書籍『医者からもらった薬がわかる本 第33版』―元祖「薬がわかる本」の最新改訂版を発行
1985年の初版発行以来、37年間の信頼と実績。患者向け薬剤情報集の草分けとして多大な支持をいただいております
医療用処方薬約13,000品目について、その効能・効果(適応症)、薬の位置づけ・効き方、使用上の注意(警告や禁忌)、副作用や飲み合わせの注意などがコンパクトにまとめられています。また健康保険での薬価(薬の値段)も先発品と後発品(ジェネリック)に分けて記載しており、薬をジェネリックにすることでどの程度安くなるかもわかります。その他、その薬の主要先進国での承認状況や、妊娠時に服用したときの危険性などもできる限り表示しています。
■書籍情報
『医者からもらった薬がわかる本 第33版』医薬制度研究会 著、(株)法研 刊
A5判、本文1728ページ、4色・2色・1色刷、本体価格3000円(税込3300円)
ISBN978-4-86756-000-6 C0077
★全国書店にて好評発売中
患者が知っておくべき情報とは~本書でわかること
薬の名前(商品名)と成分名(一般名、ジェネリックネーム)、用量と服用方法から始まり、どのような効果があるのか、「警告」や飲んではいけない場合について、また、注意して服用しなければならないケースなど、患者が知っておくべき事項をコンパクトにまとめています。副作用については、とくに気をつけるべき「重大な副作用」を掲載、薬の飲み合わせに関しても、併用してはいけない薬を表示しています。
薬の価格についても、なるべく詳細に記載し、ジェネリックがある場合には、先発品とジェネリックの価格差もわかるように、全メーカーの価格を掲載しています(2022年4月1日現在)。
また、独自情報として、イギリス・アメリカ・ドイツ・フランスでの承認発売状況を調査し、6点満点にポイント化して示しており、その薬が世界的な標準薬であるかどうかがわかるようになっています(内服薬のみ)。
●掲載している薬剤の範囲
・内服薬、外用薬:治療用として処方される主な薬剤をほぼ全て含んでいます(検査用、手術用などの薬剤や、極めて稀にしか使われない薬は除く)。
・注射薬:がんに使われる薬(抗がん薬ほか)と自己注射が可能な薬、COVID-19治療薬について掲載しています。
・漢方薬:一般に健康保険で使われる漢方エキス剤は全て掲載しています。
以上について、2022年4月1日現在の情報を掲載しています。
本書の有効な使い方とは~患者―医療者間のコミュニケーションを円滑に
処方薬は医師の指示通りに正しく服用して初めて、その効果をフルに発揮しますが、その薬の効果、作用の仕組み、起こる可能性のある副作用などをあらかじめ知っておくことで、より安全に、より安心して薬を飲むことができ、ひいてはその効果を高めることにもつながります。本書を通じて薬の基本的な知識を得たうえで、わからないこと・不安なことについては医師や薬剤師に質問して答えを得ることで、患者―医療者間のコミュニケーションも高まり、病気治療により良い影響を与えます。これが本書の有効な活用法と言えます。
昨今は慢性疾患の時代とも言われています。多様な生活習慣病の患者数が増えており、何種類かの薬を飲み続けている方も多いでしょう。「お薬手帳」や本書を活用することで、薬についての情報伝達を円滑にし、有効な薬をしっかりと使っていくことが望まれます。
主要目次
●カラー口絵
はじめに/第33版の特長/この本を使う前に必ず読んでください
薬の調べ方/薬の知識 解説の見方/薬をめぐるトピックス/主な薬の写真
●索引
薬の名前50音索引/病気別の薬索引
●薬の知識
【内服薬】
01 痛み・炎症・熱の薬 02 精神神経科の薬 03 心臓病と不整脈の薬 04 血圧の薬
05 その他の循環器系の薬 06 呼吸器の薬 07 胃腸の薬 08 肝臓・膵臓・胆道・痔の薬
09 ビタミン剤と栄養補給・貧血・止血の薬 10 婦人科の薬 11 内分泌疾患の薬
12 皮膚科・泌尿器科の薬 13 その他の薬 14 抗生物質 15 抗菌製剤と結核の薬
16 がんに使われる内服薬
【外用薬】
01 催眠・鎮静薬 02 解熱・鎮痛・消炎薬 03 眼科の薬 04 点耳・点鼻薬
05 腟用の薬 06 便秘・痔の薬 07 皮膚病の薬 08 抗生物質の坐薬
09 吸入薬 10 経皮吸収型の製剤 11 その他の外用薬 12 がんに使われる外用薬
【注射薬】
01 在宅で管理する注射薬 02 がんに使われる注射薬 03 COVID-19治療薬
【漢方薬】
主な特長
1.類書中最大、掲載品目数13,000以上。
薬の名前(商品名、一般名、分類名)、主な病名から検索することが可能です。またレイアウトを工夫し読みやすさもアップ。
2.類書にはない“薬の適正使用”を重視した解説が好評です。
著者の「日本の薬をよくしたい」というポリシーのもと、効果が疑わしい薬については常に警鐘を鳴らし、「適正使用」を呼びかけてきました。あくまで患者の立場に立った独自の解説は、他の類書にはない本書最大の特長です。
3.先発医薬品とジェネリック医薬品をはっきり区別。
薬代を節約できるジェネリックを有効活用するために、ジェネリックの価格を先発品との価格差がわかるように掲載しています。
4.主要薬について英米独仏4カ国での承認販売状況を掲載し、薬の実力を評価。
5.注射薬は抗がん薬と自己注射(インスリン製剤、腹膜透析液、リウマチ・パーキンソン病・乾癬の薬など)、COVID-19治療薬(新型コロナウイルスの薬)までを掲載。
6.薬の位置づけ、効能効果、飲み方・使い方、一般的な注意、重大な副作用、併用禁忌の薬など、患者さんが必要とする知識をコンパクトに収録。
7.索引機能が充実。薬の商品名・一般名(成分名)のほか、主な病名・症状から、よく処方される医薬品を検索することもできます。
「何の薬かもわからない」というのが、初版当時の状況
1985年の発刊当時は、医療用の薬について一般向けに流通している情報は極めて少なく、主治医の説明以外はほとんど何の情報も渡されていませんでした。専門の書籍にあたる以外には、一般の人たち(患者やその家族)ではどのような薬か調べる手段もないというのが普通の状況でした。情報の非対称性がかなり強かったと言えます。
そんな状況において、日本で初めて患者向け専用に薬情報を公開した書籍が本書の初版でした。医師を差し置いて患者に薬情報を直接公開することには、かなりのインパクトがありました。当時は一般的に書店販売をしていなかった(弊社での直接販売のみ)にも関わらず、全国紙に記事として取り上げられたこともあり、多大な反響がありました。その後、書店でも購入いただけるようになり、現在まで版を重ねています。
本書は愛知県在住の薬局経営者であった薬剤師・木村繁氏が単独で企画・執筆し、弊社に持ち込まれた図書企画でした。当時の処方薬を巡る状況では考えられなかった患者向けの本格的な情報公開であり、正直なところ「売れるかな?」というのが第一印象でした。しかし、当時、英米などの先進国では患者向けに処方薬を解説した本(通称ピルブック)は手軽に購入することができ、消費者である患者が薬情報を知ることは当たり前となっていました。当時の日本では医薬分業でさえ進んでいなかった旧態依然な薬状況を一気に打開するためには、広く一般に向けた情報公開が欠かせないとの思いから執筆を思い立ったと木村氏は語っています。
著者:医薬制度研究会について
1985年の初版より本書を執筆してきた木村繁氏は、残念ながら2006年1月に急逝いたしました。その後、本書の執筆は木村氏と共同して活動していた医薬制度研究会(愛知県在住の薬剤師で構成された任意団体)に引き継がれ、患者に必要な知識を伝えていくという変わらぬポリシーのもと、継続して執筆されています。現在アクティブなメンバーは10名の薬剤師です。
書籍として存続してきた意味合い
一般向けの薬解説本は、本書を草分けとして、その後、多くの種類の書籍が発刊され、書店には何種類もの類書が並んでいた時期もありました。薬情報がさまざまな形態で入手しやすくなるにつれ、そのような類書も少なくなり、現在では数点を残すのみになっています。
インターネットを中心とした情報提供がノーマルとなった今では、薬のプロ向けに用意された「添付文書」もすぐにWebで閲覧できます。本書のような書籍として出版しつづける意義が薄れてきたとの指摘もありますが、極めて多くの種類がある治療薬の基本的な情報を網羅し、この一冊としてお伝えするという書籍ならではのメリットは、まだ生きていると感じています。「家庭に必備の安心の1冊」としてご活用いただければ幸いです。
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