死刑囚との魂の交流!《デッドマン・ウォーキング》公開直前インタビュー
主人公のモデル、シスター・ヘレン・プレジャン氏が語る「愛の物語」
今回MET新演出の《デッドマン・ウォーキング》日本での上映を前に、本作の原作者であり、劇中のシスター・ヘレンのモデルでもあるシスター・ヘレン・プレジャン氏が語ってくれた。
MET による待望の新演出《デッドマン・ウォーキング》
「これまでもオペラ化された《デッドマン・ウォーキング》を15回以上観てきましたが、今回のMET版ほど強いパワーを受け取ったことはありません。舞台上に撮影カメラが入り、登場人物たちの表情をリアルに映し出して観客に提示する演出も斬新で素晴らしいと思いましたし、その手法により、死刑囚として最期の日を待つジョセフ(ライアン・マキニー)が自身の罪と向き合い次第に変化していく過程がより明確に伝わると感じました」。
シスター・ヘレン役のジョイス・ディドナートとの信頼関係
自身がモデルとなったシスター・ヘレン役を演じるジョイス・ディドナートとは深い信頼で結ばれている。「彼女ほどシスター・ヘレン役を理解し、私の活動に寄り添ったうえでこの役を演じてくれる人を他に知りませんし、ジョイスは劇中で描かれる“赦しへの旅路”を完璧に体現してくれていると感じます。彼女が本作のラストで歌うアリアは何よりも透明な力でお客様に愛を届けてくれる楽曲です」。
「これは、ラブストーリー!」
氏は本作を“愛の物語”だと語る。「私はこの作品をラブストーリーだと捉えています。それは愛を知らなかったジョセフが自分や神と向き合う中で大きく変わり、自らの罪を悔いたのちに他者への愛を実感できるようになったからです」。
作曲家、ジェイク・ヘギーと現代オペラに情熱を注ぐMET音楽監督のヤニック・ネゼ=セガン、そしてさまざまな作品で旋風を巻き起こす演出家、イヴォ・ヴァン・ホーヴェのコラボレーションにより新演出で甦ったオペラ《デッドマン・ウォーキング》。罪を犯した者が“愛”によって変わることができるのかーー。12月8日(金)より上映される<METライブビューイング>にてぜひ体感してほしい。
シスター・ヘレンは、1982年、アメリカ南部、ルイジアナ州刑務所に収監されている死刑囚と文通し、会見、さらに死刑執行まで寄り添った。およそ10年の後、同名のノンフィクションを上梓、1995年には映画化もされた。タイトルは、独房から執行室へとむかう死刑囚をさす俗語だが、ここでは看守のことばとして発せられる。
ジェイク・ヘギー《デッドマン・ウォーキング》 MET初演 ◆日本上映:2023年12月8日(金)~12月14日(木) ※東劇のみ12/21(木)まで2週上映 ◆上映館:東劇・新宿ピカデリーほか全国20館 【指揮】ヤニック・ネゼ=セガン 【演出】イヴォ・ヴァン・ホーヴェ 【出演】ジョイス・ディドナート、ライアン・マキニー、ラトニア・ムーア、スーザン・グラハム 【MET上演日】2023年10月21日 【上映予定時間】3時間28分(休憩1回) ◆あらすじ アメリカ、ルイジアナ州。修道女のヘレンは、殺人と強姦の罪で起訴され、死刑を宣告されたジョセフと文通を始め、死刑執行前の精神カウンセラーを依頼される。ジョセフは無罪を主張していた。関わるのを止めるようにという周囲の警告を振り切って役目を引き受けたヘレンは、ジョセフの家族や被害者の両親にも寄り添い、また自らの信仰への疑いに苦しみながら、彼の魂を救う道を模索する。死刑執行の直前、恐怖に陥ったジョゼフはついにヘレンに心を開き…。 |
METライブビューイングとは?
世界三大歌劇場のひとつ、ニューヨーク・メトロポリタン歌劇場の最新オペラ公演を映画館で上映する「METライブビューイング」。世界のトップ歌手たちの夢の競演、最高のオーケストラ、刺激的な演出の数々を、リーズナブルな価格でお楽しみいただけます!
METライブビューイング公式HP:https://www.shochiku.co.jp/met/
写真 (c)Paola Kudacki/Metropolitan Opera (c)Karen Almond/Metropolitan Opera(c) Cheryl Gerber (c)Jonathan Tichler/Metropolitan Opera
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