セラピードッグになるための訓練や試験はあるけれど… セラピードッグのハンドラーになるためには何が必要?
アメリカの専門家による、アニマルセラピーのハンドラーに必要な技術とその評価方法の解説書の初の日本語版、あまり語られることがなかったリードの反対側に立つ「人間」の評価の必要性に迫る!
- 動物介在介入とハンドラーの重要性
日本では、人間の医療や福祉の場面に動物を介在させる活動を指して、「アニマルセラピー」という言葉がしばしば用いられますが、そもそも、この用語自体が曖昧で正確さに欠ける言葉であることをご存知でしょうか。動物を介在して何かをやること全般を指す、国際的に用いられている用語は、「アニマルセラピー」ではなく、「動物介在介入(Animal Assisted Intervention, AAI)」です。AAIという傘となる言葉の中に、人間の医療の中で活用される補助療法で、特定の医療目標を掲げて、人間の医療の専門家の指示のもと行われる動物介在療法(Animal Assisted Therapy, AAT)や、特定の医療目標をかかげず、医療・福祉施設の入所者のレクリエーションとして行われる動物の触れ合い活動を指す、動物介在活動(Animal Assisted Activities, AAA)が位置付けられています。このような活動に参加する動物は、適切な訓練を受け、活動に適しているか評価を受ける必要がるということが徐々に一般認識となりつつありますが、動物を連れて施設を訪問する所謂ハンドラー(ボランティアの飼い主等)についても、本来であれば一定の技術が必要であり、このような活動に適切か評価を受ける必要があるという点を認識している日本の実践者は少ないのではないでしょうか。例えば、認知症の病棟に隣人の家族が入院している姿を目撃し、そのことをご近所で話してしまったらそれは重大なプライバシーの侵害になってしまいます。またボランティアが高齢者施設へペットのウサギを連れて行った際に訪問相手に「ウサギの肉は美味いんだよ!」と言われたらどう反応するべきでしょう?怒りをあらわにする?もちろんそのような感情を表に出してしまったらアウトです。動物のみならず、人間にも基本的なルールを守ることはもちろん、落ち着きや環境適応能力が求められることは当然のことなのです。「まずハンドラーから選ぶ~動物介在プログラムに参加するボランティアの評価方法~」は、このような危険を最小化するために、ハンドラーに必要な技術やハンドラーのスクリーニングや受け入れの流れをかみ砕いて説明した、ハンドラー評価の基本的な考え方に関する解説書です。
- 本解説書の特徴
本解説書は、ハンドラーによる動物管理技術のみならず、訪問対象者や施設等に対する彼らの立ち振る舞いのガイドラインとなると同時に、受け入れ側がボランティアを受け入れる際の選別基準として活用できる資料です。動物介在介入に対する社会の関心が高まっていますが、活動を提供する人間の資質に対する評価の必要性は、残念ながら、あまり語られていません。動物の「癒しの効果」がもてはやされていますが、その効果を最大限に活かすのは、動物を連れて行く人間の資質に大きく左右されます。動物介在介入とは、動物のみで成立するものではありません。動物を連れていく人間がいかに上手に動物の行動を把握しつつ、対象者や施設と連携をとれるかがカギであると言っても過言ではありません。訪問活動のグループを運営している方や、これからそのようなグループを作りたいという方、訪問活動を受け入れたいと考えている施設関係者の方、またご自身のハンドラーとしてのスキルアップのヒントを求めている動物介在介入のボランティアの方に、ハンドラー評価の神髄を知り、重要性を理解するためにお勧めの解説書です。
- 製品概要
「まずハンドラーから選ぶ~動物介在プログラムに参加するボランティアの評価方法~」
(Human-Animal Solutions アン・ハウイー【著】、一般社団法人アニマル・リテラシー総研代表理事 山﨑恵子【監訳】、一般社団法人アニマル・リテラシー総研理事 山﨑佐季子【訳】)
販売価格
6000円(税込6480円)
購入・ダウンロード先
下記の製品販売ページより、PDFとして購入・ダウンロードできます。
http://www.alri.jp/?pid=133655004
- 法人概要
一般社団法人アニマル・リテラシー総研は、動物福祉や人と動物との関係学等、動物とのかかわりにおけるアニマル・リテラシー、すなわち一般教養の向上を目的とした情報提供及びコンサルティングサービスを行う法人です。~動物とのかかわりに教養と専門性を~
法人名: 一般社団法人アニマル・リテラシー総研 (http://www.alri.jp)
代表者: 代表理事 山﨑恵子
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