~2022年下半期の製薬・医療業界転職状況について~
製薬・医療業界に特化した人材サービス「製薬オンライン」を運営するオンウェーブ株式会社(本社:東京都千代田区岩本町3-9-2PMO岩本町7階)は製薬・医療業界の転職市場について調査を実施しましたのでご報告いたします。
【製薬業界での経験者人材と募集業種の概況】
調査方法:2021年10月~2022年3月、2022年4月~2022年9月、2022年10月~2023年3月のそれぞれの期間で弊社サービスに登録のあった方の年齢や経験職種、募集のあった求人業種などの推移を確認した。
《弊社サービスの特徴》
弊社サービスは毎月約100名の新規エントリーがあり、累計数千名の候補者データを保有しております。企業へのご紹介については、月平均200件の求人に対し候補者をご紹介させていただいいております。
実績としては外資内資問わず、大手製薬メーカーから中堅製薬メーカーやCRO・SMO・CSOからバイオベンチャーに至るまでご紹介、ご入社の実績がございます。
《転職希望者状況》
●直近経験業種●直近経験職種
2021年10月~2022年3月
2022年4月~2022年9月
2022年10月~2023年3月
それぞれのデータを比較するとバイオ出身の割合が増えているのが直近のトレンドです。2022年10月~2023年3月の間はその前の半年間と比較して登録者割合が2倍以上(3.9%⇒8.2%)までアップしています。弊社サービスへの登録人数を考えますと月間で13名程バイオベンチャー業界の登録者が増えたことになります。バイオベンチャーの登録者の場合、これまでの経験が活かせるようなメーカーへの転職を検討される方が多い印象です。
経験職種で比較すると、臨床開発や生産の経験者割合が減り、メディカルアフェアーズ部門の割合が増えているのが最近の傾向です。メディカルアフェアーズ部門の方は他職種へのキャリアチェンジではなく、同職種内で別の製品領域に関わりたい方が多いことが特徴です。
●登録者年齢層と登録者の現年収
弊社サービスに登録いただいている方の年齢割合、登録時の年収分布はいずれの期間もほぼ変わらず、上記グラフの様な割合となっております。弊社の場合30代を中心に20代~40代が登録者のボリュームゾーンとなっております。
登録者の平均年収については半年間ごとに比較すると、641万円(2021年10月~2022年3月、649万円(2022年4月~2022年9月)、661万円(2022年10月~2023年3月)と右肩上がりの状況が伺えます。
《求人状況》
・募集企業業種
2021年10月~2022年3月
2022年4月~2022年9月
2022年10月~2023年3月
調査時期に募集のあった案件がどの企業の求人かを確認し、業種ごとに比較検討した。
その結果、直近半年間のデータでは製薬メーカーの求人数が減少し、代わりにバイオベンチャーの求人が多くなっていることがわかる。昨今製薬メーカーでのMR職の早期退職プログラムの施行や、ポジションクローズが取り沙汰されているが、CSOの求人割合は変化していこともあり、ここからも製薬メーカーが自社でMRをあまり保有しなくなっていることが伺えます。
《転職市場概況》
厚生労働省が発表している職業安定統計を見ると2021年10月・2022年4月・2022年10月の有効求人倍率は下記の様になっておりまして、業種を問わずコロナ禍も収束傾向にあり有効求人倍率が増加傾向にあることが伺えます。
『有効求人倍率』
2021年10月 :1.15倍
2022年4月 :1.23倍
2022年10月 :1.35倍
参考:厚生労働省 職業安定業務統計
https://www.mhlw.go.jp/toukei/list/114-1b.html
《MRの雇用状況》
2022年度は2021年度と比較して新卒でのMR採用をした企業が83社から73社に減少したことが報告されております。その一方で中途でのMR採用は113社から121社に増加したことが報告をされております。
前述のとおり近年は製薬メーカーがMRを多く持たず、CSOを活用することが増えてきましたが、ここ3年ほどはCSO企業数、CSOに所属するMR数は横ばいであることが報告されております。
CSOに所属するMRにはプロジェクト単位での契約社員の従業員が多いことを考慮すると、CSO業界内CMRの転職が行われていることが推察できます。
参考:公益財団法人MR認定センター
《在宅勤務・リモート勤務の導入状況》
2020年からのコロナ禍に伴い、多くの企業がリモート勤務を導入するようになりました。実際2021年12月10日~2022年1月14日までに行われた総務省の調査では8264社にアンケートを取り、2640社がテレワークを導入しているという回答結果を得ており、そのうちの21.6%はコロナ対策のために導入したという結果でした。
製薬医療業界でもコロナ禍を機会にテレワークを導入した企業も増えてきている。ただ2021年度まではフルリモートで出勤をせずに業務に従事できる企業も多くあったが、2022年4月ごろからリモートに制限を設けた企業が増えてきています。具体的には週にテレワークは1~2回までというパターンが多くなっております。2023年4月時点では一部企業を除きフルリモートはできない企業がほとんどを占める状況となりました。
参考:総務省 令和4年情報通信に関する現状報告の概要
https://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/whitepaper/ja/r04/html/nf308000.html#d0308440
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