「ロブスタの常識」を覆す――未来のコーヒー、スペシャルティ・カネフォライベントが8月東京で開催決定!
~気候変動時代の“未来のコーヒー”に迫る、日本初のスペシャルティ・カネフォライベント~

COUZOU株式会社(東京都墨田区 代表取締役社長:油井啓祐)は、今年8月、東京にて「Specialty Canephora Event in Tokyo」と題したコーヒーイベントが3日間にわたり開催します。昨今注目を集めるコーヒーの一種「カネフォラ種(ロブスタ種)」にフォーカスした、日本初の本格的セミナーイベントであり、その内容と規模はコーヒー業界内外から大きな期待を集めています。本イベントでは、ロブスタの常識を覆すような最新研究に基づく知見と体験を提供し、“未来のコーヒー”とも呼ばれるカネフォラ種の可能性に迫ります。
開催の背景
近年、コーヒー業界では地球温暖化による「コーヒー2050年問題」が深刻な懸念事項となっています。ある研究によれば、現在アラビカ種の栽培に適した土地の最大50%が2050年までに生産不適地になる可能性が指摘されています。アラビカ種は気候変動の影響を受けやすく、将来的な生産量の減少や価格高騰が危惧されています。一方で、カネフォラ種(ロブスタ種)は高温多湿な環境への適応力が高く、さび病にも強いことで知られています。栽培可能な条件の幅広さと収量の多さから、温暖化時代のコーヒー生産を支える有望な品種として世界的に注目度が上昇しています。実際、ウガンダやインド、インドネシアなどでは品質向上が進み、近年スペシャルティ・ロブスタとしてカッピングスコア80点以上を獲得するコーヒーも登場し始めています。従来「低品質で苦いだけ」と敬遠されがちだったロブスタ種ですが、その潜在的な風味と強靭さから再評価が始まっているのです。
しかし、カネフォラ種の最先端について学ぶ機会は世界的に見ても極めて希少です。そうした中で開催が決定した本イベントは、カネフォラに関する最新の研究知見から実際のテイスティングまで、一度にアップデートできるまたとない場となるでしょう。新たに開発されたカネフォラ・フレーバーホイール(風味チャート)や学術研究の成果を踏まえ、実際に複数種類のスペシャルティ・カネフォラを味わえる貴重なチャンスとなっています。気候変動に揺れるコーヒー産業の未来を考える上で、カネフォラ種に関する知識や最新トレンドは今や必須とも言えます。ぜひ多くのコーヒー関係者に本イベントを通じてその最前線に触れていただきたいと思います。
世界最前線の研究者&チャンピオンバリスタが集結
本イベント最大の目玉は、世界トップクラスの専門家から直接話が聞けることです。ゲスト講師として、ブラジル出身のDr. Fabiana Carvalho(ファビアナ・カルヴァーリョ博士)とDr. Lucas Louzada Pereira(ルーカス・ロウザーダ・ペレイラ博士)の2名を招へいします。どちらもカネフォラ研究の第一人者であり、現在ブラジルでカネフォラ種の品質・風味に関する最先端研究をリードする科学者です。

Fabiana Carvalho博士はブラジル・カンピーナス州立大学の研究者で、コーヒーのフレーバー分析や官能評価の分野で知られる存在です。五感が味覚に与える影響(例えばカップの色や形状がコーヒーの味わいにどう作用するか)を研究する神経科学者でもあり、SCA(スペシャルティコーヒー協会)やオックスフォード大学との共同研究も多数手掛けています。今年5月には、カネフォラ種コーヒーとして初の公式なフレーバーホイール(風味図表)が発表されましたが、その学術プロジェクトを主導したのがFabiana博士です。カネフォラ種の歴史や特徴を踏まえつつ、新たなフレーバーホイールの開発知見を共有し、イベント当日は「カネフォラの歴史と最新状況」「Canephora Flavor Wheelの解説」「スペシャルティ・カネフォラのカッピング」といったテーマで講演いただく予定です。

Lucas Louzada Pereira博士はブラジル・エスピリトサント州にある名門ミオ農園のCOO兼ヘッド・オブ・コーヒーデザインを務める傍ら、連邦大学の教授として生産工学の博士号を持つコーヒー科学者でもあります。カネフォラ種の品種改良や発酵プロセスによる品質向上など、遺伝的・科学的アプローチで研究する第一人者で、先述のフレーバーホイール研究にも主要メンバーとして参加しました。ブラジルでは複数のカネフォラ系品種を栽培し、テロワール(産地環境)の違いや発酵プロファイルの研究を主導するなど、カネフォラ品質革新の最前線に立つ人物です。イベント当日は「カネフォラ生産の進化」「品種と香味の関係」「ロースト違いによる比較カッピング」などのテーマを通じ、「科学で読み解くカネフォラコーヒー」の最新トピックを語っていただきます。
さらにこのお二人に加え、世界屈指のバリスタたちも日程ごとに登壇予定です。REC COFFEEオーナーである岩瀬由和氏(2014・2015年ジャパンバリスタチャンピオンシップ優勝、2016年ワールドバリスタチャンピオンシップ準優勝)や、Philocoffeaオーナーの粕谷哲氏(2016年ワールドブリュワーズカップ優勝)といった国内外で活躍するトップバリスタが参加し、スペシャルティ・カネフォラの魅力を現場の視点から共有します。また、UCC上島珈琲株式会社の岩井和也博士(農学博士でUCCイノベーションセンター所属)など、研究者と業界リーダーが一堂に会する贅沢なラインナップとなっています。まさに世界の知見とチャンピオンが結集する前例のないイベントと言えるでしょう。



多彩なプログラムと貴重な体験機会
イベントでは、講演だけでなく実践的なテイスティング体験も含め、多彩なプログラムが用意されています。
内容の一部をご紹介すると:
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最先端のカネフォラ研究に基づくセミナー – 上記ゲストによる最新知見の講演やディスカッション
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複数種類のスペシャルティ・カネフォラのカッピング – 世界各地の高品質ロブスタコーヒーのテイスティング体験
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センサリー(官能)ワークショップ – 五感を使ったコーヒーテイスティングなど、カネフォラの“現在”と“未来”を深く味わえるプログラム
普段なかなか味わうことのできない希少なカネフォラ種コーヒーを体験しながら、その科学的背景や評価方法を学べるのは本イベントならではです。ロブスタの概念が良い意味で覆るような、新発見と驚きに満ちた内容となるでしょう。
開催概要
以下、現時点で公開されているイベント概要です。
日程:2025年8月18日(月)、8月19日(火)、8月21日(木) – ※3日間開催(各日ごとにプログラム内容・登壇者が異なる予定)
Day1: 8/18 @ UCCコーヒーアカデミー東京(赤坂・UCC本社ビル内)
Day2: 8/19 @ COUZOU本社(九段北)
Day3: 8/21 @ DKSH本社(田町)
主催: COUZOU(コウゾウ)
協力: UCCジャパン株式会社、UCCコーヒーアカデミー、DKSH MES ジャパン株式会社、大一電化社、Philocoffea、REC COFFEE、株式会社スピン
参加申込方法: COUZOU公式サイト内イベントページ(※定員あり・先着順)
https://www.couzou.jp/pages/specialty-canephora-event-in-tokyo
今回のSpecialty Canephora Event in Tokyoは、コーヒー業界の未来を見据えた画期的な試みです。気候変動が進むこれからの時代、カネフォラ種は避けて通れないキーワードとなるでしょう。本イベントを通じて世界最前線の情報に触れ、ロブスタコーヒーの新たな可能性をぜひ体感してください。皆様のご参加を心よりお待ちしております。
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