【1982インパクトファンド】待望のソーシャルビジネス初出資
介護人材不足と移動弱者問題の同時解決に挑戦する企業を支援
1982インパクトファンド(所在地:東京都港区、以下「本ファンド」)は、2024年5月の設立と同時にソーシャルビジネス公募を開始し、根本的な社会課題解決を志す事業者を慎重に選考してまいりました。
設立後初となる出資対象は、介護タクシーを活用した「送迎」に着目し、介護人材不足と移動弱者問題の解決に革新的なアプローチで挑戦する「ソーシャルムーバー株式会社」です。本出資は、本ファンドの理念である「持続可能なソーシャルビジネスを通じた社会的リターンの最大化」の実現に向けた最初の一歩です。
1. 社会課題背景
高齢化に伴い免許返納者が増え続ける中、地方ではタクシーの減少や路線バスの減便などにより「日常の足」のバランスが急激に変化し、高齢者・障がい者といった移動に困難を抱える方々の交通手段確保が深刻な課題です。
また一方で介護業界においては、「送迎」が業務全体の約30%を占め、大きな負担になると共に介護人材不足の遠因にもなっています。
※経済産業省「将来の介護需要に即した介護サービス提供に関する研究会」 報告書資料をもとにSMKが改編
2. 出資先企業概要
本ファンド初の出資を決定した「ソーシャルムーバー株式会社」(以下「ソーシャルムーバー社」)は、「移動」をキーワードに送迎関連サービスを展開し、日本の移動弱者問題と介護人材不足問題に取り組んでいます。
介護施設の本質的な課題解決に繋がる革新的な介護タクシーマッチングサービス
ソーシャルムーバー社は、介護現場の本質的な課題が【業務効率化】ではなく、業務の約30%を占める送迎業務自体を切り出す【アウトソーシング】であることに着目し、介護施設と介護タクシー事業者を繋ぐマッチングサービス「ケアドライブ」を開発しました。まず介護施設がプラットフォームを通じて通所介護(デイサービス等)の送迎手配を依頼し、マッチングされた介護タクシーが送迎業務を行うサービスです。
当該サービス活用により、介護施設では本来の介護業務への専念実現に加え、車両費用や保険料の削減、事故リスクの低減といった、経営面における幅広い改善が見込まれます。「送迎業務なし」という求人条件は介護施設の採用市場で高い評価を得ており、介護業界の人材不足解消に資する可能性も秘めています。もう一方の介護タクシー事業者においても、定常的な送迎業務による安定的な売上確保により、事業の持続可能性向上に繋がるというメリットが生まれます。
現在の成果
2023年11月より群馬県の事業者を中心とする事業検証が始まり、2025年1月時点で介護施設15施設・介護タクシー8事業所の間で16台のタクシーが好調に稼働しています。
同検証の過程で、介護施設では、送迎範囲拡張に伴う売上増加、事故リスク軽減、保険料・ガソリン代削減、本来業務への集中による職場環境改善、リクルーティング活性、DX化に伴う送迎計画作成時間削減、車両管理コスト削減といった多くのメリットが確認されました。
加えて、新規に15台が介護タクシー事業に参入しており、タクシーがいない地域での移動に貢献することが期待されます。
将来の展望
現在の群馬県を中心とした事業展開を基盤としながら、段階的に北関東、関東圏、そして東北地方へとサービス対象エリアを拡大する計画を進めています。
また、介護施設の定常送迎支援サービスを足掛かりに、朝夕の送迎以外の時間帯での買い物・旅行等のスポット移動需要や、就労困難者が勤務する障がい福祉施設、学習困難児童が通学する特別支援学校など、介護と同様に移動に困難を抱える領域に対しても、当該サービスを導入する構想も有しており、「移動」をキーワードとした幅広い社会課題解決が期待されます。
3. 今後の展開
本ファンドは、この初出資を皮切りに、社会課題解決に取り組む企業への支援を加速させていきます。出資先企業に対しては、資金提供だけでなく、代表理事の知見やネットワークを活用したメンタリング支援も行ってまいります。
4. ソーシャルビジネス公募について
本ファンドでは、継続的な事業運営による根本的な社会課題解決を志す事業者からの応募を随時受け付けています。詳細は本ファンドのウェブサイト(https://1982impact.jp)をご覧ください。
5. 本ファンドの概要
ファンド名:1982インパクトファンド
所在地:東京都港区
設立:2024年5月30日
本ファンドの特徴は、出資者(代表理事)が1982年生まれの経済人であることです。それぞれのビジネスで成功体験を持つ同級生が集まり資金とビジネスノウハウを提供し、複数のソーシャルビジネスを成功させることで、経済人による社会貢献活動活性化の一助となることを目指しています。
本件に関するお問い合わせ:
1982インパクトファンド 広報担当
Email: pr@1982impact.com
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