慶應義塾大学フュージョンインダストリー研究センター、青森県と戦略的パートナーシップを締結
フュージョンエネルギーの産業化に向けた基盤構築を推進
慶應義塾大学フュージョンインダストリー研究センター(所在地:横浜市港北区、センター長:武田秀太郎)は、フュージョンエネルギーの産業化を加速するため、青森県と戦略的パートナーシップを締結いたしました。 本パートナーシップは、本研究センターと青森県が連携し、世界に先駆けたフュージョンエネルギーの実用化と産業化を視野に、その周辺産業・サプライチェーン・人材育成を含む包括的な産業エコシステムの構築を目指すものです。
フュージョンエネルギーは、脱炭素社会の実現とエネルギー安全保障を両立し得る次世代エネルギーとして、世界的に研究開発と投資が加速しています。一方、実用化にあたっては技術実証と並行して、産業基盤の構築、供給網の整備、人材育成、社会受容の形成といった「社会的基盤の整備」が不可欠です。
青森県は、エネルギー関連施設が集積する地域特性を活かし、「青森フュージョンエネルギー拠点形成戦略」を掲げ、フュージョン分野における研究開発・実証・産業集積の可能性を検討しています。2025年12月8日には、宮下青森県知事より青森県における発電実証プラントの誘致・建設に向けた方針が表明されました。
本パートナーシップは、同県が進める拠点形成の議論と連携しながら、フュージョンエネルギーの産業化に必要な要素を具体化していく実証的な取り組みです。
青森フュージョンエネルギー拠点形成における主な取り組み
◆取組1:産業・研究開発機能の集積
共用試験施設や実証設備の研究開発環境の整備支援、産学官連携による県内企業の参入促進とサプライチェーン構築を通じて、フュージョン関連産業の集積基盤を形成します。
◆取組2:フュージョン発電実証プラントの誘致・建設
フュージョン発電実証プラントの早期実現に向け、関係機関・企業との連携を図りながら、六ケ所村をフュージョンエネルギー開発を支える技術開発拠点として位置づけ、その機能強化を図ります。
◆取組3:次世代を担う人材の育成・確保
県内大学・高専等との連携を通じ、フュージョン関連分野の教育・研究機能の強化を図り、将来の産業を支える高度専門人材の育成を推進します。
◆取組4:県民理解の醸成と安心・安全の確保
安全性に関する最新知見の共有や透明性の高い情報発信を通じ、社会的合意形成と地域との持続的な共存を目指します。
慶應義塾大学フュージョンインダストリー研究センターの役割
慶應義塾大学フュージョンインダストリー研究センターは、フュージョンエネルギーを「産業」と「社会」の視点から捉える学際的学術研究を行うとともに、産官学と地域・市民をつなぐ社会実装の拠点として、エネルギー転換を支える信頼ある基盤づくりを進めています。
本研究センターはこれまでフュージョンエネルギー産業化に関する政策研究、国際動向分析、若手人材の育成、フュージョン関連企業との連携を通じて、フュージョンエネルギーを研究段階から社会実装へと接続するための知見を蓄積してきました。
本パートナーシップにおいては、これらの研究実績と国内外のネットワークを活かし、青森県が推進する拠点形成の取組全体を、産業化の観点から体系的に支えます。本研究センターは、個別の施策を支援する立場にとどまらず、研究開発、人材育成、産業集積、社会受容を横断的に統合する「産業化全体設計」を担う知的基盤としての役割を果たします。
フュージョンエネルギーを「社会を支え、人の暮らしを豊かにする力」とし、地域とともに持続的な産業へと発展させるための戦略的支援を行ってまいります。
センター長コメント
慶應義塾大学フュージョンインダストリー研究センター センター長 武田秀太郎

フュージョンエネルギーは、単なる発電技術ではなく、まちづくりや新たな経済圏の創造そのものに直結する可能性を秘めています。拠点形成は、運用開始前から企業・人材・技術を呼び込み、運用開始後にはさらなる産業と人材を集積させる力を発揮します。
今回のパートナーシップは、フュージョンエネルギーを未来の可能性として語る段階から、産業として成立させる段階へと移行するための実践的な取り組みです。現在、フュージョンは国際的な競争環境の中にあります。しかし、その競争は技術開発だけでなく、それを支える産業基盤の構築によっても左右されます。
本研究センターは、本パートナーシップで得られる実践的知見を通じて、研究開発と社会実装を接続する構造づくりに取り組み、日本のフュージョン産業基盤の強化に貢献してまいります。
参考)
青森県知事との合同記者会見You tube: https://www.youtube.com/watch?v=BwGZbUzbcWs
お問い合わせ先
慶應義塾大学KMD研究所フュージョンインダストリー研究センター
住所 | 223-0061 神奈川県横浜市港北区日吉4-1-1 慶應義塾大学協生館6階
電話番号 | 045-564-2491
メールアドレス | firc@kmd.keio.ac.jp
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