学校のプログラミング教育を応援「MakeCode×micro:bit 200プロジェクト」【プログラミング教育 実態レポート公開】
~micro:bit進呈から2か月半で既に半数以上が実施。今年度中の実施予定を含めると8割以上に~
ウィンドウズ デジタルライフスタイル コンソーシアム(会長:梅田 成二、日本マイクロソフト株式会社 執行役員 コンシューマー & デバイス事業本部 デバイスパートナー営業統括本部長、以下:WDLC)では、2020年度からの小学校でのプログラミング教育の必修化を皮切りに推進されるICT教育時代の到来を受け、学校のプログラミング教育を応援するプロジェクト「MakeCode×micro:bit 200プロジェクト」を推進しております。
今年の6月20日(水)から始まった本プロジェクトは、プログラミング教育をいち早く取り入れたい小学校/教育委員会200団体にmicro:bitを20台ずつ進呈し、WDLC開発の「プログラミング教育授業案」やサンプルコードを参考にして頂きながら、各小学校や教育委員会で独自に授業を実施していただくというものです。10月上旬までには全参加団体にmicro:bitを配り終え、WDLC開発の「プログラミング教育授業案」全5事例と、学校外のワークショップやご家庭でも楽しく学べるサンプルコード全31個も公式サイトに公開しております。 また、「プログラミング教育授業案」は、本プロジェクトを後援いただいている「未来の学びコンソーシアム」に全5事例中3事例提供しています。
micro:bitを全参加団体に配り終えてから2か月半が経過し、参加小学校のプログラミング教育の実態を探るべく、アンケート調査を行ったところ、授業実施状況は現状52.9%という結果となり、半数以上の小学校がプログラミング教育を実施していることがわかりました。しかし同時に、プログラミング教育を実施するうえで、様々な課題も存在することが浮き彫りになりました。
TOPICS
■ 8割以上の小学校が2018年度中にプログラミング教育を実施予定。すでに半数以上の小学校では実施済み
■ 実施校の多くは5~6年生を対象に、半数近くは3時限以上で実施。教科は「総合」と「理科」が主流
■ プログラミング教育を実施するうえで3つの大きな課題 ~ 機材不足 / 環境・インフラ不足 / 情報・知識不足 ~
■ プログラミング教育に関する情報収集方法に、実施校と未実施校で大きな差! 鍵は“YouTube”!?
■ 7割以上の教員がプログラミング教育を実施するにあたり、「児童にパソコン操作スキルが身についている」と回答
■ 調査概要
調査対象:「MakeCode × micro:bit 200プロジェクト」参加小学校の担当者
調査手法:インターネットアンケート 調査委託先:リサーチデザイン株式会社
調査期間:2018年11月16日~11月26日 有効回答数:104サンプル
■調査結果からみえた現状と課題
参加小学校対象にアンケートを実施したところ、現状52.9%はプログラミング教育を実施しており、未実施校のうち、今年度中の実施予定を含めると計84.6%が「2018年度中に実施する」という結果になりました。
この数値からもわかるように、全国の小学校においてプログラミング教育が着々と進んできていることがうかがえます。また、実施した小学校の回答をみてみると、メインは5~6年生で、半数近くは3時限以上実施していることがわかりました。
実施教科をみてみると、「総合47.3%」、「理科43.6%」の順で多く、教科外では34.5%実施していることがわかりました。
この結果から、文部科学省が発表した「小学校プログラミング教育の手引」で述べられているように、まずは教科外の時間に、プログラミングの楽しさや面白さ、達成感などを味わえる題材で「コンピューターに意図した処理を行うよう指示することができる」ことを体験をさせ、さらに各教科等での学びをより充実させるために教科内でも実施していることがうかがえます。
<文部科学省 小学校プログラミング教育の手引>
http://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/zyouhou/detail/1403162.htm
しかしながら、まだまだプログラミング教育に対する課題はあるということも本調査で明らかになりました。
特に大きな課題として、以下の3点が挙げられます。
■ プログラミング教育を実施するための機材不足
■ プログラミング教育を実施するための環境・インフラ不足
■ プログラミング教育を実施するための情報・知識不足
■ プログラミング教育を実施するための機材不足
2人1組のペア学習を想定し、micro:bitは1団体に20台進呈しましたが、実際は実施校・未実施校ともに、
より多くの台数を望んでいることがわかりました。
■ プログラミング教育を実施するための環境・インフラ不足
特に未実施校において、「学校内のパソコンはUSBを接続できない」、「学校内のパソコンはアプリをダウンロードできない」など、環境・インフラ面での課題もみえました。
■ プログラミング教育を実施するための情報・知識不足
未実施校では63.3%が「教員のプログラミング知識が不足している」、36.7%が「自分が勉強する時間が取れない」と回答しており、教員の皆さんがより情報を手軽に得られ、プログラミング知識を補うための仕組みづくりが、プログラミング教育を加速するためにとても重要であることもわかりました。
更に興味深い回答もあります。「プログラミング教育に関する情報収集方法」を尋ねたところ、実施校と未実施校では「YouTubeを通じて情報収集をしているかいないか」で大きな差が出ました。YouTubeをみていない理由としては、「学校側で閲覧不可とされている」、もしくは「有益な情報を得られることを知らない」などが推察されますが、教員が自由に情報収集できる環境でないと、学校のプログラミング教育の活性化は難しいのではと考えられます。そこでWDLCでは、今回の調査結果を受けて、本プロジェクト参加校のうち2校を対象に教員向けの研修を実施いたします。
最後に、今回の調査では、
7割以上の教員が児童にパソコンの基本操作スキルが身についていると思っていることも判明しました。
WDLCでは、ご家庭でのパソコンスキル向上に役立ててもらえるよう、この冬からパソコンスキルアップ動画やmicro:bitの使い方を学べる動画を、「My First PC」サイトにて無料で公開開始しました。
また、お子様にパソコンを使わせるのは不安という親御さんのために、お子様のパソコン使用に制限をかけられるファミリー機能の簡単設定マニュアルを家電量販店主要店舗にて無料配布いたします。
更に、教員向けの研修の他にもコンピュータサイエンス教育週間(※1)(12月3日~12月9日)期間中の12月4日に、児童向けのプログラミング体験教室も実施いたします。
WDLCは今後も学校関係者や教育現場の方々との連携を一層強化し、子どもたちのこれからの学びに寄与する活動を継続して行ってまいります。
■「MakeCode×micro:bit 200プロジェクト」
公式サイト : https://wdlc100.com
■My First PC
公式サイト : https://aka.ms/myfirstpc
■WDLCとは
WDLCとは情報機器や情報サービスに関する業界を超えた連携によって、新たなデジタルライフスタイルの提案を目指す業界団体です。
正式名称 :Windows Digital Lifestyle Consortium
設立 :2007年11月9日
会員 :114社 (2018年11月現在)
公式サイト :http://www.wdlc.jp/
(※1)コンピュータサイエンス教育週間
コンピュータの先駆者アドミラル・グレース・マーレー・ホッパーの誕生日(1906年12月9日) を記念して毎年12月に開催される。
2018年のコンピュータサイエンス教育週間は12月3日(月)~12月9日(日)となる。
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