遺贈寄付の先駆け、市民活動に助成して25年。「越智基金」の助成を満了 「市民活動支援基金」「いぞう寄付の相談窓口」へ

25年にわたり、北海道内のNPO・市民団体を対象に、およそ500件、総額3400万円の助成をしてきました。2024年の助成をもって基金残額がゼロになり越智基金としての助成は終了。次へと繋いでいきます。

●1999年、いぞう寄付による市民活動支援の先駆けとして「越智基金設立」

1997年に、元北教組書記長・副委員長で札幌地区労働組合協議会議長を長年務めらた越智喜代秋さんが、遺言で遺産の一部をNPO活動に寄贈する旨意思表示されました。当時NPO法制化にむけて活動していたNPO推進北海道会議の上田文雄弁護士を初めとした有志により、1999年市民活動助成を目とした「越智基金」が創設されました。越智基金は、遺贈寄付による市民活動支援の先駆けとなるものでした。

●25年間で500件を越える助成

以来25年にわたり、北海道内のNPO・市民団体を対象に、およそ500件、総額3400万円の助成をしてきました。2024年の助成をもって、基金残額がゼロになり、越智基金としての助成は終了します。

●設立時に関わった関係者の声「北海道NPOサポートセンター顧問 佐藤隆さん」

1999年の第1回配分が23団体、177万円ではじまり、以降配分は500団体を超え、金額は34,621,600円となり、今回でその役割が終わろうとしています。
元札幌地区労議長の越智さんが、上田文雄弁護士に遺贈寄付を託された日本で初のNPO基金でした。ひとつの団体当たりの金額は少ないものですが、PCやプリンターの購入には役立ち、まんべんなく配分された感があるのは、手前味噌ではないと思います。
全国に先駆けて発足したNPOバンクとも連携し、NPOの道具立てがそろい始めたのが25年前ですね。
第1回目の23団体のうち現在も13団体が活動しているようです。当時はベンチャー企業以下の支援環境の中で、良く生き残ったものとおもいます。ベンチャー企業の生存率は10年で6.3%、20年で0.3%となる中での数字に意味があると感じます。ベンチャーは利潤を追求しほとんどが失敗し、NPOは地域社会への貢献を求めてかなり生き残っていますね。地域インフラとしての役割があることを表しているとおもいます。
宇沢弘文さんが社会的共通資本を「特定の地域に住む人々が、豊かな経済生活を営み、すぐれた文化を展開し、人間的に魅力ある社会と美しい自然を持続的、安定的に維持することを可能とする社会的装置」と位置付けています。NPOはまさに社会的共通資本の一部となって弱い立場の人々を守っています。行政との関係では「委任、委託」ではなく「信託」という言葉がふさわしいのではないでしょうか。越智基金はNPOファンドへ引き継がれて行きます。引き続きご支援ください。

越智基金の選定委員も務められたNPO法人北海道NPOサポートセンター顧問 佐藤隆氏

●創設時の思いを引き継ぐ

有志による強い思いで始まった「越智基金」は、2002年に「NPO越智基金」としてNPO法人化、さらに東日本大震災を契機として、災害時支援も視野に入れて「北海道NPOファンド」と改称、新たな基金の設立が可能になりました。

2016年には認定NPO法人になり、当法人への寄付者が税制優遇措置を受けられるようになりました。2018年9月発災の胆振東部地震では、「いぶり基金」を設け、被災地支援活動を行う団体におよそ3000万円の助成を行いました。越智基金から始まった北海道NPOファンドは、休眠預金等活用法の資金分配団体としても助成事業を行っており、時代の変化に対応しながら、創設時の思いを引き継いでいきます。

●引き継ぎたい思い 「市民活動支援基金」と「いぞう寄付の相談窓口」

「市民活動支援基金」は、認定NPO法人となったことをきっかけとした基金再編時に設立された基金で、越智基金の後継基金として、道内NPO団体に小額・使途を限定せず助成します。

越智基金の継続基金として、今年度も「越智基金・市民活動支援基金」として公募中です。

「いぞう寄付の相談窓口」は、篤志家による遺贈から始まった当会の活動の精神を受け継ぎ、自らの意思で、非営利団体への寄付を希望される方のために、弁護士など専門家と連携して相談窓口を開設、寄付先の情報提供などを行っています。北海道NPOファンドは、全国レガシーギフト協会の正会員として、全国各地のコミュニティ財団とともに連携して遺贈寄付による資金循環の推進に取り組みます。


●北海道NPOファンドの主な基金

小林董信基金

2000年初頭北海道のNPO普及に大きな貢献を為した、小林氏の業績を称える助成です。新規性のあるプロジェクトや、新たなチャレンジをする個人に助成します。

北海道災害復興支援基金

胆振東部地震の被災地支援活動をきっかけに、平時からの災害対策、発災時に即応した助成をコンセプトに2020年に設立されました。

認定NPO法人北海道NPOファンド

認定NPO法人北海道NPOファンド

この法人は、市民、企業等から広く資金等の資源を募り、市民による自発的な公益活動を実践する市民活動団体(NPO)への助成事業及び、持続可能な地域社会の仕組みづくりに資する活動を行うことを目的とする。

【お問合せ先】
認定NPO法人北海道NPOファンド(高山、遠藤)
〒064-0808
札幌市中央区南8条西2丁目5-74 市民活動プラザ星園201号室
メール:npofund@npo-hokkaido.org
電話:011-200-0973 / FAX:011-200-0974

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会社概要

URL
https://npoproject.hokkaido.jp/
業種
財団法人・社団法人・宗教法人
本社所在地
北海道札幌市中央区南八条西二丁目5-74 市民活動プラザ星園201
電話番号
011-200-0973
代表者名
今野佑一郎
上場
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資本金
-
設立
2002年12月