冷戦終結の象徴「ベルリンの壁崩壊」から25年。あれから世界はどう変わり、どう変わらなかったか。ニューズウィーク日本版2014年11/18号
ニューズウィーク日本版2014年11/18号の特集は、「ベルリンの壁崩壊25年」。政治哲学者フランシス・フクヤマが「歴史の終わり」を提唱したように、民主主義と共産主義の対立構図である世界のイデオロギー闘争は終幕を迎えた。そして冷戦後の世界はどのように変わり、どのように変わらなかったのだろうか。
冷戦の象徴として西ベルリンを取り囲んでいた「鉄のカーテン」は、あまりにもあっけなく崩れ去った。契機となったのは、東ドイツ政府の発表。西側への旅行の大幅な規制緩和を「旅行自由化」と誤って表現したのだ。人々はベルリンを東西に分断していた壁に殺到した。
1989年11月9日壁は崩壊した。翌年には東西ドイツは統一され、冷戦は事実上終結した。その後なだれを打ったように、東欧諸国は民主化と自由市場経済へと移行。その過程で民族意識が高まり対立が激化した。ユーゴスラビア紛争、チェコスロバキアの分離、チェチェン紛争、EUの誕生、そして東方への拡大など、ヨーロッパは激変することになる。
本特集では、そうした壁崩壊以降の潮流を俯瞰し、その時に何があったのか、そして現在の世界情勢とどうつながっているのかを解説する。東西統一後のドイツの現状もリポート。豊かさと平和を享受する一方で、東西の住民にはいまだ考え方や心理面の壁がある。
箸休め記事として、東ドイツ国民に恐れられた秘密警察「シュタージ」たちの変装術もある。変装した彼らは、少し奇妙で、とぼけたようにも感じられるが、社会に潜む不満分子を洗い出し、厳しく弾圧していた。
「PICTURE POWER」では、「冷戦の舞台が人々の憩いの場へ」と題し、ベルリン市民が思い思いの余暇を楽しむ公園をとり上げる。この場所は、かつてヒトラーの空港であり、戦後はテンペルホーフ空港として西ベルリンへの物資空輸の拠点であった。いまは利用客減でテンペルホーフ自由公園として開放され、まさに自由の象徴として位置づけられている。
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