ファーファッションの魅力と可能性を語るワークショップ in 東京~グローバルに活躍するファーデザイナーたちのメッセージ~

ファー業界をリードする2人の世界的デザイナーが来日

国際毛皮連盟(IFF)は6月11日、世界で活躍する著名なファーデザイナーを招待し、将来のファッション業界の担い手を対象にしたファーファッションのワークショップを開催しました。

 

 

ファー産業の発展を支援するInternational Fur Federation(国際毛皮連盟、以下IFF)は6月11日、将来のファッション業界を担う学生やデザイナーに向けて、ファー素材の持つファッションの新たな可能性を伝えるワークショップを東京・恵比寿のバンタンデザイン研究所で開催しました。

ワークショップには、デザイナーを目指す学生を中心とした約30名が参加。次世代のファッション業界を支える若きクリエイターたちに、ファーの種類や裁断・縫製方法、持続性のある素材であることなどを知るきっかけと、ファーファッション業界にチャレンジしていく方法を知る機会を提供しました。



毛皮は自然で、持続的な素材
 

ワークショップの前半では、香港に拠点を置くIFFアジア地区CEOのケリー・シュ氏が登壇し、ファーファッションの魅力を解説。「毛皮は、何千年も前から人間が身体を守るために身に付けてきたもの。貴族・王族などが着るラグジュアリーシンボルとしても使われてきた」と、毛皮の歴史的な背景を説明した上で、自然でサスティナブルな素材として毛皮の正しい知識を紹介。多くのデザイナーが毛皮を使い、秋冬はもちろん、春夏のコレクションでも、淡いパステル調の色、斬新なパターン、ポップなグラフィックなど、さまざまなファッションで多用されている事例を交え、ファーファッションの可能性の広がりについて独自の展望を語りました。

 

続いて、ロンドンでIFFのグローバルコミュニケーションディレクターとして活動するゴラナ・ストヤノヴィッチ氏が、「新しいことをしていくには、若い人たちの力が必要」と世界でワークショップを開催する理念の背景を語り、毛皮業界の未来を若いクリエイターたちのエネルギーで活性化したいIFFの考えを述べました。






ファー素材が生み出すさまざまなデザインの可能性
 

ファーファッションの歴史や製法についての正しい知識の認知を広めるために来日した2人のデザイナーは、プレゼンターとしてファーという素材の潜在力と魅力について、自身の見解を発表。


さまざまなブランドとコラボレーションした作品を手掛ける著名なファーデザイナー、コーエン・カーステンス氏は、ファーを熟知するデザイナーとして、さまざまな素材とファーを組み合わせて、どういった可能性が探れるかということを模索した自身のキャリアの始まりから、VITOR & ROLFをはじめとした世界的な著名ブランドとコラボレーションをしてデザインを発表した時の様子、トップモデルらセレブリティーから依頼を受けてファーコートをデザインした時のエピソードを展開。ブランドと一緒に仕事をするうちに、ファーの新しいテクニックや可能性を追求し、伸縮性のあるニッティングのテクニックを毛皮の素材と組み合わせて新しいデザインを作ることで、興味深いファッションのスタイルができることを、参加したデザイナーや志望者に呼びかけました。

レザーや他素材との親和性の高さ
 

デザイナーとして数々の賞を受賞し、既製服ラインの会社も経営するエルネスト・ヒノホサ・ルイス氏は、幼少期の頃から興味のあった毛皮についての情熱や、さまざまコンペに挑戦して、賞を受賞しながら構築していったキャリアについて紹介。また、レザーとの組み合わせなど、さまざまな素材、いろいろな色との組み合わせで無限にデザイン性が広がることや環境に配慮したリサイクル性を説明した上で、エアラインのキャビンアテンダントのユニフォームを毛皮で作ったエピソードや自身の起業家としての活動について触れ、ファッションデザインの未来の担い手たちにファー素材が持てる将来の可能性について明るい展望を語りました。


見て、触って、体感するファー素材の魅力
 

ファー素材に秘められたポテンシャルの高さを知った参加者たちは、実際に展示されているファーに触り、ファーの種類や異なる製法による手触りの違いや風合い、フェイクとの違い、さまざまな素材との組み合わせで無限に広がるファッション性などに触れ、クリエーションへのインスピレーションを得て、新たなチャレンジに向けて意識を高めました。






<来場者のコメント>

  • ファーについての知識(作り方、素材)、そしてそのデザインの可能性を学び感動し、ファーについてもっと知りたいと思うようになりました。
  • ファーというものはジャケットにしか使われないのかなと思ったのですが、小物やインテリア、さまざまなところに使われていることを知りとても視野が広がり良かったです。
  • 色んなデザインのファーに触れて、刺激になりました!いつか毛皮を使用したかわいい服が作れるようになれたらいいなと思います。
  • ファーには長い歴史が有り、再利用、再生することができることがわかり、興味を持ちました。


シュ氏のメッセージ:
毛皮は最終的に洋服や製品になるまでに、さまざまな技術が駆使されます。現在、毛皮で使われているいろんな技術、毛皮というものを芸術からの視点でどういう風に使われるのか、というところも見ていただきたいと思います。

ストヤノビッチ氏のメッセージ:
若手のデザイナーがいろんなスキルを学ぶことのできる場として、世界の各地でワークショップコースを開催しています。そういった場所に行けない人でも、「FUR FUTURE(http://www.wearefur.com/fur-futures)」というオンラインで、自分の作品を発表できるページを設けています。

IFFについて:
IFFはファートレードを代表する団体で、ファー産業の発展を支援し、ファートレードの利益保護に努めています。これまで60年以上の歴史があり、今日では40カ国から50の毛皮協会をはじめとする組織とともに構成されています。メンバーは畜産家、ハンター、オークションハウス、商人、ブローカー、バイヤー、染色職人やデザイナー、生産加工者、卸売業者、マーケティング会社、小売業者等、ファー産業に関わる多岐にわたり、野生か養殖かに関わらず、動物福祉の観点から設けた厳しい審査基準のもとファートレードを行っています。

<実施概要>
デザイナーワークショップ in バンタンデザイン研究所
 主催:IFF(国際毛皮連盟)
 開催日時:2016年6月11日(土)
 開催場所:バンタンデザイン研究所
 URL:http://www.wearefur.com/

すべての画像


ダウンロード
プレスリリース素材

このプレスリリース内で使われている画像ファイルがダウンロードできます

会社概要

URL
http://www.wearefur.com/
業種
サービス業
本社所在地
PO Box 495, Weybridge, Surrey KT13 8WD, UK.
電話番号
-
代表者名
Mark Oaten
上場
海外市場
資本金
-
設立
1948年12月