【22年卒内定率調査】美大芸大生の就職内定率は21.1%の結果に。半数以上が内定未取得で就職活動を継続中。
2021年6月末時点での内定率は「21.1%」。昨年同月比+10.7ポイントではあるものの、美術系学生の過半数以上が内定を取得できていない状態にあります。本記事では美術系学生の就活志向と実態について解説してまいります。
- 美術系学生の内定率は前年同月比+10.7ポイント
美大芸大就活ナビ利用の学生を対象に行ったアンケートでは、6月末時点の内定率は「21.1%」となりました。昨年6月に行った同様のアンケート(注2)と比較すると、内定率は+10.7ポイントの結果ですが、リクルートキャリアが発表する学生内定率とは大きな差が生じています。
(※本アンケートの回答者は就職活動を平行している学生の回答割合が高いため、一般の内定率調査と比較し内定率が低い傾向にあるためご留意ください。)
- なぜ美術系学生の内定率が伸び悩んだのか
最も希望の高い職種がグラフィックデザイナー、ついでその他デザイナー、企画・マーケ・広報の順となります。(その他デザイナーの内訳:プロダクトデザイナー、ファッションデザイナー等)
企業選択では業務内容や職種を重視する割合が高く、多くの美術系学生は「入社後に自身がどのような仕事を行い、どのような媒体に携わるのか」を具体的に考えています。
美術系学生は将来のビジョンを鮮明にイメージする能力がある反面、希望が明確だからこそ、自身の選択肢を狭めているという見方もできてしまいます。
下記は22年卒美術系学生の6月末までのエントリー社数となり、1~5社へのエントリーがボリュームゾーンです。しかし、21年卒の就活実態調査でのエントリー平均社数は20.5社となっており、22年卒学生は行動量がかなり少ない傾向です。
「22年卒は売り手市場が再開した」という状況を鑑みても、6月末までの就職活動では志望企業を絞りすぎている・もしくは行動量が少なすぎたため、一般学生と比較して内定率に差が生じてしまったのではないかと考えられます。
- 学生人気のある業界は苦しい状況が続く
これは、コロナ禍による一時的な状況悪化ではなく、社会的なDX化やデジタルコンテンツ推進により、今後も情勢は厳しくあるとともに人材採用自体が大きく見直されています。業界は現在、改革・改変に取り組んでおり、それに伴いクリエイターに求められる能力やスキルも変化しています。
就職活動ではその点も理解した上で、引き続き志望企業の選考準備をするとともに、選考する業界や職種の範囲を広げる必要もあるでしょう。
出典元
(注1)リクルートキャリア「就活プロセス調書」
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000001114.000011414.html
(注2)2021年卒就活実態調査
https://www.y-create.co.jp/corporate/creatorworks/bidai/2021/
(注3)帝国データバンク「業界天気図」
https://www.tdb-publish.com/weather-map/
- 調査概要
調査期間
2021年6月1日(火)~2021年6月30日(水)
調査対象
全国の美術系・芸術系大学生:117名
調査方法
インターネット調査
- クリエイターワークスとは
クリエイターワークス研究所とは、クリエイターのキャリアビジョンや夢、転職動向、報酬動向など、クリエイターにフォーカスして、その実態を調査研究する機関です。
多角的な視点からクリエイターの実態調査を行い、それらのデータをもとにユウクリの各サービスの企画・最適化、クリエイター・企業へ情報提供をすることで、クリエイターがより活躍できる環境作りに活かしてまいります。
URL:https://www.y-create.co.jp/corporate/creatorworks/index.html
- 会社概要
所在地:東京都渋谷区円山町 28-3 いちご渋谷道玄坂ビル
代表者:代表取締役社長 武藤 覚
事業概要:クリエイターの人材紹介、人材派遣、アウトソーシング、新卒紹介
URL:https://www.y-create.co.jp
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