が実証できたものと考えられます。
(2)今後の展望
当社のSavid Cupid-Psyche AMDCプラットフォームは、光免疫療法、抗がん剤、放射性放出核種や免疫活性治療薬など、様々な治療薬の標的送達を可能にします。当社独自のAx-SiPcを活用し、転移性乳がん、食道がん、胃がんといった主要ながんに加え、乳房外パジェット病等の希少疾患を対象とした開発を進めています。また当社は、転移性乳がん、切除ができない頭頸部がん、非小細胞肺がん、膵臓がん、トリプルネガティブ乳がんなどを治療するために、独自に設計したタンパク質、ナノボディ(VHH)、アフィボディやその他の標的リガンドを開発する企業と提携した開発も進めてまいります。
3.関係者のコメント
〇塚越雅信(当社代表取締役):
Savid Cupid-Psyche システムは複数のペイロードを複数のがん標的に送達できる独自のプラットフォーム技術です。この技術は複数のペイロードを用いた特定の治療法や併用療法の開発をシンプルかつ合理的に行うことができます。今回の実験結果は、このプラットフォーム技術がAx-SiPcを腫瘍抗原標的へ的確に送達させる理想的なシステムであることが実証できたものです。
〇マイケル・チャンスラー(当社取締役ビジネス・ディベロップメント担当):
当社は今回の論文で紹介されたパイプラインSTI-001(抗HER2/Ax-SiPc)の開発を更に進め、乳房外パジェット病やHER2陽性の胃がん、食道がんや頭頸部がんの治療に役立ててまいります。当社のパイプラインにはSTI-001以外にHER1陽性やCEA陽性がん、また、肝臓がんや膵臓がんをターゲットとする治療薬もあり、このプラットフォーム技術を最大限に活用してまいります。
〇児玉龍彦東京大学名誉教授:
当社のAMDCプラットフォームならびにAx-SiPcは、進行性および転移性がんの治療における課題を克服し、従来の治療では効果が得られず困っている患者さんを救う可能性があり、開発パートナー企業の継続支援や研究者の尽力によりその社会実装が実現できると信じています。
4.当社について
当社は、進行がんを対象とした創薬プラットフォーム技術の事業化を担う東京大学発のスタートアップ企業です。
会社名:サヴィッド・セラピューティックス株式会社
代表者:代表取締役社長 塚越 雅信所在地:東京都杉並区永福三丁目9番10号
設立:2014年4月
事業内容:進行がんを対象とした創薬プラットフォーム技術の研究開発
URL:https://www.savidtherapeutics.com
問い合わせ先:info@savidtherapeutics.com
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