長崎県五島市の公立小学校にてコミュニケーションロボットによる学習支援の実証実験を開始

長崎県五島市教育委員会、三菱総研DCS株式会社、日本サード・パーティ株式会社は、小学校における学習支援ツールとしてコミュニケーションロボットを活用することをめざし、五島市立奥浦小学校にて実証実験を開始しました。

 

2019年10月29日
長崎県五島市教育委員会
三菱総研DCS株式会社
日本サード・パーティ株式会社

報道関係各位

長崎県五島市の公立小学校にてコミュニケーションロボットによる学習支援の実証実験を開始

長崎県五島市教育委員会(所在地:長崎県五島市、教育長:藤田 清人、以下:五島市教委)、三菱総研DCS株式会社(本社:東京都品川区、代表取締役社長:松下 岳彦、以下:DCS)、日本サード・パーティ株式会社(本社:東京都品川区、代表取締役社長:森 豊、以下:JTP)は、小学校における学習支援ツールとしてコミュニケーションロボットを活用することをめざし、五島市立奥浦小学校にて実証実験を開始しました。

実証実験について
実証実験は、児童や教員がスムーズにロボットを受け入れられるよう、段階的に使用範囲を拡大しながら進めます。

期間: 2019年9月24日~2020年1月31日
対象: 長崎県五島市立奥浦小学校 全校児童43人
予定している使用内容:
・英語教育で設定されているSmall Talk*の実施(9月24日~)
・クイズ形式での算数問題の出題、正誤判定(10月~)
・クイズの正誤結果の個人別集計・見える化(11月~)

*Small Talkは、小学校高学年の外国語教育にて行われる活動です。2時間に1回程度、あるテーマのもとで、指導者のまとまった話を聞いたり、ペアで自分の考えや気持ちを伝え合ったりします。学んだ表現を繰り返し使用してその定着を図ることと、対話を続けるための基本的な表現の定着を図ることが目的です。(参考:『小学校外国語活動・外国語研修ガイドブック』平成29年7月文部科学省サイト登録)
 

 

[写真1] 3年生の授業風景
 

[写真2] 1、2年生の授業風景


コミュニケーションロボット活用のねらい
コミュニケーションロボットは、音声認識や画像認識機能を駆使してさまざまな人間的な動作を行い、児童の知的好奇心や挑戦心を刺激する新しいコミュニケーションUX*を提供します。対話をきっかけとして児童のより前向きな気持ちを引き出すことで、学習への参加や継続を促すとともに、教員・学校の負担軽減をめざします。
*UX(ユーザエクスペリエンス)とは、サービスを利用することで得られる一連の体験をさします。
 

[写真3] 休憩時間にロボットとふれあう児童たち


<児童への期待効果>
・コミュニケーションロボットとのふれあいをきっかけとした、知的好奇心の育成、学習意欲の引き出し
・英語での語りかけによるネイティブな英語との接点の増加
・クイズ形式での繰り返し学習による学習内容の定着

<教員/学校への期待効果>
・英語科授業の一部代替による教員の負担軽減
・個人の正答率やその推移の見える化による個別指導支援
・標準化された教材の使用による、学習内容の品質安定化
 

 

 


サービス提供のしくみ
本実証実験では、DCSのクラウド型対話AIエンジン「Hitomean(ヒトミン)」とソフトバンクロボティクスの小型二足歩行ロボット「NAO(ナオ)」を連携させて、Small Talkやクイズを提供します。ソフトウェア開発をDCSが担当し、「NAO」の提供をJTPが担当します。


<Hitomeanについて>
DCSが開発した「Hitomean」は、AIを搭載したクラウド型対話エンジンです。学習データをもとに、表現の揺れを吸収し、自然言語での対話を実現します。

<NAOについて>
「NAO」は、ソフトバンクロボティクス株式会社の身長58cmほどの小型ロボットで、多くの教育機関や研究施設において、プログラミングツールのスタンダードとなっているほか、新しいコミュニケーションやエンターテインメントなどにも数多く活用されています。
URL:https://www.softbankrobotics.com/jp/product/nao/

取り組みの背景
教育現場では、2020年度新学習指導要領内の小学3・4年生の外国語活動、小学5・6年生の英語教科化の完全実施にともない、英語教育を担う教員の育成が課題となっています。ALT(外国語指導助手)としてネイティブスピーカーを採用するケースも増えていますが、財政面などの理由から地域によってばらつきが生じています。
また、文部科学省が実施した教員勤務実態調査では教員の多忙化の実態が明らかになっており、小・中学校では、国の定める過労死ラインを超えて働く人の割合が、他業種と比べて突出して高くなっています。
こうした背景を踏まえ、DCSとJTPは、児童への新たな教育機会の創出と教員の働き方改革の両面に貢献できるサービスとして、教育現場でのコミュケーションロボットの活用検討を進めています。


■五島市について
五島市は、 九州の最西端に位置し、 長崎港の西海上約100kmの五島列島の南西部、 福江島に属しています。世界遺産に登録された「長崎と天草地方における潜伏キリシタン関連遺産」や「ジオパーク」など、特色ある自然や文化に触れることができます。
五島市の人口は、 令和元年9月末現在で36,733人であり、少子化・人口減少や過疎化の問題を抱える地域でもあります。
市内には、小学校14校、中学校7校(小中併設校は、小学校数に含む)があり、少子化にともない、複式学級を抱える割合が全体の30%を超え、教育の質の担保が喫緊の課題となっています。
五島市では、平成22年度から「五島市教育振興基本計画」に則り、国に先んじて「地域雇用創造ICT絆プロジェクト(教育情報化事業)」を実施し、現在まで小中学校における教育のICT化を継続的に推進しています。その取組として、小中学校への教育ICT支援員の計画的な派遣や普通教室におけるICT環境整備及び機器配置などが挙げられます。教育の情報化実態調査によると、教職員のICT機器活用力は年々上昇傾向にあり、教育現場における情報化が進んでいることが特色です。

■三菱総研DCSについて
三菱総研DCSは、銀行・クレジットカード等金融関連業務で豊富な実績を有する他、千葉情報センターを核としたアウトソーシングやBPO 業務等でも強みを持っています。また、会社創業時からご提供している人事給与サービスPROSRV は受託数約2,000 事業所とわが国トップクラスの実績を有します。2004 年からは、三菱総研グループの一員として一体的サービスを展開し、シンクタンク~コンサルティング~ソリューション~BPO の一貫したバリューチェーンをご提供できる日本でも数少ない企業集団として、お客様の企業価値向上の実現に取り組んでいます。
2016年よりコミュニケーションロボットへの取り組みを開始し、複数の企業への受付ロボットの設置を行う一方、2018年からは高齢者やこども向けのニーズを発掘し、新たなサービス提供に向けた活動を開始しています。2019年度には、国立研究開発法人 日本医療研究開発機構(AMED)の「ロボット介護機器開発・標準化事業(開発補助事業)」の採択を受け、介護分野向けの開発を本格化するとともに、教育現場における活用支援についても検討を進めています。

■日本サード・パーティについて
日本サード・パーティ株式会社(JTP)は、日本に進出する海外のITベンダーやライフサイエンスメーカー向けに、テクニカルサービス、ヘルプデスク、トレーニングなどの技術サービスのアウトソーシングを提供する会社として、1987年に設立されました。
2015年よりロボティクス事業へのサービス展開を進め、「NAO」の取り扱いを開始しました。これまで、ロボットの販売、アプリケーション開発をはじめとする活用支援によって、大学などの研究機関や学校などの教育現場、医院や歯科医院、介護施設などの医療介護領域、受付やイベントなどでのプロモーションなど、幅広い場面で導入を進めてまいりました。2016年には、国立研究開発法人 日本医療研究開発機構(AMED)による「ロボット介護機器開発に関する調査」において実証実験を行うなど、ロボットの幅広い活用に向けた研究や技術支援も積極的に進めています。

*「Hitomean(ヒトミン)」は、日本国において登録された三菱総研DCS株式会社の商標です。
*当プロジェクトは、ソフトバンクロボティクスの「NAO」を活用し、当社が独自に実施しています。
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