COMSOL Multiphysics® バージョン6.1をリリース

2022年11月1日に、COMSOL社はモデリングおよびシミュレーションソフトウェアの最新版であるCOMSOL Multiphysics® バージョン6.1のリリースを発表しました。
※当プレスリリースは、COMSOL Multiphysics®国内総代理店である計測エンジニアリングシステム株式会社が日本語に訳したものです。

今回のアップデートでは、マルチフィジックス解析の機能からアプリの作成機能まで、本ソフトウェアのシミュレーション環境のあらゆる面で、機能追加とワークフローの強化が行われています。

COMSOL 社のプロダクトマネジメント担当副社長であるBjorn Sjodinは、「このバージョンは、オーディオ技術や自動車の電気化など、研究開発の競争が激しい分野で強力なマルチフィジックスシミュレーションツールをユーザーに提供します」と述べています。
また、最適化、乱流および機械的接触のモデリングのための新機能により、ソフトウェアの基盤が強化されました。

■流体力学シミュレーション
このリリースでは、流体シミュレーションとメカニカルシミュレーションの製品が大幅にアップグレードされました。
CFDモジュールには、DES(Detached Eddy Simulation)による高忠実度の乱流が搭載されました。これにより、ラージ・エディ・シミュレーション(LES)と同等の精度を、大幅に少ない計算量で実現します。
構造力学モジュールとMEMSモジュールには、機械的接触に関する新しい高速メソッドが搭載されています。固体、シェル、メンブレンの新機能を導入し、自己接触する表面を完全にサポートします。薄い構造物に材料を割り当てる新しい方法があり、ガスケット、接着剤層、クラッディングの解析が容易になりました。

バージョン6.1での機械的接触に関する新手法を用いた構造解析。2本の金属管の応力と変形を可視化したものです。バージョン6.1での機械的接触に関する新手法を用いた構造解析。2本の金属管の応力と変形を可視化したものです。

■オーディオ製品のトランスデューサー設計
バージョン6.1では、家電製品のスピーカーやマイクロフォンのモデリング機能をさらに拡張し、熱粘性音響に機能を追加しています。

「私たちは、オーディオ技術の主要な開発者たちの間で、大規模かつ成長中のユーザー・コミュニティを有しています。スマートフォンのスピーカーからイヤホン、補聴器に至るまで、あらゆるものの解析に当社のソフトウェアが使用されています。今回のリリースで、マイクロトランスデューサーの電気振動音響やマイクロアコースティックシステムを解析する音響モジュールのシミュレーション環境が完成しました」と、COMSOL 社音響技術マネージャーのMads Herring Jensen氏は述べています。
 

スマートフォンに搭載されたマイクロスピーカーからの音響放射強度を可視化したものです。このシミュレーションは、バージョン6.1で利用可能になった熱粘性音響の新機能を使用しています。スマートフォンに搭載されたマイクロスピーカーからの音響放射強度を可視化したものです。このシミュレーションは、バージョン6.1で利用可能になった熱粘性音響の新機能を使用しています。

■自動車の電動化に関する解析ツール
COMSOL社は、自動車の電動化に取り組む技術者に強力なシミュレーションツールを提供することに力を注いでいます。バッテリー技術の動作信頼性と安全性を評価する際、バッテリー設計モジュールのユーザーは、熱暴走伝播モデルの設定サポートなど、いくつかの重要な機能追加を享受することができます。
COMSOL社の電気化学テクノロジーディレクターであるHenrik Ekstrom氏は、「バッテリーパックの新しいユーザーインターフェースに興奮しています。充放電動力学および熱管理シミュレーションに関心をお持ちのバッテリー開発者の方々にとって、非常に実用的なものとなるでしょう」と述べています。
AC/DCモジュールでは、モーター巻線およびマグネットアレイを迅速にレイアウトする新機能により、電気モーター設計および解析のためのスムーズなワークフローを実現します。

電気モータの電磁界シミュレーションの様子。バージョン6.1の新機能により、電気モーターを解析するワークフローを高速かつ正確に行うことができます。電気モータの電磁界シミュレーションの様子。バージョン6.1の新機能により、電気モーターを解析するワークフローを高速かつ正確に行うことができます。

■その他のアップデート内容

  • モデルマネージャでのレポートとCADアセンブリのバージョン管理
  • インポートしたECADレイアウトの自動簡略化により、メッシングと解析を高速化
  • ミリングのための製造制約を用いたトポロジー最適化- 多次元補間と逆不確実性定量化
  • 液体金属のライブラリを使用した磁気流体力学シミュレーション
  • 圧電効果、構造効果、音響効果、流体効果の連成を含む流量計の解析
  • 超音波が流体運動を誘発する音響ストリーミングアプリケーションのシミュレーション
  • 燃料不純物の影響を考慮した燃料電池の性能解析
  • 静電気放電(ESD)シミュレーションと雷による電子部品の損傷予測
  • 軌道上の人工衛星の熱解析


COMSOL Multiphysics®、COMSOL Server™、および COMSOL Compiler™ ソフトウェア製品は、以下のオペレーティングシステムでサポートされています。
Windows®、Linux®、および macOS

■COMSOL社について
COMSOL 社は、製品設計および研究のためのシミュレーションソフトウェアを、技術系企業、研究所、大学 に提供するグローバル企業です。
同社の製品である COMSOL Multiphysics® は、物理ベースのモデルおよびシミュレーションアプリを作成するための統合ソフトウェア環境です。特に、連成現象やマルチフィジックス現象を考慮できることが強みです。アドオン製品により、電磁気学、構造学、音響学、流体力学、熱伝導、化学の各分野のシミュレーション・プラットフォームが拡張されます。インターフェイスツールにより、COMSOL Multiphysics® シミュレーションを CAE 市場の主要な技術計算および CAD ツールと統合することができます。シミュレーションの専門家は、COMSOL Compiler™ および COMSOL Server™ を利用して、世界中の設計チーム、製造部門、試験研究所、お よび顧客にアプリケーションを展開しています。
1986 年に設立された COMSOL 社は、世界中に 17 のオフィスを持ち、販売代理店網を駆使してその活動を展開しています。

■計測エンジニアリングシステム株式会社について
社名:計測エンジニアリングシステム株式会社
代表取締役:岡田 求
所在地:東京都千代田区内神田1-9-5 SF内神田ビル
設立:2002年2月5日
コーポレートサイト:https://kesco.co.jp/

このプレスリリースには、メディア関係者向けの情報があります

メディアユーザー登録を行うと、企業担当者の連絡先や、イベント・記者会見の情報など様々な特記情報を閲覧できます。※内容はプレスリリースにより異なります。

すべての画像


ダウンロード
プレスリリース素材

このプレスリリース内で使われている画像ファイルがダウンロードできます

会社概要

URL
https://kesco.co.jp/
業種
情報通信
本社所在地
東京都千代田区内神田1-9-5 SF内神田ビル
電話番号
03-5282-7040
代表者名
岡田求
上場
未上場
資本金
2600万円
設立
2001年02月