【再生医療関連サービス】LINEを活用した新サービスの提供を開始
再生医療安全推進機構は、再生医療の最新情報や法律に関する情報を公正な立場から発信を行い、また患者様のトラブルに関するお問い合わせ対応を行うプラットフォーム「再生医療相談室公式LINE」を開設致しました
【エクソソーム・幹細胞培養上清液を用いた治療について】
2024年4月、一般社団法人日本再生医療学会(以下、「JSRM」とする)では、「細胞外小胞等の臨床応用に関するガイダンスについて」と表し、細胞外小胞もしくはエクソソームまたはこれらを含むとされる細胞培養上清などを用いた治療について、国内を含む各国で薬事上の販売承認を与えた国はなく、ガイダンスもしくはガイドラインの策定が十分でないと発表。また2023年12月、日本細胞外小胞学会からも「細胞外小胞を用いた医療行為に対する日本細胞外小胞学会の見解」が発表され、JSRMと同様に懸念を表明している。また一般社団法人再生医療抗加齢学会(以下、「AARM」とする)は、2023年10月これらの発表に先駆け、未承認製剤である幹細胞培養上清液を使用した治療で、患者が死亡するという事象が発生したという情報を発表している。この発表によると、当該治療行為を「若返り効果のある再生医療治療」等の効果をうたって行うクリニックもあり、警鐘を鳴らしている。AARMがホームページ上にて本情報を発表すると、「幹細胞培養上清液」という一般的には聞きなれない言葉にもかかわらず、当時SNSでは大きな話題となった。また「幹細胞培養上清液による治療」と呼ばれているものの多くは、幹細胞を培養した際に出る上澄み液に含まれるエクソソームという物質などを点滴や点鼻などの方法で人体に投与し、『若返り』や『美容』『身体の痛みの改善効果』などが期待されるとうたっている。AARMも「医療水準として未確立の療法であり、その有効性・安全性について、エビデンスに基づく十分な検討をお願いいたします」と公式HPにおいてアナウンスしている。
死亡例の詳細は不明だが、幹細胞上清液・エクソソームの点滴投与については、効果も安全性も確認されていないとして、以前から警鐘を鳴らしていた医療関係者もいる。細胞から分泌される物質であるエクソソームにはタンパク質やRNAなどが含まれ、細胞間の情報を伝達する役割があることから、病気の治療に使えるのではないか、などと研究が進められている。しかし、それはあくまで研究段階である。研究者や細胞培養士でも不純物を取り除くのは困難であり、そもそも幹細胞培養上清液にどのくらいのエクソソームが入っているかを正確に測定することも難しいという。幹細胞上清液やエクソソーム自体が悪いものではなく、現時点では未承認製剤であるという現状を医師や患者は理解し、トラブルを未然に防ぐことが必要であると当機構は考えております。このような再生医療をとりまく多くの情報から正しい情報を正確に発信し、ご相談を受ける窓口として「再生医療相談室公式LINE」をご活用頂ければ幸いです。
【一般社団法人再生医療安全推進機構】
2023年4月、再生医療が安全に提供される社会の実現を目的として設立。患者や医療従事者、再生医療ビジネスにかかわる企業等、再生医療の専門家でなくとも信頼に足る情報にアクセスできるようにするため、「再生医療相談室」「再生医療相談室公式LINE」を運営。
一般社団法人再生医療安全推進機構
所在地: 〒813-0017 福岡県福岡市東区香椎照葉5-1-12
設立: 2023年4月
事業内容: 再生医療関連事業
URL:「再生医療相談室」
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