<全国1,200名に大調査>「野菜の摂取方法に関する調査」野菜は調理することで一部の栄養素が効率的に摂れることを知らずに、生野菜の摂取に偏っている人が多くいることが判明!
■野菜は調理することで一部の栄養素の吸収率が高まるという事実を知らない人が69.7%も
■野菜は生野菜で食べる人が89.5%で最も多いという結果に
この度は、季節の変わり目で体調を壊しやすいこの時期に、女子栄養大学の三浦理代教授監修の元、全国の男女1,200名に対して「野菜の摂取方法」に関する意識調査を行いました。
<主な調査結果>
■食事の栄養バランスに偏りがあることが判明!
・81.5%の人は「野菜を摂取できていると思う」と回答したにも関わらず、成人1 日の野菜摂取量の目標の350gを摂取できていると思うと回答した人は半数以下の34.9%
・バランスよく栄養素を摂取するために「一日30食品を目標に」ができていると思っている人はわずか29%
■野菜は調理することで、一部の栄養素の吸収率が高まるという事実を知らなかった人69.7%!
・調理することで一部の野菜の栄養素の体内での吸収率が高まる理由を正しく答えられた人は、全体のわずか0.75%(9名)で、理解できている人は1%にも満たないということが判明
・最も栄養素が摂れる野菜の摂取方法の1位に「サラダ等、生野菜として」(46.6%)が上がるなど、調理することで野菜の一部の栄養素の吸収率が高まることがあまり知られていないという結果に至った
■普段の野菜の摂取方法は「サラダ等の生野菜として」が89.5%で大多数!
・最も頻度の高い野菜摂取方法は、「サラダ等、生野菜として」(48.7%)、「炒めて、野菜炒などとして」(18.3%)、「煮て、煮物などとして」(15.1%)
・最も好きな野菜の摂取方法は、「サラダ等、生野菜として」(47.2%)、「炒めて、野菜炒などとして」(20.2%)、「煮て、煮物などとして」(15.4%)
- 食事の栄養バランスが偏っていることが判明!
普段の野菜の摂取状況をお聞きしたところ、81.5%の人が「野菜を摂取できていると思う」と回答しました。
【Q2】あなたは一日5皿以上の野菜を摂取できていると思いますか。(SA)
成人1 日の野菜摂取量の目標の350gを摂取できていると思うと回答した人は半数以下の34.9%にとどまりました。
【Q3】1985年厚生省(現厚生労働省)が作成した「健康づくりのための食生活指針」で、バランスよく栄養素を摂取するために「1日30食品を目標に」と言われるようになりました。あなたは1日30食品食べられていると思いますか。(SA)
日本人の野菜不足が取り沙汰される中、野菜を摂っていると思っているが実際には十分に摂れていないという事実を再確認する結果となりました。また、野菜を十分摂取できていないことや、1日30食品食べることができていないことから、栄養バランスの偏った食事をしている人が多くいることが分かりました。
- 野菜は調理することで、一部の栄養素の体内での吸収率が高まるという事実を知らなかった人69.7%
(リコピン[Gartnerら(Am.J.Clin.Nutr..1997)]、β‐カロテン[Livnyら(Eur.J.Nutr..2003)])
【Q4】野菜は調理することで、一部の栄養素の体内での吸収率が高まるという事実を知っていましたか。(SA)
知らなかったと回答した人は半数以上の69.7%に上り、『生野菜は調理(加熱・破砕)することで細胞壁が壊され、一部の栄養素の体内での吸収率が高まる』と正しい回答ができた人は全体の0.75%(9名)でした。
【Q5】最も栄養が摂れる野菜の摂取方法として、最も当てはまると思うものをお答えください。(SA)
最も栄養素が摂れる野菜の摂取方法をお聞きしたところ、「サラダ等、生野菜として」(46.6%)が1位に上がりました。
【Q6】野菜は調理することで、一部の栄養素の体内での吸収率が高まるという事実を知って、今後野菜は料理して食べたいと思いましたか。(SA)
- 普段の野菜の摂取方法は「サラダ等の生野菜として」が89.5%で大多数!
【Q7】あなたの普段の野菜摂取方法として、当てはまるものをお答えください。(MA)
普段の野菜摂取方法をお聞きしたところ、「サラダ等、生野菜として食べる」という回答が89.5%にも上りました。
【Q8】最も頻度の高い野菜摂取方法をお答えください。(SA)
【Q9】最も好きな野菜の摂取方法として、当てはまるものをお答えください。(SA)
野菜の摂り方の主流は「生野菜」という結果になりました。野菜は調理することで、一部の栄養素の吸収が高まったり、かさが減ることでたくさんの量を摂取しやすくなる、というメリットがあります。だからこそ、サラダ等の「生野菜」としての摂取に偏らず、調理して食べることの重要性も認識する必要があると言えます。
- 女子栄養大学 三浦理代教授 考察
また、旬の時期の野菜は栄養価が高いのです。野菜の加工品は旬の野菜を使うことが多く、例えば、トマトジュース、トマトケチャップに使われている加工用トマトは生鮮トマトと比べると、リコピンは約2~3倍多く含まれているといわれます。
今回の調査によると、生野菜で野菜をとっている方が多いという結果がでましたが、実は野菜を調理すると、かさが減って、結果的にたくさんの量を食べることができるので、栄養素もたくさんとれることになります。さらに、調理すると栄養素の吸収もアップするというメリットがあります。しかし、熱に弱いビタミンCは調理で壊れるので、生でとることをお薦めします。
このように野菜の食べ方は生野菜に偏らず、調理したりして、いろいろな形で野菜を食べることをおすすめします。合わせてごはんを食べ、肉、魚、大豆などからたんぱく質をしっかりと、バランスのよい食事を心がけ、日々の健康に役立てましょう。
三浦理代 女子栄養大学教授 プロフィール
昭和44年に女子栄養大学栄養学部卒業後、同大学の食品栄養研究室の助手となる。昭和61年に東京大学で博士号を取得(農学博士)。平成13年に女子栄養大学の教授に就任し、現在に至る。
野菜が身体に及ぼす影響を研究テーマとし、「野菜を食べると健康になる」ということを科学的に立証するため、日々調査、研究を行っている。
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