藤田医科大学、第一生命、日本IBM 共同研究論文がNature関連誌「Scientific Reports」に掲載

日本IBM

学校法人藤田学園 藤田医科大学(以下、藤田医科大学)と第一生命保険株式会社(以下、第一生命)、日本アイ・ビー・エム株式会社(以下、日本IBM)が共同研究した糖尿病性腎症の悪化予測モデル構築に係る成果についての論文が、2019年8月14日の「Scientific Reports[1](Nature Publishing Group)」に掲載されました。
《研究成果》糖尿病性腎症の180日後の悪化・非悪化を予測するモデルを構築

糖尿病の合併症のなかでも悪化すると人工透析など治療に大きな負担がかかる糖尿病性腎症について、日本人固有の特性を踏まえつつ悪化具合を高い精度で予測するモデルを構築しました。

研究は、2017年に藤田医科大学、第一生命、日本IBMが共同で、匿名化された藤田医科大学病院の13万人以上の各種検査値や診療記録・栄養指導記録、継続通院患者の情報から把握できる時系列データ等についてAI技術を活用して解析。検体検査等の検査結果をもとに、腎症を進行レベルによって5つのステージ(第1期から第5期まで順に悪化)に分類し、第1期の軽度な糖尿病性腎症患者について、180日後の病状進行(ステージ変化)を高い性能で予測するモデルが構築できました。論文掲載の方法でステージ変化予測精度を評価したところ、AUC[2]0.74を達成しました。

 また、これらのデータ解析を進めるなかで、180日後の腎症悪化が、長期的に重篤な合併症の発生率と関連するかどうかについて検討しました。その結果、180日後の腎症の悪化が将来の透析導入や心血管合併症の発症に関連することを見いだしました。

■ 論文タイトル(英語)
"Artificial intelligence predicts the progression of diabetic kidney disease using big data machine learning"

■ 研究グループ
牧野真樹 Masaki Makino(藤田医科大学)
良元亮 Ryo Yoshimoto(藤田医科大学)
大野正樹 Masaki Ono (IBM Research)
井床利生 Toshinari Itoko (IBM Research)
勝木孝行 Takayuki Katsuki (IBM Research)
古関 聰 Akira Koseki(IBM Research)
工藤 道治 Michiharu Kudo(IBM Research)
拝田恭一 Kyoichi Haida (第一生命保険株式会社)
黒田潤 Jun Kuroda (第一生命保険株式会社)
柳谷 良介 Ryosuke Yanagiya(藤田医科大学)
才藤 栄一 Eiichi Saitoh(藤田医科大学)
星長 清隆 Kiyotaka Hoshinaga(藤田医科大学)
湯澤 由紀夫 Yukio Yuzawa(藤田医科大学)
鈴木 敦詞 Atsushi Suzuki(藤田医科大学)

* 掲載された論文は、以下のURLからご参照いただけます。
https://www.nature.com/articles/s41598-019-48263-5

以上

[1]自然科学と臨床科学のあらゆる領域を対象としたオープン・アクセスの世界的な学際的電子ジャーナル
[2]AUCは統計学・医学の分野で識別性能を評価するために使われる指標です

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会社概要

URL
https://www.ibm.com/jp-ja
業種
情報通信
本社所在地
東京都港区虎ノ門二丁目6番1号  虎ノ門ヒルズ ステーションタワー
電話番号
03-6667-1111
代表者名
山口明夫
上場
未上場
資本金
1053億円
設立
1937年06月