世界初、アモーレパシフィックが時間や場所にとらわれずに皮膚診断が可能なチップレス半導体を用いたワイヤレス電子皮膚を開発~どんな環境でも肌診断やカスタマイズ化粧品の開発が可能に~
グローバル皮膚科学研究への貢献が期待されるマサチューセッツ工科大学との本共同研究結果は、世界最高権威の学術誌「サイエンス誌」に掲載
今年、創立77周年を迎えた韓国を代表するビューティー企業株式会社アモーレパシフィック(以下アモーレパシフィック)は、時間や場所にとらわれずに皮膚状態を測定・分析できる、チップレス半導体を用いたワイヤレス電子皮膚(以下「電子皮膚」)を世界で初めて(※1)開発いたしました。
皮膚臨床研究においては、これまで、温度と湿度が一定に保たれた場所で高価な診断機器を用いて測定することでしか正確な皮膚診断を行うことができなかったほか、機器の移動といった制約があるため、特殊な環境での皮膚診断の研究は、比較的小規模にならざるを得ない状況となっていました。
そんな中、今回開発された、皮膚臨床研究における金字塔となった電子皮膚技術は、チップのない単結晶半導体が用いられ、高感度タイプのセンサーを装着し、曲がった皮膚に貼り付けることができることから、重い装置を使うことなく、また場所や時間を問わずに個人の皮膚状態をワイヤレス測定することが可能になっています。これにより今後は、寒さや暑さ、乾燥といった厳しい環境に身を置く方の肌診断が容易になり、個人特性にあった機能性化粧品を開発することも可能となります。
さらに、アモーレパシフィックとマサチューセッツ工科大学(MIT)の金志煥(キム・ジファン)教授研究チームが共同で行った研究内容は世界的に著名な学術誌「サイエンス(Science)」にも掲載されました。(研究論文タイトル:「Chip-less wireless electronic skins enabled by epitaxial freestanding compound semiconductors」)
URL: https://www.science.org/doi/10.1126/science.abn7325
アモーレパシフィックは、今後、今回の電子皮膚における皮膚科学研究の成果を雪花秀(ソルファス)などの主要ブランドに適用する予定です。
- 開発背景
韓志娟(ハン・ジヨン)主任研究員の「好奇心」を起点に、アモーレパシフィックは、皮膚への貼付けおよびワイヤレス使用が可能となる技術を開発するために、多くの半導体専門家と議論を行いました。最終的に、半導体学界で最も理想的な技術と評される「半導体基板無制限使用技術(2016年「ネイチャー誌」にて表紙を飾った論文)」をはじめ、「単結晶化合物半導体超薄膜成長・転写」に関する技術を多数保有するMITの金志煥(キム・ジファン)教授の研究チームとの共同研究実施に至りました。アモーレパシフィックと金志煥(キム・ジファン)教授の研究チームは、4年間の共同研究を経て、「エピタキシャル自立型化合物半導体」を用いた電子皮膚を完成させました。この電子皮膚は、皮膚に密着しているのにも関わらず、毛穴を100%模倣したことにより確保できる通気性により、長時間使用しても皮膚への刺激が少なくなっており、超薄膜パッチがバッテリーなしでも皮膚を診断してデータを伝送することのできる世界初の最高技術となっています。
- アモーレパシフィックR&Iセンター長 パク・ヨンホ氏によるコメント
- 株式会社アモーレパシフィックについて
現在、Sulwhasoo、LANEIGE、innisfree、ETUDEなど、世界中で認められているブランドを持つアモーレパシフィックは、アジア、ヨーロッパ、オセアニア、北米で11,000人以上の従業員を抱える46億ドルの企業に発展しています。導入美容液、クッションファンデーション、スリーピングマスクなどのクリエイティブなビューティーソリューションを通じて、アモーレパシフィックは世界中で「K-Beauty」を牽引しています。
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※1:チップレス半導体を用いたワイヤレス電子皮膚の開発として世界初。2022年9月、自社調べ
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