市民参加型記録活用システム（CETRA）の防犯実証実験を4月より神奈川県開成町で開始

ドライブレコーダーを動く防犯カメラとして街の見守りへ

株式会社プライムサーバント

2021年3月10日 09時10分

ドライブレコーダー映像を防犯・防災に広く活用することを目的として開発された市民参加型記録活用システム（CETRA）を自治体の取り組みとして試験導入し、動く防犯カメラが街を見守る状況を作り出すことで防犯効果の向上に関する検証を行います。
最初の取り組みとして自治体公用車（青色パトロール車を含む）にCETRA対応ドライブレコーダーを設置し、その後の取り組みとしてゴミ収集車などに取り組みの範囲を広げていく検討を行います。

市民参加型記録活用システムCETRA (Citizen Entry Type Record Application)

株式会社プライムサーバントは、神奈川県開成町防災安全課の協力の下、ドライブレコーダー映像を防犯・防災へ活用する市民参加型記録活用システム（CETRA）の実証実験を4月より開始します。

開成町では既に固定防犯カメラを活用した防犯対策を行っておりますが、これを補強する目的としてドライブレコーダーを「動く防犯カメラ」として稼働させることで、空き巣や窃盗など固定防犯カメラでは検挙に繋がりにくい犯罪に対しても防犯効果の向上や犯人逮捕へ繋げる取り組みを行います。

■市民参加型記録活用システム（CETRA）とは

CETRAはドライブレコーダーを動く防犯カメラとして防犯・防災へ活用することを目的として開発されたシステムです。市民の一人一人がドライブレコーダーを使って少しずつ街を見守りに協力することで町から犯罪を遠ざけ、安心安全な地域コミュニティーの実現を目指します。

近年の煽り運転問題もあってドライブレコーダーの普及が進んでいますが、防犯の観点ではまだまだ有効活用されていない現状があります。その要因は、事件現場付近を偶然走行していても運転手はそのこと自体を認識できない点にあります。
ドライブレコーダーは本来自分自身が事件や事故に巻き込まれた場合の証拠保全を目的として設置されるものであり、他人の事件に関する映像の活用についてはこれまで想定されてきませんでした。そのため、仮に犯行現場から逃走する空き巣の映像が偶然写り込んでいても運転手はそのことに気づくことができないため、犯人逮捕に繋がるこの貴重な映像も警察に届けられず、なかなか犯人逮捕に結びつかないという現状があります。

CETRAはこのドライブレコーダー特有の課題を解決するシステムであり、付近で発生している事件の情報をドライブレコーダー側で受信して事件現場付近の映像を撮影していたかを自動的に検索し、映像があった場合には運転手に通知します。

CETRAでドラレコ映像が求められる日時とエリアを指定

人間にとって負担のかかるこの検索をデバイスが自動的に実行するため、これまで埋もれていた映像を浮かび上がらせることが可能になり、犯罪発生の未然防止や犯人逮捕につなげます。これまでも自身のドライブレコーダーの映像が防犯や犯人逮捕に繋がるのであれば是非協力したいという声は多く寄せられており、事件現場付近の映像の存在を運転手に通知することで、映像活用の道を創り出します。

■実証実験の取り組み

開成町では第１段階の導入として、開成町が保有する公用車にCETRA対応ドライブレコーダー（BlackVue DR750-2CH LTE）を設置し、通常業務の中で撮影される映像を必要時に提供可能な状況を作り出しておきます。CETRA対応ドライブレコーダーを設置している公用車には専用ステッカーを貼り、見守り活動中であることを明示致します。