EV Group、チップレット集積におけるハイブリッド接合オーバーレイ制御の画期的な進歩を達成

新型EVG®40 D2Wオーバーレイ計測システム、業界標準比最大15倍のスループットで、すべてのダイの100%オーバーレイ計測を実現

オーストリア ザンクト・フローリアン、2025年9月8日

最先端および将来の半導体設計と半導体集積化スキームを支える革新的なプロセスソリューションと専門知識を提供するリーディングプロバイダーであるEV Group(以下、EVG)は、本日、300mmウェーハ上で100%のダイオーバーレイ測定を、生産環境に求められる高精度・高速で実現する初の専用ダイ・トゥ・ウェーハ・オーバーレイ計測プラットフォーム「EVG®40 D2W」を発表しました。EVGのハイブリッドウェーハ接合計測向けに設計された業界標準システムである「EVG®40 NT2」と比較して最大15倍のスループットを誇る新型EVG40 D2Wにより、チップメーカーはダイ配置精度の検証と迅速な補正措置を講じることが可能となり、量産(HVM)におけるプロセス制御と歩留まりの向上を実現します。

300mmウェーハ上で100%のダイオーバーレイ測定を、生産環境に求められる高精度・高速で実現する初の専用ダイ・トゥ・ウェーハ・オーバーレイ計測プラットフォーム「EVG®40 D2W」

EVG40 D2Wは、チップレット集積、高帯域幅メモリ(HBM)スタック、3Dシステムオンチップ(SoC)統合プロセスなど、あらゆるD2W接合アプリケーションに使用することができ、人工知能(AI)、高性能コンピューティング(HPC)、データセンターなどのアプリケーション向け高性能デバイスを実現します。EVG40 D2Wシステムは既に複数のお客様サイトに設置され、HVM製造サービスで使用され始めています。

EVGは、今週9月8日から12日まで台湾の台北で開催されるSEMICON Taiwanで、EVG40 D2Wシステムのほか、チップレット集積、ハイブリッド接合などの業界の動向、その他の重要な最新情報についてプレゼンテーションを行う予定です。

D2W接合による高性能デバイスを実現

D2W接合は、異なるサイズ、材質、機能を持つ多様なダイやチップレットを単一のデバイスまたはパッケージに集積する技術です。これは、AIや自動運転などのアプリケーションにおいて、性能向上と低消費電力の両立が求められるデバイスやシステムを開発するために不可欠です。3Dパッケージングにおける相互接続ピッチが製品世代ごとに微細化する中で、ダイボンディングの位置合わせやオーバーレイプロセスも、それに応じて高精度化だけでなく、測定範囲をより広くすることも求められ、これは、銅パッドや接合界面の位置ズレによるオーバーレイ誤差を特定し、歩留まりの低下を防ぐために重要となっています。

D2W接合に適さない従来のオーバーレイ計測手法

現行のD2W接合オーバーレイ計測システムは、ウェーハ・トゥ・ウェーハ(W2W)接合オーバーレイ計測システムから継承された「移動 - 取得 - 測定(move-acquire-measure)」方式を採用しています。これにより高い測定精度は実現されますが、D2W接合オーバーレイ計測に必要なスループットには対応できていません。より高速な処理を実現するためには、これらのシステムはサンプリング数を減らす必要があり、その結果、位置合わせに関する情報が疎になり、プロセス補正に対するフィードバックの制度が低下する可能性があります。同時に、ピック・アンド・プレース方式のD2W接合システムに統合された計測ソリューションは柔軟性に欠け、最先端のアプリケーションに求められる精度を満たしていないのが現状です。

EVG40 D2Wによる専用D2Wオーバーレイ計測

EVG40 D2Wは、スループットに影響を与えることなく、300mmウェーハ上のすべてのダイに対して高精度な100%オーバーレイ測定を実現するために、ハードウェアとソフトウェアの複数の機能強化が施されています。

  • ダイとベースウェーハの両方にあるアライメントターゲットを一度の測定で二層同時に計測することで、スループットを向上

  • 新設計のステージによる高速・高精度な測定。画像取得とステージ移動の同期性を確保

  • 改良された光源により、安定した照度レベルを維持し、精密な測定に必要な一貫した精度を実現

  • 大きな焦点オフセットにより高品質な画像取得が可能。ベースチップレットとトップチップレットでアライメントターゲットの焦点面が異なる場合でも、高いS/N比を確保

EV Groupの技術担当エグゼクティブディレクターであるポール・リンドナーは次のように述べています。「ハイブリッド接合のリーダーとして、EV Groupは、性能の限界を押し広げ、お客様が直面する最も複雑な統合課題を解決する新製品と新機能の開発に揺るぎない姿勢で取り組みを続けています。ダイ・トゥ・ウェーハ接合プロセスは特に難易度が高く、異なる種類のチップ、ノード、材料を統合するには、生産環境における包括的な計測技術が不可欠です。それらの技術があることで、スループットを犠牲にすることなく、接合プロセスの状態や課題を把握できるようになり、それらの改善が可能になります。そこで今回、ダイ・トゥ・ウェーハ接合ソリューションのポートフォリオに新たに加わったEVG40 D2Wを発表できることを嬉しく思います。専用のD2W計測装置としてゼロから設計されたEVG40 D2Wは、同クラスのシステムの中でも最高のスループットを実現します。今後もお客様やパートナーと密接に連携し、この新しいD2W接合ソリューションを活用して、お客様の最新製品に向けたハイブリッド接合プロセスの最適化を進めてまいります。」

 

EVG40 D2W 主な特長と利点

  • ウェーハ全体にわたって最大2800箇所のオーバーレイ測定ポイントを、わずか4分で測定。スループットを犠牲にすることなく、全てのダイの位置情報を100%取得

  • 最先端のD2W接合アプリケーションに対応する測定精度を実現

  • 高度なモデルを用いて、各ダイの配置、歪み、回転、ランアウト(偏差)を計算

  • 測定結果をファブのホストシステムにフィードバックし、将来のウェーハ処理に向けたD2Wオーバーレイおよび接合プロセスの最適化を支援

  • 他社製のD2W接合システムとも連携可能で、最高レベルの品質管理を保証

  • EVG320 D2W 接合界面活性化 / 洗浄システムを含むEVGのD2W接合用装置群との連携にも対応し、総合的なプロセス制御が可能

EVG at SEMICON Taiwan 2025

AI、先端パッケージング、異種統合、IoTなどの分野で進化を支える EVG の革新的なプロセス ソリューションについてご興味のある方は、9 月 10 日から 12 日まで台湾の台北で開催されるSEMICON Taiwan(TaiNEX ホール 1 の 4 階、#L0316 )の EVG ブースにぜひお立ち寄りください。EVG40 D2Wをはじめとする最新技術をご紹介いたします。


さらにEVGは、展示会期間中に複数の講演を行います。EV Groupのプロセス技術エンジニアであるCorinth Kuoは、TechXPOTにおいて、9月12日(金)午後1時よりTaiNEXホール1、4階 L1200ブースで「デジタルリソグラフィLITHOSCALE®による次世代AIおよびHPCデバイス向け高解像度新規レジストおよび誘電体材料のパターニング」について講演します。

EV Groupのビジネス・デベロップメント・ディレクターであるDr. Bernd Dielacherは、SEMICON Taiwanと併催されるヘテロジニアス・インテグレーション・グローバル・サミットにおいて、9月12日(金)午後2時10分よりTaiNEXホール27階 701GHルームで「フュージョンおよびハイブリッドウェーハ接合:過去、現在、そして未来」について講演します。

製品のご購入について

EVGは現在、EVG40 D2W自動ダイ・トゥ・ウェーハ・オーバーレイ計測システムの受注を開始しており、EVGオーストリア本社にて製品のデモンストレーションも承っております。詳細については、https://www.evgroup.com/products/metrology/evg40-d2wをご覧ください。

EV Group (EVG)について

EV Group(EVG)は、最先端、かつ将来の半導体設計と半導体集積化スキームに役立つ革新的なプロセスソリューションと専門知識を提供しています。「革新技術の探求、そして、マイクロ・ナノ加工技術の次世代アプリケーションを提供する先駆者であり続ける」というビジョンのもと、独自の技術を駆使して、お客様の新規製品開発と商品化をサポートしています。ウェーハ接合、リソグラフィ、薄ウェーハ処理、計測機器などのEVGの量産対応製品は、半導体製造前工程におけるスケーリング、3D集積、先端パッケージング、その他のエレクトロニクスやフォトニクス・アプリケーションの進歩を可能にします。EVGに関する詳しい情報は https://www.evgroup.com/ja/ をご参照ください。

お問い合わせ先:

イーヴィグループジャパン株式会社 マーケティング担当
TEL: 045-348-0665 
E-mail: Marketing+CommunicationsJapan@EVGroup.com

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会社概要

URL
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業種
製造業
本社所在地
神奈川県横浜市保土ケ谷区神戸町134 横浜ビジネスパークイーストタワー1階
電話番号
-
代表者名
山本宏
上場
未上場
資本金
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設立
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