生体分解性マグネシウム合金ステントを想定したマグネシウム合金チューブの冷間引抜き加工に成功しました
ステント用チューブに要求される厳しい仕様を一般的な加工方法で実現し、 生体分解性マグネシウム合金ステントの開発に貢献します
本技術により、ステント用チューブに要求される仕様(細管化、結晶粒微細化、高い寸法精度)を、特別な設備や工法を用いること無く低コストで実現し、生体分解性マグネシウム合金ステントの開発に貢献していきます。
本技術により、ステント用チューブに要求される仕様(細管化、結晶粒微細化、高い寸法精度)を、特別な設備や工法を用いること無く低コストで実現し、生体分解性マグネシウム合金ステントの開発に貢献していきます。
※本事業は、静岡県産業振興財団「しずおか産学官連携研究開発助成事業」の助成を受け、山梨大学工学部吉原研究室との共同研究により進めたものです。
【生体分解性ステントとは】
動脈硬化などにおいて発生した血管の狭窄部位を拡張するためのステントは、当該部位の治癒に効果が高く広く活用されていますが、治癒後も体内に残るステントが原因となる再狭窄(再び血管が狭くなること)の問題が指摘されています。この問題を抜本的に解決するため、狭窄部位の治癒後にステントが消失する生体分解性ステントの研究が進められています。
【なぜマグネシウムなのか】
マグネシウムはヒトの体にとって重要な必須元素であり、生命の維持、身体の健康と極めて密接な関係を有しています。また、化学的性質が非常に活発であり、塩素イオンを含むヒトの生理環境で腐食しやすい特徴があります。更に、金属としての強度や弾性を有することから、生体分解性ステントに適した素材としてマグネシウム合金の研究が世界各地で進められ、本用途に適した合金開発、生体分解シミュレーション等の研究が進められています。
【生体分解性ステントを実現するための技術】
前述の合金開発、生体分解シミュレーション等に加え、生体分解性ステントの形状・構造を実現する技術開発が進められています。その中でも、ステントの素材であるチューブに求められる細管化、結晶粒微細化、高い寸法精度を実現するため、冷間引抜き加工技術の確立が求められています。
【実現した技術の詳細】
<別紙>
http://prtimes.jp/a/?f=d18527-20160825-8135.pdf
【株式会社マクルウの冷間引抜き加工技術】
株式会社マクルウの冷間引抜き加工技術は、その結晶構造から不可能と言われていたマグネシウムの冷間引抜き加工を実現するため、熱処理、潤滑、工具設計等様々な生産条件を最適化することで実現したものです。冷間引抜き加工技術により、機械的性質や寸法精度、表面粗度の向上を始め、結晶粒微細化による材料特性の向上が期待されています。本技術は、自動車部品であるショックアブソーバーやガスダンパー等に用いられる引抜き鋼管技術の応用により開発したもので、旧来の技術を新素材へ転用することで新たな価値を創造いたしました。本技術により、実用金属中最軽量、高い振動吸収性、生体分解性等マグネシウムの特徴を活かす用途を開発することで、マグネシウムの様々な製品や技術を提案していきます。
■株式会社マクルウについて
株式会社マクルウは、「マグネシウムの新たな世界を切り拓く」という理念のもと、独自技術である冷間引抜加工技術を核に様々なマグネシウム加工技術を開発しています。合わせて、杖・車椅子・盲導犬ハーネスなど福祉用具の開発を中心にマグネシウムを活用した製品開発を進めています。2014年、「社名の由来コンテスト 社名大賞」(コクヨファニチャーofon主催)、「しずぎん起業家大賞 次世代技術部門 最優秀賞」(静岡銀行主催)、「Rise Up Festa 先端技術・素材分野 優秀賞」 (三菱東京UFJ銀行主催) を受賞しました。
<会社概要>
株式会社マクルウ
【住所】 静岡県富士宮市山本286-1
【代表者】 代表取締役 安倍 雅史
【設立】 2010年1月
【資本金】 3500万円
【事業内容】マグネシウム合金製品開発など
【URL】http://macrw.com
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